第11章 師匠との厳しい対決
目を開けた。そして今回は、俺が最初に飛び出した。
足が地面を強く蹴った。まるで風そのものが力を与えてくれたかのように。一瞬にして踵から突風が生まれ、俺を前へ押し出した。数週間前なら不可能だと思っていた速度だ。周囲の空気が笛のように鳴り、俺は笑っていた。もっと速く、と思った。もっと速くなければ。
手に持った木剣がわずかに震え、淡い緑色の輝きを帯び始めた。純粋な風が、俺のマナを通じて刃に集中している。それは呪文でも、伝統的な魔法でもなかった。もっと原始的で、本能的なもの。俺自身が外へ伸び、空気と溶け合う感覚。
一瞬で師匠の前に到達した。木剣が下へ弧を描き、肩か胸か、届くどんな部分でもいいから斬りつけようとした。だが、ゼキンはゼキンだった。体を優雅に旋回させ、まるで踊り手のよう。剣は彼の服をかすめただけで、触れなかった。次の瞬間、膝が俺の腹に向かって飛んできた。反射的に空いた手を上げ、風を纏わせるのがやっとだった。
ドン。衝撃が来たが、手で受け止めた。それでも力が強すぎて、後ろへ吹き飛ばされた。足が地面を引っ掻きながらバランスを取ろうとしたが、数メートル滑ってようやく止まった。息が荒い。
「アイト!」カリシアの声が聞こえたが、見えなかった。視線は師匠に釘付けだった。そして、姉が飛び出した。
彼女の木剣が炎に包まれた。普通の、制御不能に燃え尽きす炎ではない。彼女の炎だ。意志で抑えられ、マナで形作られた炎。特別な鉱物で強化された木は熱に耐え、燃え尽きることなく彼女に元素の全力を振るわせる。彼女の後ろに、赤い火の尾が空に線を描いた。まるで創作中の画家のサインのように。跳躍する直前、剣を頭上に掲げ、全力で振り下ろす準備をした。
「うあああっ!」全力で叫んだ。師匠が剣で受け止めた。衝撃が強すぎて足元の地面がわずかにひび割れた。火花が四方に飛び散り、一瞬、空気が焦げ臭くなった。カリシアは地面に着地したが、バランスを崩さなかった。師匠の剣が蛇のように素早く彼女の首に向かったが、彼女はギリギリで屈んだ。木の刃が頭上を唸って通り過ぎた。そして、反撃。下から上へ斬り上げる、ゼキンの顎を狙った一撃。だが師匠は年齢を感じさせない敏捷さで一歩後退し、わずか数センチでかわした。
今度は俺の番だ。風を纏って一気に距離を詰めた。カリシアは俺を見て、言葉なく理解した。両手で剣を持ち、腹の高さで水平に構える。俺は跳び、足をその木剣にかけ、彼女が全力で押し上げた。空中を舞い、回転しながら剣に風を集中させ、緑色の光を放つ。世界が回るが、狙いははっきりしていた。矢のように降下し、師匠へ真っ直ぐ剣を向けた。
ガキン!衝撃は凄まじかった。腕が震え、筋肉が悲鳴を上げたが、耐えた。俺の剣とゼキンの剣が激しくぶつかり、空気が震えた。一瞬、目が合った。彼の目に、今まで見たことのないものがあった。承認。地面に着地し、膝を曲げて衝撃を吸収した。そして、打ち合いの始まり。
カン、カン、カン、カン、カン打撃、防御、反撃、回避。剣と剣が死の舞を踊り、毎回の衝撃が腕に痛い振動を送る。でも止まれなかった。止まるわけにはいかなかった。防いだ一撃、かわした一撃、一つ一つが体に刻まれる教訓だった。
カリシアが再び跳び、炎を纏った剣で叫びながら襲いかかった。師匠が受け止め、今度は足元がわずかに沈んだ。二人の衝撃を支えきれなかった。ゼキンが一歩後退し、俺はカリシアの背後に現れ、剣を突き出した。師匠はギリギリで首を捻り、剣先が耳をかすめた。周囲の空気が震え、まるで風さえ彼の力を認め、道を譲るようだった。彼が剣を振り上げようとした瞬間、カリシアが再び攻撃し、防御を強いた。
「今回はかなり上達したな」師匠が言った。驚くことに、顔に笑みが浮かんだ。「感心したぞ」
カリシアと俺は顔を見合わせた。彼女の目に、俺の胸に満ちるのと同じ誇りが映っていた。
「全部、師匠の訓練のおかげです」カリシアも笑って答えた。
「最近、ずいぶん練習したようだな」ゼキンの声に、今まで聞いたことのない響きがあった。…誇り?
