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クズ人間の俺が聖女と呼ばれている  作者: いかや☆きいろ
四章 勇気の炊き出し
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私この戦いが終わったら晩酌するんだ

 この章は戦闘多いですね。

 辺境伯領のスラムも回らないとね。ちょっと飲みすぎた……。昨日は公爵家(自宅)に帰ったらそのまま意識を失うように寝てしまった。知ってる天井だったよ。

 ちなみに辺境伯領はかなり広大だからスラムも何ヵ所も回らないといけない。下手したら王都より回る範囲広いよ。

 ヨドミちゃんがコース決めて二日で五ヶ所巡りでなんとかしてくれたけど、予めテレポーター渡して距離稼いだり炊き込み用スープを予め山ほど用意したり、ようは段取りに凄い手間をかけてなんとか回れる感じだ。死ぬぞ。


 そして、割と間に合ってるけど欠損回復ポーション、あれを作るのも大変なんだよ。四種のAランクアイテム使うポーションなんだから伊達じゃないんだよ。薬草にかかるコストがほぼゼロでなかったら私はただの低ランク錬金術師であって、聖女になんかなれはしない。

 ラウネーズが親切すぎるのが今になって自分の負担になってるなんて、そんなアホな事は言わないが、これが禍福は糾える縄のごとしって奴か。


 Sランクアイテムを生み出し続けなくてはならない。…………それなんて無理ゲー? いや、プラムをしっかり働かせれば行けるんだけど、プラムほどの存在を錬成だけに使ってられないんだよね。スタンピード防ぐのにプラムは飛び回ってるんだから。

 足りなくなってくるのは料理のアイデアよりもポーション制作時間だね。……不味いよ不味いよ。

 これルートには相談しておかないとな。


 まあ当面は大丈夫なんだけど。一旦回復薬作るとなったら八十本分は作れるからね。今困ってるのはプラムの手が無いのにポーションの在庫が少ないって事だからな。つまり休みが欲しい!


 炊き出しはまあいつも通りヤバイんだろうけどね。はあ、今回はなんだろ。


 一回目の場所と二回目の場所は平和に回れた。そもそも辺境伯領都だったからね。ここに攻めて来られたらこの国の防衛ガバガバだから。まあ空からドラゴンで来ても発見して撃ち落とすから、辺境怖い。

 なんて言うんだっけ、デカイ、城の壁にも刺さりそうな弓、バリスタだっけ? あれがいっぱい有る。しかも錬金術で強化してるので私の最大火力にも匹敵するかも。このジャンル得意じゃないからなぁ。鉱物は苦手。


 そこのスラムはまあまあ大きくて孤児院もあって、治安が整ってる感じだった。でもやはり貧しくて飢えてる。

 日本ならこんな事無いのになあ。虐待は許されない罪だし。


 ドイツで捨て子ポストってのが始まったらしいけどそれを日本の病院で十年ほど前に取り入れて、育てられない子を救う取り組みが広がっているらしいけど、生まずに殺すよりそっちの方が良いよな。

 子供が多い方が社会は健全だと思う。実際に一人あたり三人生まないと人口は維持できないし、二人に一人しか出産しないなら一人辺りの負担は五人まで膨らむからな。

 女は産む機械じゃないけど産まないと人類は滅びる。試験管で作れる人造人種で良いなら法律を改正して作りまくれば良いけどそれはまだ認められてない。

 人権は人がいるから成立するんだよね。人を作る法律は必要だと思う。まあこの世界では人口は増える傾向だけどね。見合いは普通に成立するし一家庭で六人くらい普通に子供が生まれてる。うちの村みたいに豊かだと逆に少ないけどね。


 まあ私は炊き出しをするだけだ。この世界だって問題は多いからな。

 小さいガキ共が私の回りをちょろちょろ走り回るのが癒しだ。私この為に炊き出ししてるのよねー。ふふふっ!

 近くのガキを一人捕まえて口に肉を放り込んでやる。笑顔でむしゃむしゃと食べてる顔がまあ、可愛い。子供欲しいよな……。

 いいか、こいつらに飯を食わせてるだけでも満たされるし。キンノに帰ればほとんど私が養ってるような子供がたくさんいるんだから。

 ……でも産まないと人が滅びるってさっき言ったばっかりなんだよな。責任逃れは出来ない。

 うう、今ならルートかな。ルートならそんなに忌避感ないし。ま、まあ今は聖女活動してるし学生だからあと二年は考えまい。うん。


 二ヶ所目も領都内。まあ広いからな。辺境は大都市も多いけど、ここが終われば時間的な問題で外国を回らないと間に合わない。夏休みの間だけの行進だからな。


 問題が起こったのは三番目の、辺境の砦だ。ここはキルレオン帝国に接する要塞で、孤児よりも怪我で退役した兵隊に奇跡のスープを振る舞う感じ。

 例によってスープを作る。ここは海から離れてるんだけどミウニオ生まれの人も多いらしく、海鮮のスープが喜ばれた。更に奇跡のスープだ。兵士たちが復活して大きく盛り上がる。

 いかついおっさんばっかで怖い!

 まあ察してくれてるのかあんまり近寄って来ないけど。感謝されて嬉しくない事も無いしな。

 そして、軍備が強化されまくったこの拠点に例の馬鹿共がやって来た。


「聖女殺すべしッ! 我は邪骸兵イワコなり!」


 うわっ、空からぶくぶく太ったマシュマロ男に羽を生やしたのが飛んできた! キモい!

 即座に辺境最強の男共がバリスタや魔法で攻撃を始める。

 邪骸兵共さえその圧倒的な攻撃力に泡を吹いている状態に。あははー。


 このまま終わりそうだと思ったんだけど今回の邪骸兵は防御面も強化されたらしく、反撃が降ってくる。


 私この戦いが終わったら晩酌するんだ…………。






 シェルも今回は戦いますよ! 多分。

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