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洗礼の日

٩( 'ω' )و<やっとこさ!


「ついにこの日がやってきた!」


ルインは両手を高々と上げながら、窓の前で朝の光を全身に浴びつつ喜びのポーズをとる。


今日は待ちに待った洗礼の日。

歳を満たした子供達が、領内にある教会に赴き〈洗礼の儀〉を受けるのである。


ルインは待ちきれないとばかりに朝から飛び起き、喜びの声を上げていた。


「静かにしろって…洗礼の時間まで後3時間はあるんだ。今からそんなにはしゃいでどうする…」


そんなルインを見てグレンは欠伸をし、ベッドの上に横になって呆れながら頬杖つく。


「なんだよー、グレンは楽しみじゃないのか?」

「別に楽しみじゃないとは言ってない。朝っぱらから誰かさんの大きな声に起こされて不機嫌なだけだ」

「そっ、それは悪かったって!でも仕方ないだろ、楽しみだったんだから!あ〜〜まだかなー!!」

「あーもうわかったからはしゃぐのはやめろって。そんな騒いだらレーナ達が来「お目覚めですか?レーナです」……チッ」


コンコンッとドアを鳴らしてレーナ達メイドが入って来た。


「おはようございます。お声が聞こえたので、お目覚めになられたと思い、朝のお飲み物を持って参りました」


レーナの後に続いて入ってきたメイド達はワゴンに乗せられていた飲み物をささっとテーブルに置いた。


「……おはよう。今さっき起きて……そうだ、まだ今日着る服をノイシュから受け取ってなくて、悪いが呼んできてもらえるか?」

「いえ、その必要はありません。既にお洋服はこちらに持って来ております」


キランとレーナ達の目が微かに光り、持って来たワゴンの下段にかけられていた布が取られる。そこには2つの箱が置かれていた。

グレンは冷やりとした焦りを感じる。


「そっ、そうだったか。ありがとう、……じゃあ着替えるから、もう下がっていいぞ」

「いえ、今日のお召し物は普段とは違いますから、私達もお手伝いをと思いまして。どうぞこのまま、お着替えになって下さい」


いつぞやの会話が頭をよぎる。

グレンはすぐさまルインに念話を送った。


『おい…お前が大きな声で騒ぐからレーナ達が来たんだろ、黙って見てないでお前がなんとかしろって。隙あれば自分達で脱がせようとして来る奴らだ…目の色がヤバい』


睨みながら念話で怒るグレン。

ルインはごめんごめんと謝るポーズをとりながら、


「おれ、今からお手洗い行く所だったんだ!グレンも行くって言ってたじゃん?着替えてから行くの?」

「は?……いや、そうだったな。俺も先に済ませておく」


そう言って2人はささっと部屋から出る。(逃げた)


