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嘘のウソは「嘘」。  作者: しゅしゅしゅ
序章 10月の半ばに、死の宣告された。
1/10

余命宣告…?

余命宣告────。




完全に油断していた。


そんなのドラマだけの話で、リアルに、しかも自分が言われる事なんて想像してなかった。


25年の自分の人生が、こんな形で終わりを告げられるなんて……。





────────────────。




夏の恒例、会社の健康診断の検査結果が届く。

生まれて初めて「要再検査」の通知が会社のデスクに置かれていた。


初めてだったので全身がヒヤっとしたが、中身を読んでみると……

どうやら血液検査の過程に不備があった可能性がある為、もう一度検査させてほしいという「お願い」が書かれていただけだった。


こんな事があるんだな。それなら要再検査とか怖い言い方しなくていいのに……とも思うが、特に急ぎの仕事もなかったので、その日の内にセンターに連絡し、翌日、出社前に再度血液検査を行う。


それから、特にイベントらしいイベントも起きないまま、あっという間に夏が終わった。





肌寒くなってきた10月の半ば。


健康診断から3ヶ月。ようやく検査結果についての通知が会社に届いた。


やっと来たか。と、すぐ封筒に手を伸ばしたが、朝イチで買ったラノベの新刊が気になりすぎて、後で確認するべさとそのまま封筒を掴んでカバンに放り投げ仕事に戻る。


「だりぃ……」


帰宅中に、電車の中でログインするだけのかんたんなお仕事を済ませていたら、案の定、すっかり忘れていた封筒の存在を思い出し、カバンを開けてサッと取り出す。


「まぁ、どうせ異常なしとかでしょ」


開けたばかりの缶ビールをあおり、独り言をつぶやきながら封筒を開ける。

結果が出るのに3ヶ月もかかった事に対して、何も疑問を持たずに。



封筒の中には、紙が2枚入っていた。


内容を確認すると……。




おいおい……。 



なんだこれ……。




1枚目は、書面での通知書。

要約すると、「検査結果は、ある病院の医師から直接聞け」と書いてあった。

丁寧な文章に、こんな破壊力があるだなんて初めて知った。


もう1枚は、その病院の紹介状。


病院の名は、「伊月総合病院」


調べた所、家から約1時間半。地味に時間がかかる場所にある。

某Gさんのマップで見る限り、相当デカい病院だ。


嫌な予感しかしない。これはヤバいだろ。絶対。


気が気でない状況だったが、仕事に穴を空けられなかったので、週末の休みを使って行くことにした。

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