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クズ人間の俺が聖女と呼ばれている  作者: いかや☆きいろ
七章 青春の炊き出し
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ドラゴンとお酒

 ドラゴンと飲むとか凄いですよね。

 ルートといちゃいちゃせざるを得まい。そうは思うものの意外とミドリちゃんやモモさんと話してるのが楽しい。プラムいじりになってるのも良い感じだ。


「プラムは若いのにえろいの~」

「儂は若返ったからプラムより清純派じゃ」

「いや、先代の格好は淫魔……」

「清純派じゃ!」

「プラムは空気が読めないの~」


 凄い弄られてるな。実際モモさんが清純派は無理があると思う。顔立ちは初な女子高生だけどね。


 三魔王と話していると酔ってる三人娘が代わる代わるちょっかいかけてくる。


「しぇる~、飲み比べしましょ!」

「リカちゃんとならいつでもするけど~ちょっと待っててね」

「シェル! 私と飲まなくて良いけどルート様といちゃつきなさい! その方がお酒が美味しくなるわ!」

「知らないよロコちゃん、ルートとはいちゃつきたいけど」

「すまきー」

「エロい話はしないよ?」


 普通に簀巻き語を解読するようになってしまった。謎だ。でもタイミングと簀巻きの(おも)にエロ的な意味でストレートな性格とイントネーションで言語として成立してるんだよな。ユサも文豪を目指すくらいだから読めるのかも?


「お酒をもう一杯なの~」

「小さいのに飲みますね」

「こやつはドラゴンじゃから本物のうわばみなのじゃ」

「あ~、なるほど」

「眠らされて殺されたドラゴンとかもいるがな」

「どこのドラゴンもお酒に弱いんだね~」


 ここにいる三人は魔王クラスなんだよね。普通に居酒屋のお客と喋ってる感じだった。

 女王様に呼ばれたのでそちらに行く。魔王と女王果たしてどちらが偉いのか。いや、私女王様の臣下の娘だった。こっちを優先しないとね。三魔王も普通に楽しんでるしお酒だけ出して放置する。

 あ、ルートは一人じゃ寂しいだろうから女王様の席にいるよ。並んで座る。アンセル、カナイ、ヤーカミも何故かこのテーブルに座ってる。なんかうちって三人セット多いよね。ラウネーズに三人娘に三獣人娘に三魔王と。四セット。更にこの三人。

 まあ三人くらいがまとまって行動しやすいのかも?


 おっと、ルートルート、ルート分補充しないと。


「ルート、食べてる?」

「うん、魚美味しい!」

「大きいから食べでも有るよね」


 私はあちこち座るので料理は収納しては出して、少しずつ食べてる。今もお皿を並べている。まあそもそも今の体は食欲あんまり無いからね。もうお腹一杯だ。

 なので自分の魚を崩してルートにあーん、する。うひひ。なんで楽しいんだろうね?


「二人は本当にラブラブですねぇ」

「う、姉さん、そんなに見ないでよ」

「るーとぉ」


 女王様の前でいちゃつくと嫌がるかと思ったけど、肩を合わせたらしっかりとルートは受け止めてくれる。優しい。

 本当に一緒にいるだけで良いんだよね~。女王様もニコニコしてるな。王配様とは仲良く……してるんだろうな。目の前でいちゃついても嫌な顔を見せないし。


「ルートくんはずっと孤独だったのよ。シェルちゃん、本当に有り難う、ルートくんを好きになってくれて」

「そ、そうなんですか。でもルートは凄く、その、良い子ですよ。自然に好きになってました」

「有り難う、シェル」

「わ、私の方が有り難うだよ!」


 孤独だったのはだいたい想像つく。王族で下からはただ崇拝され、でも小さいことを揶揄されたりもしたんじゃないだろうか。お姉さんを立たせる為に仕事も隠れてやっていたんだろう。

 冒険者としても他の人と比べ物にならないほど強く、更に目立てないから多分ソロでやって、結果が出ても隠すしかない、それはどれ程の孤独だったのだろう。唯一の友達がありすちゃんだし。

 まあ隠しても隠しきれて無かったけど。仕方ないよね、ルートかっこいいし。


 二人で感謝の押し付け愛をする。私は君に幸せにしてもらった。感謝は私がする方だよ。ルートは優しいし、暖かいし、私を包んでくれる。大好き。

 はっ、二人で見詰めあってた。何故かみんなも黙ってニコニコ見てくるし。な、なんかお話しましょう。


 三人娘の席に移動して四人で飲み比べよろしくお酒をあおる。一応三人もゲストだからね。なんかもう家族みたいな感じだけど。

 明日からは武闘会の準備だし、忙しくなるからここでしっかり遊んでおきたい。


「シェル~。何か面白いカクテルは有りませんの?」

「面白いのは無いかな~。うーん、紅茶と炭酸水で割ってみる?」


 果汁と砂糖と紅茶と火酒を混ぜ合わせて炭酸水で割る。これはなんか名前有るのかな? オリジナルなんだけど誰か作ってそうだよね。ウーロンハイ作りたいんだけど烏龍茶は無い。お茶の葉を半発酵させるだけだけど私にそんな知識無いしね。紅茶って発酵させないと駄目なのによく異世界に有るよね。お茶の葉が地元で取れる国なら緑茶も自然に出回ったりするんだろうか?


「んふ、炭酸で弾ける紅茶の香りが素敵ね」

「シェルは何でも作るわね」

「すまっきー」

「色々作るのは好きなんだよね~」


 聖女になってからは嫌になるくらい色々作ってるのに案外耐えられるのも、結局好きだからなんだろう。誰かを救うポーションも、自分が便利な道具も楽しいし、料理やお酒もね。みんなが喜んでくれるし、私は幸せだ。

 色々なグループがあるのでずっとテーブルを移動し続けて、その日はかなり遅くまで飲み会を続けた。女王陛下も千鳥足で帰ったし、お土産を持たせた三魔王も楽しそうに帰った。

 あー、今日は楽しかった。ルートを送ったらゆっくり寝よう。






 暑いですね。体調に気を付けて。水分補給大事です。

 どこかで書いたかも知れませんが、スポーツドリンクを作るコツは味を薄く作ることです。大切なのは水分補給なので水で栄養を取ろうとは考えないでくださいね。ご飯をしっかり食べましょう。

 スポーツドリンクは水にレモン汁と砂糖と塩で作れます。味をあまり感じないくらい、飲みやすい程度に入れるのがポイントです。真水は飲み辛いので味を足すのです。塩飴もいいんですけどね。

 とにかく、お腹を壊さない程度に水分補給してくださいね!

 あと、水で濡らしたタオルをブンブンと高速で振り回すと凄く冷えます。首に巻くと過ごしやすくなります。熱中症予防にやってみてください。




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