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クズ人間の俺が聖女と呼ばれている  作者: いかや☆きいろ
六章 生と死の炊き出し
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温泉回!

 みんな大好き温泉回です。

 翌日、キスリカ様に呼ばれる事になった。どうやらマヤ王都を色々案内してくれるらしい。

 昨日は疲れて帰ってしまったので今日は温泉宿に泊まる予定だ。


「あっち、ミノタウロス肉が美味い。こっちはオーク肉、その先はコカトリス肉。コカトリスモモ肉の胡椒焼きは絶品」

「魔物肉専門レストランとか有るんですねえ……」

「シェル、肉食おう」


 ユサ、朝から肉はやめようよ。無駄な足掻きか。仕方がないので変わり種の肉ならと案内してもらう。ちなみにクニナさんも来てる。もうここに住んだら?

 連れてきてもらったのはユニコーン肉の店だった……。食べるんだ、ユニコーン……。私はまだ乗れる。…………いつ乗れなくなるか分からないな~。そそそ、そう言うのはその、えっちなのはいけないと思います…………。


 なんか色々想像してたら味が分からなかった。さっぱりしたローストサラダを食べたよ。うん、多分美味しかった。ルートも何にも言わないな。多分私の心を読んでしまったんだろう…………恥ずかしいよおっ!

 何でこんな、体の年齢のままの乙女になってるんだろう。経験値は高いはずなのにっ! 女では経験無いから? なんか涙出てきたし。でも、いつかは、ね? 逃げられないよね…………。逃げないけど。


「シェル、何を考え込んでいるんですの?」

「リカちゃんは純粋だね……」

「? 何ですの? 何かバカにされてますか?」

「いや、してないよ……。私がちょっと汚れてるだけだよ」


 リカちゃん、ちゃんと子供残せるのかな? めちゃ純粋じゃん。貴族なんて耳年増多そうなのに。ロコちゃんもため息吐いてるし。つまりロコちゃんも分かるんだな。ませてるね。十六なら普通か。


「あっ…………」


 あ、リカちゃん気付いたみたいです。赤くなって俯きました。ユニコーンって言えば処女を乗せる馬で有名だもんね。乗れなくなるのを想像すると必然的にその、男女の一大イベントを挟まないと……リカちゃんのえっち!


「シェルの変態! 簀巻き!」

「簀巻きはひどいっ!」

「簀巻きならストレートに言うわ」

「すまき~…………」


 あ、流石に簀巻きも落ち込んだ。でもエロと言えば簀巻きでしょ。そして多分ロコちゃんの指摘通り言うでしょ。エロに躊躇無いもんね。


「すまきっ」

「今のは、それもそうだ、って意味でしょ」

「シェル、ついに簀巻き語を解読したか」

「凄い微妙な気分……」


 ユサが解説してくれて何となく簀巻き語が分かった気がする。……分かってもどこで簀巻き語の知識を使えと。


 夜までする事無いならまたルートとデートしたいけど、みんなとも遊びたいんだよね。マヤは遊べるところ多いからなぁ。鍛冶見学したり採掘体験何てのも有るし、宝石を見て回っても良いし、武器とか見ても良いな。そして夜には温泉!


「あ、ルート見て見て、熱帯魚泳いでる!」

「あ、ほんとだね! 可愛いなあ」

「餌があげられるみたいね」

「あげましょう!」

「すまきー」


 ルートと三人と、温泉水を使った池で泳ぐ熱帯魚に餌を与えた。係りの人がついていて量を調整してるらしい。凄い群がってきてお馬鹿だな~と思う反面可愛らしい。

 その後はみんなで鍛冶屋街を歩いて武器屋や宝石店を冷やかして夜まで遊んだ。


「ここがマヤ一番の宿」

「おおっ、畳?」


 何故か和室だ。これも転生者が温泉ならってことで和室にしたんだろうな……料理用意しなくても良かったかも。

 晩御飯はしっかり和食のお膳だった。ウトリより更に和のテイストが強いな。この宿だけだけど。


 ご飯が終わって待望の、温泉ですっ! 残念ながら混浴ではなかったよ。でもリカちゃんやロコちゃんとお風呂だ! 簀巻きは念入りに簀巻きにして部屋に放置しよう。


 温泉は広い露天風呂だった。完璧に和を再現してるな、この宿だけ。あれ、ラクサさんがいる。ウトリの王女様が何で?


「年に何度か遊びに参っております」

「ウトリの人が好きそうな宿ですもんね」

「ちなみにリナトの皆様も来ておりましたよ」


 えっ、……男風呂の地獄絵図を一瞬想像してしまった。またもやマッチョの海……いや、マッチョプールインモトくんか。

 そんな怖い男湯は置いといて、こちらは三人娘と三獣人娘とカナイの天国のような女湯を楽しもう! あ、簀巻きの代わりにラクサ様がいるからね。


「リカちゃんおっきいよね~」

「きゃっ、ちょっとシェル、裸で抱き付くのはやめてください!」

「おのれ……」

「ロコ……もぐぞ……」

「ユサ……止めなくて大丈夫でしょうか……?」

「止められない」

「若いなあ」


 カナイおばさん臭いな。つか獣が二匹私たちを狙ってた。流石に裸で揉まれると恥ずかしすぎる。逃げよう。

 洗い場で全身を洗って流したら更に浄化魔法を強めにかけてからお湯の中に入る。はしたないけど泳ごうかな? それくらい広い。髪をタオルでまとめあげてまずは肩まで浸かろう。


「はふう~」

「あ~、気持ち良いですわね……」

「天国ね」

「エロエロ妄想が吹き飛んでしまいましたわ」

「簀巻きが脱出して来てるし!」


 しかしマキも仲間外れが嫌だったのかエロは自重しているようだ。黙っていたら普通におっとり系で可愛いのになぁ。


「シェル、こっちのお風呂は魚がいますわよ」

「あー、体の汚れとか食べてくれる奴だね」

「くすぐったそうですわね」

「入ってみる?」

「え、えーと、遠慮しますわ」

「だよね」


 変なとこつつかれたらやだよね。まあ水着とか着てたらまだ良いんだけど。バスタオル巻いてるだけじゃね。

 しばらくしたらキスリカ様もいらして、みんなで月を眺めた。満月では無いけど、風流だな。

 それからリカちゃんたちと男湯を覗こうと試みて失敗したりロコちゃんたちに追い回されたり、お湯を掛け合ったりして楽しんだ。温泉ではマナーを守りましょう! 自分が一番守れてないけどね!






 たまには温泉にでも行きたいですよね~。美味しいご飯食べてゆっくりしたいです。お酒はビールで十分です。

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