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2、少女、Vtuberを知る

食事を終えた彼女が再びネットサーフィンをしているとあるニュースが流れてきた。


[【速報】Vtuber初!星宮歌姫チャンネル登録者100万人達成!]


「Vtuber?なんだろうそれ?」

「ふーんなるほどね。Heytubu で顔出しをせずに架空のキャラクターを使って動画を投稿したり、配信をする人のことを言うんだ。なんだか面白そうだしちょっと見てみようかな。せっかくだしこの人を見よっと」


私は彼女の配信のアーカイブを見た瞬間息を呑んだ。

「なんだろう心では言い表せられない引き込まれる様な不思議な声だ」


私は素直に称賛した。気づくと普段映画を見ても感動で涙を流すことなど無かったのに、彼女の頬を涙が伝っていた。


「凄い…決めた、私Vtuberになる」


そう宣言した少女はまずVtuberになるために何が必要なのかを調べ始めた。

 始めるにあたって必要不可欠なのがハイスペックなパソコン、オーディオインターフェイスにモーションキャプチャーボード、マイク、モーショントラッキングに必要な道具、そして1番大事と言って差し支えない3Dモデルである。


「パソコンはかなりいいのを使ってるから大丈夫かな。他のは持ってないなぁ…買いに行くのも大変だしネットでいいのないかな?それにしても3Dモデルどうしよう…そこまでの画力はないし、モデリングのやり方なんて知らないし、めんどくさがらずに覚えておけばよかったなぁ…」


「なるほど。普通は絵師さんに依頼するのが一般的なのか。モデリングはまた別に依頼する必要があるのかぁ。やっぱり新しいことを学ぶのは楽しいよね!」


早速SNSで昔からフォローしていて依頼も受け付けていた

常夏みかんさんに依頼を出してみた。


―――――――――――――――――――――――――


                       H.S

           お忙しいところ申し訳ありません。

           3Dモデル用の立ち絵を描いていた

           だけませんでしょうか。


 みかん

承りました。

制作するにあたっていくつか質問をしてもよろしいでしょうか?



                        H.S

           大丈夫です。よろしくお願いします


 みかん

イメージを固めるためにリアルでの名前とモデルのイメージを教えていただいてもよろしいでしょうか?


                       氷華

白神氷華です。氷と雪をイメージしたものをお願いできますか?


 みかん

素敵なお名前ですね。氷と雪…ピッタリだと思います!費用は30万円ほどになりますが問題ないでしょうか?



氷華は小学生の頃から詩や作文コンクールで賞を取った時の賞金でそれなりに余裕があるのだ。


氷華

問題ありません。そのまま進めていただいて大丈夫です。


 みかん

分かりました!納品は二週間後を予定しています。モデリングのアテはありますか?もし無いようなら私の紹介で費用を

抑えられると思います。


                        氷華

ではモデリングもそちらに任せていただいても大丈夫でしょうか?


 みかん

もちろんです!ではモデリング代込みで50万円になります。三年分割などもできますが、どうされますか?


                        氷華

一括で大丈夫です。明日に振り込んでおきます。


 みかん

そんなに急がなくても大丈夫ですよ!3Dモデルを見てからでも…


                        氷華 

お気遣いありがとうございます。ですがタダ働きをさせているような気分になってしまうので明日振り込んでおきます。


 みかん

分かりました…完成を楽しみにしていてください。


                        氷華

         はい、とても楽しみにさせて頂きます。


―――――――――――――――――――――――――


「ふぅ…無事依頼できたなぁ…モデリングもしてくれるなんて運が良かったなぁ…明日振り込んでおかないと。今日はもう寝ようかな、朝だけど…」


珍しく上機嫌な氷華は軽やかな足取りでソファ兼ベッドにしている人をダメにするソファに飛び込んだのであった。

           

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