「しなきゃいけないんです、師匠」俺は答え、笑顔は姉と同じくらい大きかったはずだ。
「なら、その調子で続けろよ、子供たち。頑張れ」少し下がって距離を取った。
カリシアが俺を見て、目に激しい決意が宿った。
「やろう、アイト」
「うん」
そして、再び飛び出した。ジグザグに走る。最近数週間、こっそり練習していた連携だ。俺が右へ行けばカリシアは左、俺が左へ行けば彼女は右。二つの体が完全に同期し、敵を惑わす舞い。俺は左側から、カリシアは右側から。同時に到達し、剣を構えた。
「うあああっ!」同時に叫んだ。師匠はカリシアの攻撃を剣で受け止め、同時に足を上げて俺の腹を蹴った。衝撃は来たが、今回は準備ができていた。風が胴体を包み、ダメージを軽減。後ろへ吹き飛ばされ、氷の上を滑る石のようだった。回復する間に、カリシアと師匠の打ち合いが続いた。炎の剣が空に赤い軌跡を描き、催眠的な模様を紡ぐ。美しかった。致命的だった。俺の姉だった。
突然、軌跡が消えた。カリシアの剣が真っ二つに斬られ、上半分が宙を舞った。膝に完璧に置かれた軽い蹴りが、彼女を倒した。そして、師匠が消えた。文字通り。一瞬前までカリシアの前にいたのに、次の瞬間にはいなくなっていた。
首筋に危険の予感が走り、振り向いた。そこにいた。すぐ横で、剣を振りかぶっていた。全力で風を集めて剣に集中し、防御した。刃がぶつかり、そして俺の剣が…真っ二つに折れた。師匠は止まらなかった。そのまま剣先を俺の首に当てた。
「俺の勝ちだ」
息が荒かった。疲労困憊で、肺が焼けるようだった。腕が制御不能に震えていた。でも、今日はこれまでより長く持った。今日学んだことは、何週間分ものことに匹敵した。
カリシアを見た。彼女も地面に座り込み、息を切らし、顔が努力で真っ赤だった。剣を握っていた手は、連続する衝撃で赤く腫れていた。
少しして、カリシアがよろよろと立ち上がり、近づいてきた。
「ねえ、アイト」息も絶え絶えに言った。「大丈夫?」
頷いた。まだ言葉が出なかった。代わりに手を伸ばし、母が悲しい時や疲れた時にしてくれたように、彼女の頭を撫でた。
即座に反応があった。
「おいっ!」カリシアが叫び、顔がさらに赤くなった。「何してんの、バカ!?」声が上ずり、怒りと恥ずかしさが混じっていた。「私…私がお前にしてあげる方でしょ!逆はダメ!私の方が年上なんだから!」
彼女が抗議する中、庭の隅から一人の姿が近づいてきた。師匠の孫娘、リリア。俺と同じ五歳だけど、時々もっと大人びて見える。黒い髪と青い目が、まるで磁器の人形のようだった。彼女はずっと影から戦いを見ていた。石に座り、年齢に似合わぬ集中力で。
「アイト、水飲んで」クリスタルの水差しと、同じくクリスタルのコップを差し出した。「落ち着いて」柔らかく優しい笑顔で言った。その笑顔が、なんだか…特別な気持ちにさせた。
「ありがとう」震える手で水差しを受け取った。
「どういたしまして」リリアの青い目が一瞬、俺の目と合った。
大きく飲んだ。水は冷たく、乾いた喉に染み渡り、体を癒した。目を閉じて、その感覚に浸った。
目を開けると、姉がじっと見ていた。いや、俺とリリアを交互に見ていた。
「え?」彼女の表情に困惑した。「どうしたの、姉ちゃん?」
彼女は慌てて目を逸らし、頬が少し赤くなった。
「な…なんでもないよ」明らかに逆のトーンだった。
「本当?」分からなくて聞いた。
「だから、なんでもないって!バカ!」そう言って、壊れた剣の破片を乱暴に拾い始めた。
リリアと俺は顔を見合わせた。彼女は肩をすくめ、楽しそうな笑みを浮かべた。
「お姉ちゃんって、そういうものなんだよ」年齢に似合わない賢そうな口調で。「おじいちゃんが言うには、女の子は謎だって」
「おじいちゃん、正しいね」俺は小さく笑った。
庭の反対側で、ゼキンがその光景を見ていた。誰も読めない表情で。視線は、剣の破片を必要以上に強く拾うカリシアへ、そして楽しげに話すリリアとアイトへ、最後にゆっくり地平線へ向かう白い雲へ。
「子供たちのことだな」独り言のように呟き、唇にわずかな笑みが浮かんだ。「子供たちのことだ」
太陽はまだ輝き、風はまだ吹き、宮殿の日常は川のように休みなく海へ流れていく。その中心で、金色の目と黒い髪の少年が、青い目の少女と涼しい水を飲みながら話していた。その瞬間が、シンプルで日常的なものが、永遠に彼の記憶の奥深くに刻まれるとは知らずに。何年か後、この午後を懐かしさと温かさで思い出すとは知らずに。時には、最も大切な瞬間は、その時は何の意味もないように思えるものだということを知らずに。
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