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手紙

少しずつ、双子の世界を広げていきたいです


目の前に突如現れた光。

その光は2人をこの世界に連れて来た神様で。


神様のミスで謝罪され、とにかく手紙を見るよう言われた2人は、真夜中だった事もあり…とりあえず一度寝て、起きたら見ようと約束していた。


そして今。

時間で言えばお昼の12時を回り少し経った頃…。



「あぶあぶ(よし。じゃぁ神様からの手紙、見てみるか)」

「あぶあぶ(みる!やっと異世界に触れるって感じだな!最初に、剣と魔法のファンタジーとか言ってたし…魔法とか使えるようになりてぇ!)」

「あぶあぶ(確か…思い浮かべれば見れるって言ってたな)」

「あぶあぶ(んー…思い浮かべる……手紙…)」


そう言いながら、んんーっと唸っていたルインの目の前に、ポンッと音を立てて手紙が現れた。




=======================



少しぶりですね。

ちゃんと転生出来たようでなによりです。


妹からこの手紙について聞いているとは思いますが、まぁ読んで下さいな。


→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→



――転生者の為のチュートリアルを開始します――


※この手紙はチュートリアル終了後、自動的に体内に吸収されます。


1.この世界について


この世界は創造神によって造られた世界です。


世界の住人は主に2種類に分かれます。

【魔力のみで造られたもの達】と〈原初の生物〉を初めとする、【肉体の一部に魔力が循環するもの達】に分かれています。

例えば水や草、空気、太陽。それは魔力のみで造られたものです。

そして人間や動物。これらは肉体の一部に魔力が循環するもの達です。


2.魔力について


魔力とは、この世界を動かしている生命力です。


〈神核〉と呼ばれる核を中心に魔力が放出され、その魔力でこの世界は造られています。


放出される魔力で大地が出来、空気が生まれ、木や草、水などの自然と呼ばれるもの達が出来上がります。


創造神は〈原初の生物〉をこの世界に創りました。

この世界は全て魔力で出来ている為、魔力が無かった〈原初の生物〉は、その魔力を取り込み、体内で循環するようになりました。そして自我が生まれ、人間や動物などに変化しました。


3.魔物について


【魔物】とは魔力のみで出来たもの達です。


この世界が出来てから長い年月が経ち、人間や動物の負の感情が魔力として外に流れました。

その負の魔力を〈神核〉が取り込み、造られた存在が【魔物】です。


逆に、喜びや幸福といった感情が魔力として外に流れ〈神核〉が取り込み、造られた存在は《精霊》や《聖獣》と呼ばれます。

魔力のみで出来てはいますが魔物ではありません。


様々な例外が産まれてはいますが、この事を【始まりの知識】と呼ぶのです。


これらの事は本来〈神核〉が、この大地に新しいものを生み出す際、この【始まりの知識】を基準に作り出されるのであり、転生者の中にはこの概念がありません。


その為、この手紙を読み、取り込む事でこの世界の住人として登録が完了します。



ーーチュートリアル終了です、お疲れ様でしたーー


←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←



ふぅ…なんだか、喉が乾きました。


本来なら神核の仕事なのですが…貴方達は転生者なので教えないといけないので大変ですね、疲れました。

まぁほぼマニュアル通りなんでいいですけど……。


と、いう事で!読み終わったらこの手紙、貴方達に吸収されるので無くなります。

ま、媒体、DNAみたいなものだったと思ってくださいな。


どうです?魔力、感じられるようになりましたか?


あぁ、加護の事ですが、産まれてから1ヶ月後に渡しますのでお待ちください。


では、良い人生を。


========================



神様の手紙こと、チュートリアルを読み終わった2人。


どう見ても転生直後に渡す書き方がされており、最後を文を読み終わる頃には、2人の目は据わっていた。


じーっと手紙を見つめていると、手紙の周りが少しずつ薄くなって消える。


『消えた…』

『手紙に書いてあった、吸収?されたんじゃん?』

『…るい、口動いて無いのに喋れてるな』

『れんこそ。口動いて無いのに喋ってるぞー』

『…なるほど、これが念話ってやつか。実際に出来てみると変な感じだな』


2人の手足は動いているのに口は動かず…そして表情は笑ったり泣き顔になったりと変化するという奇妙な光景に、部屋にいたメイド達は首を傾げながらなんとも言えない顔をして双子を見つめていた。


…………

………

……



外は日がすっかり落ちて、皆が寝静まった真夜中。


双子の頭の中でピコンッとお知らせの様な音が鳴り響いた。

うとうとしていた2人はその音に目を覚ます。


何だ何だと思っていると、目の前に昼間と似た手紙が現れた。



========================



れん君、るい君。体調の方はどうですか?

あぁ…今はグレン君、ルイン君と呼んだ方がいいかしら。


この手紙を読んでいるという事は最初の手紙、読んでくれたと思います。


それでですね。

本来なら転生して、直ぐに手紙を読んでいただく予定だったのと、転生から1ヶ月後に渡す予定だった加護を与えられなかったお詫びとして、私達…神々の会議によりお2人に特典を与えようという話になりました。


特典内容は、洗礼の日に1人一つランダムで与えられる称号があるのですが…お2人には自身が欲しいと思う系統の称号が出るようにこちらで調整します。


洗礼の日までに自分が欲しいと思う系統の称号を考えておいて下さい。


そして、お2人のステータスに少し成長ボーナスをプラスしておきます。

この手紙が消滅した後、成長ボーナスが少しずつ肉体に反映されていきます。


では、また、洗礼の日に。


=========================



手紙を読み終わった2人は、この世界にステータスが存在するのだとわかり、早く洗礼の日にならないかなぁと期待に胸を膨らませるのであった。




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