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イセイス公爵家

 本日三話目です。

 女王陛下との食事会も無事に終わり、シンク=イセイス公爵、シンクお父様に付いて公爵邸に帰還する。女王陛下はこれから各国に送る親書を書くらしい。お疲れ様である。疲労回復ポーションを一ダースもサービスしたら非常に喜ばれた。


 さて、新しい家族か……。めちゃくちゃ緊張する。ちなみに私の両親は前世の両親として、病死した事にしている。嘘じゃないからな。この辺りが詐欺師である。


 ちなみにイルレコユサ、カナイ、アンセルは客分として公爵家が雇い入れた形にするらしい。まあみんな私の護衛だけどね。アンセルは伯爵家三男なので別に一緒にいなくても良いんだけど……流石に可哀想か。


 早くキンノ村に帰りたいぜ。そろそろ町になってそう。キンノ町か。まあこの邸にテレポーター置けば良いんだけど。

 邸はアンセルのところより更に広かった。歩くの大変そう。馬車で屋敷まで送ってもらえるけど。屋敷の人たちとも仲良くなれるかな?

 ポーション配ってみよう。


 百人くらいのメイドさんと高齢の執事さんが迎え入れてくれた。執事さんはハゲてた。仲間一人ゲットとばかりに育毛剤をこっそりプレゼントしたら大変喜ばれた。ハウスキーパーさんたちにも手荒れに効くポーションをあげよう。こちらも喜んでもらえた。

 そのうち病気や腰痛の相談も来るかもな。そうしたら炊き出しでもするか? 屋敷の中にそれくらい人がいそうなんだよな。見える範囲で百人からいるんだけど、他に仕事をしている人もいるらしい。庭師とか料理人とか。料理人さんに料理教わろうかな?


 そしていよいよ新しい家族と対面する。


 お母様は……ヨドミちゃんくらいの小さな女の子なんだけど……まさかね。ハーフリングらしい。良かった。ルエモお母様と呼ぶように言われて呼んでみたら蕩けるような笑顔になった。似た者夫婦だ。

 お姉様、ララキお姉様もやはりお姉様と呼ぶと抱きつかれた。ルエモお母様がずるいずるいとごねたので抱き締めてみたらエヘヘと可愛く微笑まれた。頭を撫でられる。

 それで、義理の弟になるルチオ君は何か……睨まれた。ルエモお母様とララキお姉様が弄り倒していたけど見なかった事にしよう。

 頬っぺたつねって一目惚れ? とか聞くのはやめてあげてください。やめてください。

 今聖女服のままなんだよな。実用に耐えるタイプの聖女服も用意されているらしい。サイズ良く分かったな。ちなみに胸が少し成長していて重い。レコに良く揉まれる。脂肪を寄越せとか言ってきて怖い。私は脂肪はいらんけど。


 その夜はもう遅いので解散となったので素直に寝る事にした。……天蓋付きのベッドなんて三回の人生でも初だわ。金持ちめッ!





 改めて朝だが、ララキお姉様と私は学園に行く為に早くに起きて準備をした。ルチオ君やお父様お母様とは会えないらしい。また夜だな。

 朝から風呂に入れられ、立派な聖女にされた。学園には術式保存ボードを特別に一枚持っていく事にして荷物はそれだけ。お姉様が欲しがったのだが、これ売値にして金貨二万枚するらしいんだよね。そりゃこれ一枚有れば余裕で大商人だからな。

 それくらいは貯えが有るとか恐ろしい事を言っていたが、お世話になるので公爵家用ボードを五枚ほど作る事にした。家族になるんだもんこれくらいはしたい。そう言ったら泣いて抱き付いてきた。ララキお姉様は小柄だがご立派なので息が苦しかった。何がご立派かは言わない。レコの目が肉を前にしたユサのようになっているので。うちにヤンデレは二人もいりません。

 それにしても広い屋敷である。


「ララキお姉様、大きい家って大変じゃ有りませんか?」

「なれだわよ。あと敬語じゃなくて良いのよ?」

「最低限は使った方が良いかなって。少し緩めにしますね」

「うん、それくらいが良いわ。可愛い妹らしくて」

「妹ですよ~。あはは」

「もうッ! 可愛いいいいっ!」

ひっほふひはふははッ(窒息しますからッ)! はなひてふらはひ(離してください)!」

「おのれ、脂肪をぶつけ合いおって……」

「レコ怖いッ! 猫語取れてるしっ!」


 いやあ本当にこの人ボリュームあるわぁ。Eは有るな。不思議と少し悔しい。まあ私くらいがちょうど良いよな! な、アンセル君! 目を反らすな!


 その後お姉様から学園についての説明を受ける。各学年AからDの四クラスで成績順にAクラスから。一クラス二十人ちょっとしかいない。平民も多いけどほとんど貴族か大商人の家系。そもそも錬金術を学べる人が一部らしい。

 私は全部本で勉強したと言ったら「これだから天才は……!」とか言って揉まれた。どこをとは言わない。レコの目が死んでる。


 実際に私は試験を受けていないがSランク錬金術師なんて教師にも一人か二人しかいないのが常なので、むしろ教師の真似事をさせられるかもと脅された。面倒臭そうだ。

 そう言えば私はSランク錬金術師だった。すっかり忘れてたよ。ほとんど呼び出しも無いしだいたいこっちから売りに行った商品をさばくので大変みたいだ。

 作れる物はポーション中心だが、そもそも不完全でも欠損回復はAランクアイテムなので学園レベルでは問題無さそうだ。

 ララキお姉様に勉強教えてと言われたが正式に習ったものじゃ無いから心配だと言っておいた。


 さて、悪役令嬢に会いに行くか。……いや、会わなくて良いけど。






 イセイスと言う名前は彗星と水棲を掛けてます。シェルが水棲でルエモお母様とかララキお姉様は彗星ですね。シンクお父様は水棲です。ルチオ君はもちろん彗星ですね。水棲だとドザエモンコースかな?

 ちなみにルチオ君もヒーローの一人のつもりです。逆ハーにはしませんけど乙女ゲー展開なら逆ハーも有りなんでしょうか?

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