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嘘のウソは「嘘」。  作者: しゅしゅしゅ
序章 10月の半ばに、死の宣告された。
6/10

今度こそ本題

すぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ…………


イケダメは、思いっきり息を吸いこみ手を広げ、天を見上げながらこう言った。



「ぶっちゃけ!!! 後半年の命なんですよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!! ははははははははははははははははは!!!!!! 」






!?!?!?!?!?!?!?!?!?



!!!!!!!!!???????????



?????!?!!?!?!?



!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



────────。




────────。



気付いたら、力のあらん限り拳を伊月先生の左頬にぶち当てた後だった。


イケダメは、身体をプルプルさせながら起きあがり、そのまま俺に向かって、


「こ、これが黄金の右か…… な、ナイスライトハンっ! 」


とグッジョブを送って来やがった。


こいつ、まだふざける余裕があるのか。



その後、このクソ医者がゆっくり起き上がり、小声で「ふざけてごめんなさい…… です…… 」とボソッと言いやがったので、すかさずもう一発腹にグーパンを入れる。


エンジェリックシノちゃんが、手際よく無言ですっとヤツを抑え込んでくれていたのスムーズに事を運ぶ事が出来た。


本当になんなんだよ。こいつは。




生まれて初めてされた余命宣告は、想像の斜め上どころじゃない極めて異質なものだった。


ありえなさすぎる余命宣告をされ、怒りとか憎しみよりも、この「伊月」とかいう生物そのものに対する疑問しか頭の中に湧いてこない。


2発殴ったからかなんなのか、余命の事はもうどうでもよくなってしまっている自分に気づく。

さっきまでの。いや、通知をもらってからの俺の緊張感を返してくれ。



殴った事への謝罪もせず、椅子にドスっと座ってイケダメに尋ねる。


「で、俺の病気ってなに? 半年しか生きられないって? 別に身体が痛いとか苦しいとかそういうの全くないんだけど? 」


「はっきりいってくんない? 新種のガン? 俺の身体になにが起きてるわけ? 冗談だったらマジで訴えるからな? 」


医者に対し、いや初対面に対して相当無礼な聞き方だが、あんなふざけた事をされれば、誰だってまともな精神状態で話が出来る余裕があるわけがない。


ダメワカメやろーは、また真面目な声で勝手に話し始めた。



「んんんっ。そ、それでは落ち着いたようなので、松田さんの症状について詳しくご説明させていただきます」



いや落ち着いてね-よ! 余計に混乱してるよ! と思いながらも、こいつが真面目でいられる時間が1分もないだろうから、とりあえず黙って話を聞く事にする。

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