残されたメイド達の顔には影がかかる。

部屋に重たい空気が流れる中、ドアからコンコンッと音が鳴り、ノイシュが入って来た。


「グレン様ルイン様、入りますよ………おや?レーナ達、居たのですね……どうかしましたか?それにグレン様とルイン様はどちらに?」

「「「……お2人はお手を洗いに行かれております」」」

「おや、そうでしたか。…ん?その箱は…」

「丁度お部屋にお飲み物を届けようとしていたので、一緒に持ってきました。今からノイシュ様を呼びに行こうとしていた所です」

「そうでしたか、あぁ、カルメが貴女達を探していましたよ」


そう言ってノイシュは「もう下がって良いですよ」と声をかけ、レーナ達はお辞儀をし渋々部屋から出て行った。


少しするとグレン達は戻り、部屋にいたノイシュにホッと胸を撫で下ろし、身支度を済ませて家族が集まる食堂へと移動した。




中に入ると、既に家族が集まっていた。


「おはようグレン、ルイン。その服似合ってるじゃないか」

「うふふ、本当に。キャシーに頼んだ甲斐があったわ」

「相変わらず弟達は可愛いね」

「いつ見ても可愛いわ!」


「「おはようございます、父様、母様、ルー兄様、メイ姉様」」


朝から皆に褒められて?2人は席に着く。

すぐに朝食が運ばれ、出来立てのパンや野菜を煮込んだスープなどがテーブルに並べられる。

朝から美味しそうな香りを漂わせる食事達に鼻腔をくすぐられ、皆思い思いに言葉を述べてさっそく食べ始める。

グレン達も「いただきます」と言って食べ始めた。

野菜の旨みがたっぷりと入ったスープを口にし、その美味しさに自然と口角が上がった。


食後のジュースを飲みながら一息ついていると、メイラが近寄り2人の頭を撫で始めた。


「ふふっ、久しぶりのこの感じ…サラサラの髪。この触り心地…本当に素晴らしい…あぁ、いつ見ても可愛い」

「ちょっ、メイ姉様!!やめ…」

「ノイシュに髪をセットしてもらったけどやり直しだ!」

「なんだ、ずるいじゃないか…僕も仲間にいれて。最近は中々撫でさせてもらえないんだ」


戯れる弟妹達を見てルトアも撫で始める。

子供達がわいわいと戯れている所を眺めていたアルバートは、室内にある時計を見て椅子から立ち上がり、


「さて、そろそろ私は先に教会へ行くよ。いつも領主の仕事はリラに任せてしまっているからね、今日くらいはそれらしい姿を子供達に見せなければ。気をつけて来るんだよ」


そう言って子供達の頭を撫で、リラの頬に軽くキスをし、部屋から出て行った。

皆も教会について来るらしく、準備をする為に部屋へと戻って行き、グレン達もぐしゃぐしゃになった髪を直す為に自室へと戻った。


皆の身支度が終わる頃には洗礼の時間まで後1時間程。

そろそろ向かおうと、皆馬車に乗り走り出す。


教会に近づくにつれて、子供達が着飾った格好をして親と歩いているのが見えてきた。

中には領主の馬車に気がついて、お辞儀をする人達もいた。

教会前の広場には先に来ていたノイシュが出迎えてくれる。


「お待ちしておりました。奥様達はこのまま教会の方へお進み下さい。グレン様ルイン様は一度別の場所にお集まり頂く様で、私が案内いたします」


「わかった。じゃあ母様達、行ってくるよ」

「行ってきます〜」


「気をつけてね、また後で会いましょ」


そう言ってリラ達は教会の方へと向かって行った。




ノイシュに案内されたのは、リラ達が向かった教会の隣に建てられていた建物だった。

三階建てで外観は教会と同じ、ただ屋根などは少し違って丸みを帯びている。

隣の教会とは渡り廊下で繋がっており、そこから行き来できる様だ。


建物の前に着くと、扉の前には1人のシスターが立っている。一瞬だけ目が合い、見開かれた目はすぐに逸らされノイシュに話しかける。


「ようこそおいで下さいました。後ろにおられるお二人が本日の洗礼者でお間違い無いでしょうか?」

「えぇ。ウィズグラント家ご子息、グレン様とルイン様でございます」

「何と、領主様のご子息様でしたか。 グレン様ルイン様、お初にお目にかかります。私、この教会でシスターをしております、マキと申します。どうぞよろしくお願い致します」


2人は軽くお辞儀を返す。


「グレン様ルイン様、私は奥様達の元へ戻ります。では、シスター様よろしくお願い致します」


そう言ってノイシュは来た道を戻って行った。

シスターに「ではこちらへ」と後ろの扉の方へ案内される。

扉が開き、中には椅子や机などが並べられ、扉の開く音に反応して先に来ていた数人の子供達がこちらに振り向く。

グレン達の顔や服装を見て、驚いている者、ヒソヒソと話し出す者など様々だ。


「こちらでしばらくお待ち下さい、もうしばらくしたら他の者が来るので」


シスターはまた扉の方へと戻って行く。

グレン達は空いている席へと移動して、時間になるまで念話で話をする。


『なぁ、なんか凄く見られてないか?』

『見られてる見られてる。何?おれたち変?』

『いや…わからん。こんな反応されたの初めてだし』

『だよなー…でもまぁ髪色は珍しそう?他に真っ黒真っ白いないし…あ、、服装?』

『変わらないだろ、皆着飾ってるんだ。………あー…双子だからじゃね?』

『言われてみれば!』


2人は視線の理由をあれは違うこれじゃねと議論するが、実際は全て当てはまっていた。


一切の濁りの無い純粋な黒髪、白髪。

両親から受け継がれ、整った顔立ちに金の瞳。

さらに双子らしくコーデされた洋服は希少な生地を使い、黒を基調としたジャケットにハーフパンツ、中には白のワイシャツに黒と白のボウタイ。どれも襟元や袖などに金のラインがはいり、胸元にはウィズグラントの持つ紋章が刺繍されている。


他の子供達も今日の為に着飾ってはいるのだが、双子達は一段と輝いて見えていた。

目立た無いわけがない、どこぞの王子様ですかと言われてもおかしくはなかった。

結局のところグレン達には理由がわかるはずもなく、まあいいやとお互いに気にし無い事にしたのだった。



時間が近づくにつれて1人、また1人と子供達が増えていき、部屋には50人近くの子供達が集まった。


そしてもうすぐ始まる時間ギリギリになって扉のドアが開き、3人の男の子が入ってきた。


「どうしてこの俺様が、王都じゃない教会で洗礼を受けなきゃいけないんだ!それに見てみろ、平民までいるじゃないか。わざわざこっちが出向いてやってるのにこんな所に通されるなんて」

