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クズ人間の俺が聖女と呼ばれている  作者: いかや☆きいろ
八章 決戦の炊き出し
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邪骸聖女?

 スーパーで野菜というと安売りかな、と反応してしまいますよね。

 合体し尽くしたルミラソをさっさと片付けたいのだが、まだ釣りが終わってない。でも好きに攻撃されたくないなぁ。

 出力を絞ったアルケミガンで細かくルミラソを撃って動けなくする。しかし硬くはなってるね。やっぱり高い魔力で身を守ってるんだな。


「ワタクシハ、ジャガイセイジョ、ルミラソ……コノテイドデハ、タオレマセンワ……」


 うん? 傷を癒せるみたいだね。長引いたら良くないかも。最悪ルートの全力で宇宙に打ち上げても良いけど。しかし邪骸聖女って。聖女なめんな。こっちがどれだけ努力してると思ってる。楽しんでるけど炊き出しも錬金術の勉強もポーション作りも、凄い労力使ってるんだ。お前みたいな望めばそれだけで叶うと思ってる奴が聖女? 本当に腹が立つ。望んで努力してそれでも叶わない人だっているんですよっ!


「死ね」

「うぎゃあああああッ!!」


 もうね、切れちゃったと言うか。キレてないですよ、私キレさせたら大したもんですよ。呆れただけだよ。

 本当にこの程度で私を捕らえられると思ったんだろうか? ルート対策で雷には強くなってるかも知れないけど、このアルケミガンって万能攻撃だからね。魔力を一番単純な魔力素粒子に変換して放ってるから魔力の結界なら受け止められるけど属性バリアでは止められない。そして無尽蔵に買い集めた畜魔石、魔力を限界まで詰めた魔石を大量に保持している。無敵だよね。混戦は苦手だけど。威力が高いのも良し悪しだよね。


「ジャガイセイジョ……パワーアップ、ヘンシーンッ!」

「ん?」


 うおっ、ルミラソが光輝いて、もう一段進化した? いや、更に太って気持ち悪い形になっただけだ。表面はごつごつテカテカした岩肌になってる。まだ変身を残してたりするのかな? ちょっとオラワクワクしてきたぞ。


 うーん、もうちょっと威力上げてみよ。

 うわー、耐えてるわ。傷を負っても回復してるね。負けそうな風に演じられるかも。


「くっ、この出力でも駄目なの?」

「オーボッボッボッ! ワダヂバマダヘンジンヲノゴジデイマズバーッ!」


 うん、変人は残ってるね。作戦無視して早く片付けようかな~。

 私もアルケミガンぶっぱなすのが楽しくて長引かせていたけどそろそろ飽きてきた。ちょっと追い詰めてみよう。出力あっぷー。


「ぐぎゃぎゃぎゃぎゃっ!」

「ほー、耐えるねー。もう一段あっぷー」

「ぎべらぼっばっぎゃばっ! ベ、ベンジーン」


 おっと、また変身した。ベンジンは燃えてしまうと思う。

 今度の変人は……いや、変身はお約束のようにスマートに……あれ、物凄い美女が現れた。


「くっ、このような醜い姿を曝す羽目に陥るとは……。邪骸聖女ルミラソ、これが最後の変身ですわ……!」

「うわ、美人なのに驚くほど不快」


 とりあえず攻撃ー。あ、結界で弾いてきた。魔力勝負は面倒だなー。畜魔石山ほど有るけど。個人戦力で私に勝つのは無理じゃないかなー。私は個人戦は出来ないよ? だって要塞だもん。要塞が個人戦はしないよね。実際の戦闘力がへなへなだからだけどね。

 要塞に対して例えば世界最強の生物と言われる古代竜が攻めてきても耐えるし、場合によっては返り討ちにするでしょ。まあそれを上回る化け物がいるのかも知れないけどね。魔王級とか。

 散々に私だけが攻撃してるけどいよいよ修羅の皆さんやルートも攻撃を加え始めた。うーん、どうやって勝つつもりだったんだろう。


「はああっ!」

「うぎゃああっ!」

「あうっ!」


 あー、観客席攻撃された。奇跡のスープ準備。レコ、アンセル、頼んだよ。

 私のスープで回復した選手の皆さんやカナイが怪我をした人たちを運び、私が回復。死にかけてる人も大丈夫、蘇生薬で作り愛を込め、蛍と言うか光を放ちまくってる究極のスープだから。食べられる限り回復するよ。食べられなくなった人はポーションだ。蘇生薬もかなり大変だったけど数を揃えたからね。

 合間に私も攻撃。さすがに最終進化とか言うだけ有って強いな。まあ数で攻められたらやっぱり耐えられないだろうけど。魔力は有限だからね。

 もう倒してしまっても良いかな? アルケミガンの出力を上げてみた。結界を貫通。

 結界を貫通するってかなりの出力だね。我ながら鬼畜な武器を作ったもんだよ。まあ全体を防御する結界と一点を貫通する銃弾ではどうしても銃弾が勝っちゃうよね。私のインチキ出力の結界ならまだしも。私は要塞だし、個人の出力で壊すのは無理臭い。ルートの全力とかは耐えられる気がしないけど。あれ地球壊せるからね。どこのスーパーな野菜の人だって言う。ルートだけ飛び抜けて強いんだよね。まあ限界が有るのはこのトーナメントで見えたけど。


 そろそろとどめ、と思ったところで魚が食いついたみたいだ。白いスライムが会場に飛び込んできた。


「うふふ、聖女様はお強いですね」


 スライムに乗っていたのはフードを被った美少女だった。一番大きな魚が釣れたかも知れない。


「だいたい推測は出来るけど、貴女は?」

「恐らくは推測通りですよ。初めまして聖女様、私はホムンクルス研究家のネリ=ヤリムと申します」


 裏ボス来たよ!







 やっとラスボスの登場です。このお話って主要人物の登場が遅いですよね。

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