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第12章:決断

あの街での日から、二年が過ぎていた。


初めて普通の人々の間を歩き、市場で買ったリンゴを味わい、水の手品をする少年魔術師を見て、その母親に疫病者のように遠ざけられてから、二年。


あのゼキン師匠との戦いから、二年。カリシアと私が二人で師匠に挑み、負けたけれど、かつてないほど長く持ちこたえたあの日から。私たちは、それまでの数ヶ月で学んだ全て、密かに練習した全て、師匠に知られずに費やした全ての余分な訓練時間を、限界まで試したのだ。


まあ、もしかしたら師匠は知っていたかもしれない。ゼキンは全てを知っている。でも、何も言わなかった。


この二年で、私は自分の属性と一体になっていた。風はもはや、意識して流すものではなかった。それは私の一部であり、まるで腕や脚のようだった。目が追いつけないほどの速度に達し、落ちる前に空中で何度も回転し、木から離れる葉のように柔らかく地面に降りることができた。時々、風を味方につけて走ると、飛んでいるように感じた。本当に飛んでいるようだった。


そして最も重要なことは、師匠が私を褒めてくれたことだ。一度ならず。彼の言葉は、稀ではあるが意味深く、かけがえのない宝物として私の記憶に刻まれていた。


「よくやった、小さなアイト」彼はかつて、特に厳しい訓練の後で言った。「その調子で頑張れ」


それで十分だった。十分すぎるほどだった。その言葉のために、その承認のまなざしのために、私は毎日練習を続けた。もっと、もっと。痛みが日常になり、日常が人生になるまで。


---


今や、アイト・グレイモント王子は、ちょうど七歳になったところだった。


三年間の訓練。三年間、汗を流し、学び、転び、立ち上がり、また転び、そしてまた立ち上がった。膝から血が出ようとも。筋肉が焼けつくように痛もうとも。疲労で目に涙を浮かべたまま眠りにつく夜もあったけれど。


しかし、私は頑固ではなかった。「教訓だ」という口実で、不必要に危険を冒すことはしなかった。いいや、私は強化する痛みと破壊する痛みをよく区別していた。知識不足で間違えた時、理解できずに倒れた時、その時こそ自分に言い聞かせた。これは教訓だと。そして学んだ。そして上達した。


私の生活は見かけ上は単純だった。起きて、訓練し、食べ、風呂に入り、食べ、眠る。そして次の日も同じこと。何度も何度も。時計のように。儀式のように。


しかし内面では、何かが煮えたぎっていた。何かが成長していた。


---


私は、肉体的にも成長していた。黒い髪は今や腰まで届き、ほとんどの時は下ろしていたが、訓練の時だけは邪魔にならないように低い位置で一つに結んでいた。母が言うには、そして鏡で見るように、私の金色の目は、強力な魔術師の物語でさえ消すことのできない好奇心で輝いていた。


そして、それは確かにそうだった。


毎晩、眠る前に、母は私に冒険譚を読み聞かせ続けていた。無限の砂漠を横断した魔術師たち、普通の人間は死んでしまうほど空気の薄い山に登った魔術師たち、伝説の獣と戦って勝った魔術師たち。居酒屋で歌われ、魔導書に記された偉業を成し遂げた古代の英雄たち。


でも…


もう、それだけでは十分ではなかった。


私の好奇心は止まらなかった。それどころか、かつて私を満たしていたそれらの物語によって、日々育っていた。今では、母が本を閉じておやすみのキスをしてくれた後も、私は天井を見つめて起きていた。聞いたばかりの物語ではなく、まだ知らない物語を想像しながら。見たことのない場所を。会ったことのない人々を。


そして心の奥底で、何かが私に言っていた。それは問題だと。


いつか、無意識のうちに、宮殿から逃げ出そうとするかもしれないと。逃げるためではなく、家族を捨てるためではなく、探すために。見つけるために。本の中にしか存在しない全てのものを、この目で見るために。


もし試みたとしても、遠くへは行けないだろう。すぐに見つかる、おそらく数分で。しかしその数分の間に、何が起こるかわからない。事故。誘拐。母を悲しませるかもしれない。それは…それは耐えられない。


だから決断を下した。


それは長い間頭の中をぐるぐる回っていたが、いつも先延ばしにしていた。明日にしよう、来週にしよう、もう少し強くなったらにしよう、と。


しかし、もう待てなかった。


私は勇気を振り絞った。あの日、二年前に母の前に立ち、街に出る許可を求めた時のように。今度の願いは、もっと大きなものだった。ずっと大きなもの。


---


今日は晴れた日だ。


空は澄み渡り、いくつかの小さくて散在する雲を除いては、それらはかすかで、太陽の光の敵ではなかった。暖かい。春の半ば特有の暖かさで、宮殿の庭園はその素晴らしさの頂点にあった。