「まぁまぁ、ホッズ様。逆にホッズ様の魅力に当てられて、王都では洗礼どころではなくなってしまっていたかもしれませんよ」

「そうです。ホッズ様はどこに居ても魅力溢れるお方」

「ん?そうか?そう思うか?ふふ…ははは!ならば仕方がない!!!」


先頭を歩いている赤茶髪の柄の悪そうな男子は、取り巻きであろう2人にヨイショヨイショされながら踏ん反り返り、自分が注目されている事に気を良くしながら辺りを見渡す。

すると、こちらには見向きもせず、窓際の近くに座って話し込んでいる黒と白髪の男が目に止まり眉を顰める。


ズカズカと近寄り、グレンの肩を掴み振り向かせた。


「おいお前。ここは俺様が座る、わかったらさっさとそこをどけ」

「……は?いきなり何?つーか誰だよお前」


いきなり肩を掴まれて振り向かされたグレンは、掴まれた肩を手で振り払い、赤茶髪の男を睨む。

ホッズはグレンの瞳を見て一瞬固まるが、すぐに顔を真っ赤にして怒鳴り散らしてきた。


「なっ、なんだその目は!俺様が誰だかわかっているのか!!そんな態度を取って…タダじゃ済まさないぞ!そこの!白髪の!お前もだ!!」

「え、おれ?なんで?」

「俺様を無視していただろう!」

「え…無視?いつ?おれ話しかけられたっけ?ってか誰…いつから居たの?グレン知ってる?」

「いや知らん。肩掴まれて初めて居た事に気がついた。最初から誰だかわかんねーから聞いてんのに変な奴」

「だよなー…ってかグレン、口調!!元に戻ってる、またノイシュに怒られるぞ!」

「………………それよりもさっきの——…」



こんな変な奴には関わらないのが一番だ、無視に限る。


その態度に益々顔を赤くして地団駄を踏むホッズは、もう一度グレンの肩を掴もうと手を伸ばした。


その時。入り口の扉とは別にあった扉から、聖職者の格好をした男性と、グレン達の父親のアルバートが入って来た。

ホッズはそれを見てそそくさと空いていた席に座る。

取り巻きの2人も慌てて席についた。


男性とアルバートは教壇の前に立って子供達を見渡し、ニコりと微笑む。


「こうして話をするのは初めてだね。私はこの街の領主をしているアルバート・ローゼ・ウィズグラントだ。皆、まずはおめでとう。そしてこれから本館に向かい〈洗礼の儀〉を執り行うにあたって、私から皆にプレゼントがある。が、その前に司教様を紹介しよう」


「洗礼者の皆さん、初めまして。私は本日の〈洗礼の儀〉の進行を努めさせていただきます、クローム・ゾーラと申します、どうぞよろしくお願いしますね」


司教のクロームは礼をして、アルバートに「続きを」と言って後ろへ一歩下がる。


「では、先も言った通りプレゼントがある。これは"ステータスチップ"といい、自身の持つ能力値が記録される物だ。洗礼の儀を済ませた者は皆、このチップに能力値が刻まれ、魔力を流す事で現段階の数値を見ることが出来る。さぁ、配るから1人ずつ取りにきなさい。無くさない様に」


そう言ってチップを取り出し、子供達に配っていく。


「皆、ちゃんと受け取ったかい?それは身分証でもある。肌身離さず常に持っておく様に。あぁ、ちゃんと洗礼が終われば首から下げれる様にするので安心しなさい。では私はこれで失礼するよ、皆に創造神の加護があらんことを」


そうしてアルバートは部屋から出る際にグレン達を見て、ぱちりとウィンクをし出て行った。

クロームもアルバートが出て行ったのを確認し続きを話す。



「ここからは私が説明します。これから皆様は本館の方へ移動して頂き、2人ずつ〈洗礼の儀〉を取り行います。と言っても1人辺りの時間は1、2分程度で済みますが。私が2人ずつ名前を呼びます。呼ばれた者は祭壇の前に立ち、先程貰ったチップを手で包み、男性は片膝、女性は両膝をついて10秒ほど祈りましょう。そこで儀式はおしまいです。そしてそのままこの場所へと戻って来てください。首に下げられる様にしますので。では行きましょうか」


