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聖女の公表

 三話更新、二話目です!

 さて、事は完全には収まっていないが、既に派手な奇跡のパフォーマンスを見せてしまったので、聖女の公表と公爵家の養女となる事の公表が同時に行われる事になった。

 これからが大変だよな~。学園かあ。友達百人出来るかな……。なんか自分のポジションがもろに悪役令嬢に狙われるヒロインポジだよな。なんかそう言う運命なのか?


 赤い髪に良く似合う白い聖女服を着せられる。うん、可愛い可愛い。アンセルが真っ赤な顔になってるし、効果はばつぐんだ! まあアンセル喜ばせても仕方ないけど。あれからこいつアプローチかけてこないんだよな。良いけど。

 なんか幼馴染みの騎士みたいな感覚になってきてる。恋愛対象からは遠くなってるな。なんか不憫だ。


 私は大抵の事は出来てしまうからプレゼントとか贈られても困るしな。お守りとかなら自分で作るし、指輪もプラムの協力で作れるし。……ポーション鑑定機は欲しいな。作れるかな? 買うと金貨一万枚くらいらしい。高い。


 女王陛下に呼ばれ、民衆を見下ろせるバルコニーに立つ。大歓声が上がった。白い服に赤い髪が映えるからな。遠くから見ても良く分かる。白い帽子も派手さを抑えてくれてるし。影になっていても白さは目立つ。目立つのに派手じゃない。お洒落のツボだよな。


 ロングコートはそろそろ暑いから夏用の服を作られた。なのでスカートはミニだ。スカートの中は絶対見えないが。なんで乙女の不思議能力が備わったのかは謎だ。ハレンチなのはいけないと思います!

 自分が対象のハレンチとか凄く怖い。そう言う人には近寄らないようにしよう。……って何故すぐにフラグ立てるんだ私は。


 民衆に一頻り手を振り、これからも炊き出しは各地で行うと宣言した。凄い聖女コールが起こった。


 後ろで見ていたカナイやイルレコユサは泣いてるし、アンセルも顔を押さえている。いやあ、本当に大騒ぎになったな。自分のせいだけど。

 隣にいる二大公爵も手を振り挙げる。当然ムドヨ公は変身してない。当たり前か。こんな群集の前であの変身してたら確実に変態だ。


 女王陛下がこれから各国に使者を送り聖女の降誕を祝福する祭を行うと宣言された。……しばらくダンスレッスンとかしないと駄目かも知れん。憂鬱だ。体動かすのは嫌いじゃないけどさ。


 それからイセイス公爵家の養女になる事も女王陛下から告げられ、祝福の声があちこちから上がる。中には「孫の嫁に欲しかったー!」とか言う声も聞こえたが……。私は何も聞いてない。


 この後は女王陛下との食事会、一週間後には夜会で貴族にお披露目だ。時間が無いからダンスは基礎のステップだけやるらしい。やるのね。


 ああ、なんか鬱になってきた。甘いもの食べたい。





 で、食事会だが、何故かヨドミちゃんとイセイスの……シンクお父様も同じ席についた。現状の確認も兼ねての事だろう。

 女王陛下もこれから相当に忙しいから時間が惜しいんだろうな。

 イルレコユサは少し緊張しているが、テーブルマナーは出来ている。どこかで機会が有ったのか? Bクラス冒険者なら貴族とも関係が有ったりするもんな。


 私は詐欺師なのでこう言う上っ面を取り繕うのは得意だ。それだけで信用を買えるんだから安いもんだ。

 まあ別に詐欺を働くつもりは無いけどさ。


「逃亡したサンカイダ=ノルワ元男爵と長男イワコ、次男イヨツの行方は分かっておりません。捜査には三男イワヨ、四男セマカ、五男パッタシが協力的で、別荘や隠れ家はほぼ全て捜索が終わっていますが足取りは掴めません。国外逃亡の可能性は高いかと思われます」


 ロリドワーフがシブボイスで説明してくれた。良く分かるが何故その変装なのかは良く分からない。女王陛下は慣れてるのか何も言わない。シンクお父様もだ。何故かこっちを見てニコニコしている。

 隣国の動きなんかも話されたが、これ私が聞いてて良いもんなのか? もう身内にしたから良いって事? だからお父様がニコニコしてるのか?

 シンク=イセイス公爵は私がお父様と呼ぶのが嬉しいらしい。良く分からない。子供が出来るのは嬉しいけどな。お父様と呼ばせたいとは思わん。お母様……は……、なんだろう、なんか良いかも。女の感性になってきてるのかこれは……。うう、考えまい……。


「あ、そう言えば学園はいつから入れば良いんでしょうか?」

「基本的な礼儀は知っているようだし、既に貴族への公表は済んでいる。明日からでも大丈夫だよ」


 シンクお父様はどうやら早めに私を錬金術師養成学園、サンテドール錬金術学園に送り込みたいらしいな。国内の錬金術師のレベルが高まれば国には大きなメリットが有るもんな。ちなみに私は一年のAクラスらしい。Sは無いそうだ。

 冒険者なら勇者級ならSランクも有るんだけど。会ったこと無いけどこの国の女王陛下の弟が、つまり王弟殿下がSランクだとか。王族って大抵は魔法使いの頂点だからな。ちなみにこの王弟殿下は二年生らしい。忙しく走り回ってるそうだから会えないかもな。

 ……乙女ゲームの攻略対象か? 変なフラグ立てないように気を付けよう。

 他にはヨドミちゃんの息子とかもいるらしい。彼、ジルア君と言うらしい、は一年だ。ちなみにイセイス家はララキお姉様が一つ上で、ルチオ君と言う一つ下の子がいると言う。仲良く出来るだろうか?






 フラグを立てまいと言うフラグ。

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