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クズ人間の俺が聖女と呼ばれている  作者: いかや☆きいろ
八章 決戦の炊き出し
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帝国領に突撃する聖女様って凄くない?

 いよいよ戦争です。

 獣人たちと泣く泣く別れる。ルートは嫉妬しすぎて私の鞄みたいに密着してるよ。ううーん、あの、ルート、放して~。幸せ死ぬから。

 まあ良いかな? 幸せだし。いや、本当に私は、根っこからクズですね。ルートの頭をもふってみよ。あ、お日様の匂いする。これはヤバイです。ずっともふりたいです。ルートがはあはあ言い出して私はリカちゃんに頭を叩かれたので停止します。やり過ぎた。


 獣人の村を抜けてからも植物たちに案内される。ラウネーズの妹分たちに案内されている。彼女たちもあるらうねダンスを踊っている。リカちゃんも踊り出した。あ、リカちゃんは三人娘の中でも戦える人なのでついてきた。無理しちゃダメだよと言ったけど、私もゲハマナさんもいるのでどうしてもついてきたいらしい。これが逆ハーって奴? リカちゃんのハーレムだけど。

 まあ危なそうならいつでも送り返せるし、死んでも生き返らせるしね。ルートが電気を感知する探査能力を持ってるからゴーレムとかでも奇襲を受けないしまず問題ないからね。大きなエネルギーは感知して私の新しい指輪が反応する。ちなみに今装備してる四つはその指輪と、魔力弾指輪と、リジェネレート指輪と風魔法指輪だ。防御はその秘密の指輪が担っている。完成した時には私のチートはまだ有ったのだと思ったね。

 この指輪の能力は……あ、ドラゴンが降りてきたから後にしよう。この指輪の能力も示せるかも知れない。

 帝国の竜騎兵に見つかった。これから、戦争が始まる。

 帝国領に突撃する聖女様。聖女ってなんだっけ?

 降りてきたドラゴンと竜騎兵はホムンクルス化していた。手強そうだね!


「貴方は皇帝についてたポッシとか言う竜騎兵だね」

「そうですとも。良く覚えておられる。聖女様をお迎えに上がりましたぞ!」


 人の顔と名前を覚えるのが仕事だったからです、とか言えないな。それにしても彼は皇帝の脚をしていたはず。ネリに味方する理由は無いはずだ。


「皇帝とネリは仲が良くないと思っていたんだけど?」

「な、何故それを」


 全部推測だけどその反応で確証が持てたわ。じゃあますますこのポッシがこちらに来た理由が分からない。しかもホムンクルス化しているのも分からない。


「ネリは貴女を実験動物にするつもりだ! 私は奴を騙しこの力を手にして、奴を出し抜いて貴女を皇帝陛下の元にお送りする。我が名はリキ=ポッシ、聖女様に御同行願いたい!」


 うっ、なんかこう言うまともそうな性格の人と戦うのはキツいものが有るな。でもホムンクルス化した人を救う手段なんて分からないし……蘇生薬で作った最強の奇跡のスープ頭からかけてみようか?

 ゲームだと蘇生薬って体力1で復活とかだけど、私の蘇生薬はエリクサー効果付きだからね。他に何もいらない最強の回復薬だ。

 とりあえず攻撃してきたら撃ち返すとして無視して行こうかな? あのドラゴン凄く強いからそれが更にホムンクルス化してるのが恐ろしいけど。


「とりあえずネリを倒すからそれからじゃ駄目かな?」

「……私もあの女は気に食わないのですが、奴が今の帝国では重鎮で有るのも間違いないのです。騎士として、我らも引くわけには行きません……」


 うわ、めっちゃ倒し辛い。いっそ恨み言言いながらかかってきてくれたら良いのに。でも仕方ないか、悲しいけどこれ、戦争なんだもんね。


「ルート……」

「ここを抜けるためには倒すしかない。動けなくしてもホムンクルスなら死にはしない。倒していこう」

「敵、だもんね」


 相手に明確な害意が無いのに戦うのは辛すぎる。でも言うなれば人拐いだしね。私たちも不法侵入者だけど。うーん、既にこの国にとっては私たちは敵、か。思いきって戦おう。仲間が傷付いたらそっちが辛い。それにルミラソの時みたいにネリが彼を回収に来たらそこで決戦に持ち込めば良いんだ。やるか。

 私が迷って動けないうちに敵騎兵の一人がゲハマナさんに攻撃を仕掛けた。


「ゲハマナ=ノナニオ! 貴様を探していたぞっ! 辺境最強の男よ、今こそ我と雌雄を決せん!」

「受けて立とう!」


 あわわ、ゲハマナさん、私が迷ってるのが分かったから自分から戦端を開くつもりだ! 始まっちゃったよ!

 私は慌てて結界を取りだし、蘇生薬、身体強化、耐性強化と揃えた究極の奇跡のスープを用意する。具は野菜、鶏肉、海鮮、きのこ、和風出汁で寄せ鍋だ! ん、美味しい。戦場なのに炊き出ししてるよ。凄い光景だ。


 上空から攻めてくるドラゴンはルートが相手してる。私の作った婚約指輪を預けられたって事は本気を出す気だね。雷の速度で空を駆けたら竜だって捉えられるはずがない。魔力をスープで回復する限りルートは無敵だ。だから敵は私の確保から狙ってくる。ドラゴン・ホムンクルスはルートの攻撃にもゲハマナさんの攻撃にも耐え、回復している。強いぞ!


「そろそろ本気で行きましょうか、殿下」

「そうだね」


 ヤバイ、ゲハマナさんとルートの本気とかヤバすぎる。結界張らないと。

 私がプラムたちに守られつつ結界を張ったのを確認するとルートたちはこちらに一つ頷き、その全力を振り撒いた!






 ここから最後まで殺伐とした展開が続きます。

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