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クズ人間の俺が聖女と呼ばれている  作者: いかや☆きいろ
二章 聖女は奇跡を起こす
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術式保存ボード完成

 そんな事が有ったのでその日は一日寝てた。昼夜逆転はヤバすぎる、元サラリーマンのくせに。私もだいぶんこの世界に染まってスローライフのぬるま湯に浸かってボケて来た気がする。


 だが、プラムが帰ってきたと言うことはあのブツが手に入ったと言うことで……なんか昨晩からの乗りが抜けてないな。

 霊木の板は手に入ったらしいので術式書き込み用チョークの錬成だ。仕事のための仕事が多すぎる。まあ手に入る物も素晴らしいので頑張ろう。

 術式用チョークは四属性魔石が必要らしい。この時点で面倒臭いわ。無属性魔石ならラウネーズも獣ーズもすぐ取ってこれる。属性添加にはそれぞれの属性の精霊水が有れば良い。これは日常的に使うのでたっぷり有る。

 四属性魔石を作ったら砕いて粉になるまで薬研でごりごり。薬研ってなんか面白い形してるよな。車輪を真ん中に通した棒で前後に転がして薬を粉にする道具だ。乳鉢でも出来るけど力が入りやすいから薬研の方が硬いのを砕くには便利かも? 壊れたりしないよな? ごーりごーり。うっほうっほ。ダンクシュートが得意な人の顔を思い出したわ。古いな。


 地道な作業でやっと出来た術式書き込み用チョークで霊木の板に書き込みをして行くのだが、そこはプラムが色々と駄目出し、調整してくれるので割とするする出来た。最後に術式に目一杯魔力を込めて完成だ。

 やっほーっ! これで術式保存ボードの完成ですっ!


 早速使ってみるか。ポーション瓶を乗せ魔力を瓶と板に当てると、シュイン、と言う音と共に瓶は消えた。ボードに記されたポーション瓶×1の表記をクリックすると取りだし個数との表記が現れる。割と手間がかかるな、と思ったが魔力を当ててポーション瓶! そう唱えるだけで出てきた。一個ずつ出すならイメージと魔力で取り出すと良いらしい。これは便利だ。爆発する類いのアイテムも作っておこう。どうやら数字表記でまとめられると品質も平均値になってしまうらしく、収納時に気を付けないと劣化したポーションとまとめてしまうらしい。収納してからまとめるように操作するのが良さそうだ。

 逆に言えばこれに入れるだけで品質が安定する。デカイ魚を入れて小さい魚を入れると同じ大きさの魚に出来る。揃えないことも出来るし。ここまで来ると魔法だ。元々この錬金術が魔法みたいなものだけど。


 やー、しかしこれで大量のポーションを持ち歩ける。ボードに表記出来る数が二十個くらいだけど、それはボードを増やせば大丈夫なので三枚ほど作ることにした。

 またごーりごーりやらないと駄目だけど、これなら高く売れるだろう。欠損回復薬とかは英雄レベル、国レベルで買い付けが来るので原価千枚でも元が取れるらしい。材料のまま売っても数十枚なことを思えば、Sランクの技術料がどれ程高いのかってことだ。今回のこれは元になる素材も高いのでお店で売る時の価格は一個で金貨二万枚とかになるらしい。ギルドで卸したら六千枚なんだけど、伝説級アイテムなんでオークションに掛ければ更に値が出るらしい。

 ……盗難防止に魔力登録の設定が無ければヤバかったな。これは私がメインで他の人を持ち主に設定できるようにしてあるが、そのことは秘匿しておこう。ちなみに共有も出来る。このボードは肩掛け鞄に入れておくことにして、パーティーメンバーは全員使えるようにしておこう。アンセル以外。アンセルが使えるとポーションが貯まったら殺されるかも知れないし。……人嫌いは治したいんだけどね。……アンセルも登録しておくか。獣人娘やラウネーズが拐われたらおんなじことだし、それは許せないし。


 それからボードに入れるアイテムを何種類も作っていく。爆発するフラスコとか、強酸入りのフラスコとか、唐辛子と玉ねぎの汁を溶かし込んだフラスコとか、眠り草のフラスコとか、欠損回復ポーションから普通のポーション、浄化ポーション。


 あとは薬草と雑貨用のボードと食料や料理を入れるボードを用意した。これからはどこでも炊き出しが出来るな! 炊き出し人生に幕が上がるな! なんだ炊き出し人生って! でも鍋とコンロはたくさん買っておこう!


 夕方に起きて深夜まで作業したのでそのままプラムとアンセルと晩酌して次の日の夕方に寝た。また獣人娘たちには叱られた。

 獣人娘たちの装備品を作ってやることで和解したが、何を作ってやろうかなあ。





 結局イルには小さい範囲だけど強力な盾を発生させられる指輪、レコには魔力により傷を癒す指輪、ユサには魔力を矢に代えられる指輪を作ってやることにした。プラムがこの分野が得意なので色々とアイデアをもらいつつ本をめくって見つけたそれらを、また数日かけて作る。

 盾の奴は結界の応用なのでそれほど困りはしなかったけど、こっちの方が硬いし燃費も良い。結界は全体を防げるから仕方無いが、なんつーか、私がどんくさいのが悪いのだが、燃費悪いな~。この結界のはレコとユサにも作る。イルも必要に応じてスイッチすれば良いので作ってやった。

 レコの指輪は更に簡単で欠損回復ポーションに漬け込むだけだったので私のとイル、ユサのも作った。

 ユサのは結界の応用だが、物理転換に必要な魔法術式を組み込むのに別の薬が必要だった。これを応用すると魔力の槍とか作れるので私の分はそれにして、イルは重い武器が良いらしいので市販のメイスに魔力の刃を付ける加工をして、レコは格好良いからと剣を選んだ。……アンセルにも剣と盾と結界と回復を渡したけど、私に対しては危害を与えるようには発動できない仕掛けを本人に了承を得て入れさせてもらう。これもまた、薬品で術式を刻むと言うのが凄い難解ではあった。


 するとイルたちもセイフティーのためと、私には攻撃出来ないように作り替えさせられた。必要無さそうだけど、もしも私が敵に盾にとられたりした時には便利だよね。


 さて、とうとう王都に行くんだけど、テレポーターは設置しておこう。術式書き込み用チョークで大きな霊木の板にテレポート用の術式を入れる。対となるものを用意する。それを五セット作る。これでこの部屋と五つの拠点を結び付けられる。いつでも帰ってきて炊き出しが出来るよ。ちなみに霊木は倒れた物を使ってるので手に入れるのは大変だったけど、数十メートル級の大木一本分有る。またなんか作ろ。







 収納はチートなので縛り方が難しいんです。縛らないと無敵スキルになります。例えば敵は全て収納としてしまえば無敵です。自分にダメージを与えるあらゆる要素を収納し続ければ負ける事が有りません。

 だから縛りも難しいんですよね。

 正しく縛れるかな。

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