子供達は二列に並び、グレンとルインは真ん中辺りに並んだ。

ホッズ達は当然のように先頭に立ち、まだかまだかと体を揺らしている。

外で見た渡り廊下を通ると、前には大きな扉があり、両側にはシスターが立っている。ギギギと音を立てて扉が開いた。

クロームが歩き出し、子供達もついて行く。

部屋の中は十字の様な形で、壁にはステンドグラスが並び、差し込める光は絨毯の上に淡く、いろとりどりの花が咲き誇る。

そして右を見ると祭壇があり、左は子供達の親などが座っている。

一番前にはリラ達が座っており、グレン達を見て微笑んでいた。


そのまま真っ直ぐ進み全員が入りきると、クロームは祭壇横にある机の前に立つ。

その後ろには父のアルバートが立っていた。

部屋の中がしんと静まり、クロームの声が響き渡る。


「これより、〈洗礼の儀〉を執り行います。

"小さき花々に祝福を。新たな時を迎える子供達に創造神のご加護があらんことを"」


すると、祭壇の周りが輝き始める。


「ホッズ・ローゼ・マグロス。ドルト・ローゼ・ナイカ」


ホッズとドルトと呼ばれた取り巻きは祭壇の前で祈りを始める。



『鮪に烏賊だってさ』


突然、ルインから念話が来て、


『は…?お前いきなり何言って…っっ』


2人の名前に気がついたグレンは笑いを堪える。

その間に次の2人がが呼ばれる。


「バーン・ローゼ・ブリッシュ。トネル・アーカ———…」


『鰤か…海鮮トリオ…いや、海鮮丼…』

「ふっっ、ゴホッ、コホッ『グレンまでっ…笑かすなよっ』


今度はグレンが念話で喋り出し、ルインは耐えきれず小さく吹き出した。咳で誤魔化すが、肩が微かに揺れている。

ルインは祭壇側に立っているため、親達からは見えないのが幸いだ。

それから次々に子供達が呼ばれ、そしてグレン達の番がやって来た。


「グレン・ローゼ・ウィズグラント。ルイン・ローゼ・ウィズグラント」


後ろの方から微かだが、グレン達の名前を聞いてざわめきが起きる。

祭壇に上がり、2人は以前神様から言われていた通り、自分が欲しいと思うものを思い浮かべた。

すると包んだ手の中が微弱な光を放ち、じんわりと温かくなるのがわかった。

そして双子達の儀式も終わり、〈洗礼の儀〉は滞りなく終了したのだった。





元の場所に戻った子供達は、部屋で待機していたシスター達にチェーンを渡されて各々首から下げて行く。

そして、それぞれ今の自分のステータスを見るために魔力を流していった。


「すごい!僕の名前が浮き出た!」

「私も!……嘘、わたし属性が3つもある!!」

「俺は1つかぁ…まぁわかってたけど…え……スキルがある」

「本当!?すごいじゃない!おめでとう!!」


皆自分のステータスを見て喜んだり、落ち込んだりと、玩具箱をひっくり返した様な賑わいだった。

グレン達もさっそく魔力を流し、ステータスを見る。



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[グレン・ローゼ・ウィズグラント]

6歳

種族/人族

魔力/4000


魔力属性

【火/B】【水/B】【風/B】【土/B】

【光/B】【闇/B】【無/A +】

【氷/B−】【雷/B−】【聖/C】【空/C】【時/C】


[スキル]

鑑定lv1/感知・遮断・隠蔽lv1

[オリジナルスキル]

共有lv1

[称号]

〈統べる者〉〈転生者〉

[加護]

〈創造神の加護〉

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[ルイン・ローゼ・ウィズグラント]

6歳

種族/人族

魔力/6000


魔力属性

【火/A】【水/A】【風/A】【土/A】

【光/B】【闇/B】【無/B】

【氷/B−】【雷/B−】【聖/C】【空/C】【時/C】


[オリジナルスキル]

共有lv1/創造魔法lv1

[称号]

〈精霊の導き〉〈転生者〉

[加護]

〈創造神の加護〉

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『………なぁどうだった?』

『普通……では無さそう。グレンは?見せて』

『普通…じゃあ無いんだろうな、レインも見せろよ』


お互いが見えるように「ステータスオープン」と唱える。

浮かび上がったステータスを見て2人は固まった。


『…似てるな』

『…似てる』

『加護はちゃんとあったな』

『あった。後このオリジナルスキルって何だろう?』

『"共有"か…ルインはもう一つあるな』

『"創造魔法"読み的にそのままの意味で良いのかな…』

『多分な。後はお互いにある"共有"』

『何を共有するの?』

『わからん、とりあえず家に帰ったら調べよう』

『そうだなー…多分もう母様待ってるだろうし』


2人はステータスチップを服の中にしまい、馬車が止まっている広場へと向かった。

すぐにリラ達を見つけ、合流して馬車に乗る。

馬車の中ではリラ達がソワソワとしており、どう見てもステータスの事を聞きたそうにしていた。

ここにはアルバートはいないため、今晩の夕食の時にでも一緒に聞かれるのだろう。



ようやく双子のステータスが。

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