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girl's part
好きか嫌いかなんて、分からないよ。
他人って…何で、そんなことを聞きたがるんだろう。
何で、はっきりさせたがるんだろう。
私は、曖昧にしておきたいのに。
居心地の良い、曖昧さのままで居たいのに。
放課後、窓の外から校庭を見下ろす。
あ。
今日も、サッカーやってる。
沢山の人間が走り回ってるのに…何故か、あいつだけはすぐに見つけられるんだ。
まるで、色が付いたみたいに。
これが…"好き"ってこと?
分からないよ。
「何でかなぁ…」
私はぽつり、呟いた。
帰ろ。
そう思い、外に出た。
ふと、校庭の隅に目が行く。
一輪の花。
可憐な、白い、花。
「わぁ、綺麗…」
素直な気持ちが、声になって出て来た。
その時、思い出したんだ。
さっき話していた、おまじないのことを。
素直になれる、おまじないを。
…もしかしたら。
この花になら、真っ直ぐ向き合えるかもしれない。
素直に、なれるかもしれない。
「ごめんね」
一生懸命、生きた花だけど。
私はおまじないのために、その一輪を手折った。




