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恋人と飲むお酒

 シェルが壊れぎみです。

 それからルートも連れて帰り、キンノ村で炊き出し。ガキどもに幸せを振り撒いて困惑されてしまったが、獣人娘たちにも餌を与えて……。

 つか獣人娘たちはあの騒ぎもスルーして肉をミンチにしてたのでハンバーグ焼いてシチューかけてやる。ハンバーグシチューだな。なんか叫びながら食べてた。ビーフシチューのトッピングでハンバーグも有りだがな。


 さて、つまみを用意するか。……ルートが隣で顔を赤くしてニコニコしてる。ん、好きだ。うう、なんで急にこんなにいちゃいちゃしたくなるんだろう?


 と、とにかく料理だ。何つくろ? 醤油があるから煮込みかな? 豚煮込みにするか。って記念が豚煮込みみたいで嫌だな。ケーキなんぞ焼けんし。お酒にケーキも無いしな。甘い物がおつまみになる事も有るけど。

 またドラゴンでも焼いちゃう? ドラゴンハンバーグとかいつかは作らないとな。


 おつまみで記念のメニューとか無理かも。本当、肉を焼くくらい? 固いパン削ってパン粉作って、あ、エビフライなんて良いかも?


 殻を剥いて尻尾の先を切って卵液に下味つけて、海老に小麦粉をまぶしたら叩いて、その海老を卵液に浸けたらパン粉をまぶして揚げる!

 あ、ルート、油が跳ねるから座っててね。美味しいの作るから待っててね!


 油の弾ける音は心地良いね。油の温度は十分だ。カリカリに揚げよう。

 音に誘われたのか誰か来た。


「カナイ村の奇跡に載ってませんでした。ヤーカミです!」

「帰れ」

「あれれ、なんかご機嫌ですね。でも追い返すんですね」

「今日は何?」

「本日のおつまみはクラッカーですよ。胡椒の風味でおつまみに良いんです」

「ヤーカミさん、こっち」


 ロコちゃんがヤーカミを引っ張っていく。テーブルが一つ空いてるな。ルートがそこに座った。完全に私たちの仲を固める陣形だな。……恥ずかしい。


 は、早く揚げて飲むか。ルートの対面に座って、お酒を用意する。予め冷やした炭酸水が術式保存ボードに五十ダースくらい入ってる。みんなめっちゃ飲むからな。


 えへへ、ルートもいっぱい飲むからな。私が美味しいの作ってやるね!

 んー、秘伝のレシピ、ジンジャエールを自作して、モスコミュール作っちゃうね!


 まず生姜をすりおろす。はちみつとか砂糖とか水飴とか、何でも良いので甘味を加えて、一味でも胡椒でも香辛料を加えて、しばらく混ぜたら濾す。

 炭酸水に加える段階で甘味とかアルコールとかは調えないと駄目なんだよ、この手のカクテルの基本だよな。


 レモンとか加えて火酒を加えて甘くてアルコール度数の高い原液を作ったら、氷、炭酸で割る。一回、バースプーンとかで縦に混ぜる。うーん、なんかにやけてくるよね。良いカクテル出来た。

 元々はジンジャービアを使っていたアルコール度数の高いカクテルで、ラバに蹴られたくらい効くと言う意味らしい、モスクワのラバことモスコーミュールの出来上がりだ。


 あれ、なんかみんな目がキラキラしてる。

 そっか、カクテルがこの世界凄い少ないんだ。私の中では既にセオリーになってるこのカクテルもこの世界では新機軸になってしまうわけだ。最初に流行らせたカクテルもただのライムチューハイだからな。うーん、カクテル未発展の世界だったか。ただこのジャンル子供には「なんじゃこれ」だよな。ジンジャエール自作するの簡単だよーとか言っとこう。それならジュースだから誰でも飲めるし。


「なんか、凄い、口の中で世界が広がるみたいなお酒だね」

「ルートは辛いの好きだからジンジャエールは合うのかもね。えへへ、美味しかったなら良かったよ」

「シェル、横に行って良い?」

「良いよ、遠慮するなよ」


 もうなんかとろとろになってるな。それが幸せなんだけど、なんつーか自分のキャラじゃないから壊れるのが恐い。ルートに嫌われるキャラにはなりたくないよな。

 難しいよね。愛される方法を探るのは…………。んー。やっぱり変なところ経験値高いんだよね。この体が初心なのに。


 探りたくないと思ってしまう。あー、なんか、分かった。自分がピッタリルートに填まるパーツなら良いなと思ってしまうんだ。

 気持ちは分かるけどそれは無理だよな、どう考えても。

 人と人の相性が百万分の一の確率で当てはまるんだとしたら、百万回試さなきゃはまらない。それ、実質無理だからな。百万回恋愛出来るはずがない。

 完璧な相性なんて求めるものでは有り得ない。好きか嫌いか少しずつ探って合わせていく方が良い。徐々に成功するのと百万回に一回成功するのとではぜんぜん意味が違う。どっちも成功なら徐々に合わせていくのが簡単なのは当たり前だ。ようするに、妥協はむしろするべきなんだ。解け合っていけばいい。お互いがお互いを愛し、優しくできると言う条件の上では。


 あー、なんでこんなポエミーなこと考えてるんだ。あうー。やっぱり恋愛初心者体質になってるよー! 体のせいか? 性別が変わったせい?


 酔ってるからかも。ルートと肩を寄せあってるだけで、幸せ。

 恋愛ってなんでこんなに幸せなんだろう?


 …………なんか、二人だけの世界作ってた。令嬢席がどよーんとしてる! ヤンデレは六人も絶対要りません! カナイとアンセルもいるから八人?! ありすちゃんとヤーカミだけはニコニコしてる。


 いや、ごめん、私超バカップルになってた。でもごめんね、ルートが愛しくてたまらないんだよ。

 うー、また二人きりで話したい。うー、他にも重要な事があるのに。色ボケと言われても仕方ない。でも。


 ルートの肩、あったかい。ずっとこのままでいたいよー!






 当分は二人がいちゃいちゃするだけです。

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