「ふぅ」私は熱い空気を肌に感じて息を吐いた。


私の属性、風は、ほとんどの間、私を涼しく保っていた。しかし、たくさん動く時、激しく訓練する時は、他の誰と同じように体温が上がった。そして汗をかいた。もちろん汗をかいた。


その時、私はリンゴを食べていた。一口ごとに甘さが口の中で爆発し、思わず微笑んでしまった。リンゴは間違いなく、存在する中で最高のものの一つだった。その味は、あの街での一日、初めての散歩、自由を思い出させた。


リンゴを食べ終え、私は母がいつもお茶を飲んでいる庭園へ向かった。その日の気分によってコーヒーの時もあるけれど。


そこには、いつものように彼女がいた。白い大理石のテーブルに、手には湯気の立つカップ。太陽が彼女の顔を撫でていた。彼女が私に気づく前の一瞬、私は彼女を知らずに観察することができた。彼女は美しかった、私の母は。おとぎ話のどんな女王よりも美しい。


彼女の栗色の髪は、注意深く整えられた低いシニヨンにまとめられ、芸術的な意図で逃げる繊細なウェーブがかかっていた。小さな真珠のついた細い枝の飾りが、まるで月が彼女の頭にとまったかのように、髪の房の間で輝いていた。


私は深呼吸をし、彼女の前に立った。


「母さん」私はしっかりとしようと試みる声で言った。


挨拶はしなかった。必要なかった。私たちはほんの数時間前、朝食の時に会っていたのだから。


彼女は顔を上げ、微笑んだ。しかし、私の表情に何かを感じ取ったのだろう、彼女の微笑みはわずかに曇った。


「何だい、坊や」彼女は優しい声で答え、注意深くカップを置いた。


口を開いた。


そして閉じた。


再び開いた。


何も出てこない。


何度もリハーサルをしたのに。自分の部屋で、鏡の前で。訓練場で、一打一打の合間に。塔で、エリエルがマナの理論を説明している間に。いつも言うべきこと、言い方、順序を分かっていたのに。


しかし今、彼女の前に立ち、その緑の目が、母親だけが持つ優しさと好奇心の混ざり合ったもので私を見つめていると、言葉が出てこなかった。


「どうしたんだい、坊や?」彼女は尋ねた。その声は暖かなささやきだった。「だって、拳を握りしめているからね」


自分の手を見た。彼女の言う通りだった。強く握りしめすぎて、爪が皮膚に食い込んでいた。


「まさか…?」彼女は間を置き、その tone に何かが変わった。「お母さんを殴りたいのかい?」


彼女はじっと私を見つめた。


そして、まるで槍で貫かれたように感じた。


冷たいものが額を走った。悪寒が背骨を伝い、骨の髄まで凍らせた。私の目は見開かれ、パニックが私を支配した。彼女のオーラ、王と女王だけが持つあの存在感が、私に視線を固定させ、そらすことも、動くこともできなくさせた。


違う、違う、違う…


私の計画は完全に崩れ去った。何週間も、何ヶ月もかけて集めた勇気は、母の一目見ただけで、まるでトランプの家のように崩れ落ちた。


そして最悪なことに、今や彼女は私が彼女を殴りたいと思っていると考えている。母を殴る?!そんな考え、どこから出てきたんだ?!


説明したかった。違う、そんなこと絶対にない、どうしてそんなことを考えるのか、と言いたかった。しかし言葉は相変わらず出てこなかった。喉は閉ざされ、恐怖と恥ずかしさで麻痺していた。


しかしその時、私の中で何かが立て直った。


これも教訓だ、と自分に言い聞かせた。諦めるな、アイト。呼吸しろ。もう一度やってみろ。


ほぼ一分が過ぎた。小鳥のさえずりと、花々の間を吹く風の微かなざわめきだけが唯一の音である、永遠のような一分間。


ついに、言葉が出た。


「外に出たいんだ」私は言った。自分のものとは思えない、奇妙な声で。「宮殿の外に」


間を置いた。深呼吸をした。そして、本当に言いたいことを口にした。


「そして、世界中を旅したいんだ」


続く沈黙は、先ほどよりもさらに深かった。


母は瞬きもせずに私を見つめた。その表情は読めなかった。彼女が何を考え、何を感じているのか、推測することのできない、侵入不可能な壁だった。


ティーカップは彼女の手の中にあり、動かなかった。


「何ですって?」彼女はついに言った。


たった一言。しかしその一言には、たくさんのものが込められていた…驚き、信じられなさ、おそらくは一抹の心配。

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