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クズ人間の俺が聖女と呼ばれている  作者: いかや☆きいろ
七章 青春の炊き出し
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蘇生薬を作りつつお酒を飲みます

 このお話は飲み要素が強すぎた気はします。

 蘇生薬を作るんだけど、最近ルート分が足りてません。ちょっと飲み会で甘えようかな。

 ルートに約束を取り付けて飲み会の準備……蘇生薬作りを進めます。休めない女です。仕事にかまけて大好きな人と居られないのは嫌だけど。嫌われるよね。まあ外せない仕事も有りますけど。仕事よりいちゃいちゃしたいよね。


 とりあえず蘇生薬のレシピー。何が必要だっけ?

 エリキシル剤、暗黒水、ユグドラシルの核の粉末。材料少ないと思うけど全部獲得するの難しい。暗黒水は暗黒茸とリゲイ草をオーブンで乾燥させて粉末にして、世界精霊水で溶かして濾す。これだけでも大変だ。エリクサーと続けて二回使うので一度にたくさん作っておく。暗黒茸はラウネーズが取ってきてくれたからそこは助かった。ラウネーズには本当に助けられてるな~。植物用栄養剤あげよう。


『えいようねー』

『おいしいねー』

『あるらうねー。はっするねー』


 ラウネーズがハッスルして踊り出した。この子たちのお陰で、私は聖女と呼ばれている。ずっと一緒にいれたら良いな。


 さて、飲み会だけど今日は二大公爵に仕事を押し付けられまくった可哀想なあの方が来ます。たまには休んでくださいと誘いましたら涙を流して抱き付かれました。女王陛下もララキお姉様くらいの身長なので胸に顔を埋められています。私の胸に顔を埋められる人はルート以外女性ばかりです。むにゅむにゅしないで女王陛下!


 女王陛下が着席したと思ったら誰か来ました。


「聖女様~。来たのじゃ」

「おお、彼女が聖女様なのか~」


 帰……違った。どうやらモモさんがミドリさん? グリーンドラゴンとやって来たらしい。ミドリさんは緑髪緑目、おおう、ファンタジー! 身長はルートより小さい幼女です。幼女多いな。私が子供好きだから子供が集まるんだろうか?


「聖女様~。こやつがミドリなのじゃ!」

「よろしくなの~。こう見えても五千年くらい生きてるの~」

「凄いですね、よろしくお願いします。あ、植物用ポーション飲めます? プラムに言われてお土産に用意しました」

「わあ~。楽しみなの~!」


 可愛いなグリーンドラゴン。なんかうん、子供は大好きです。知ってますね。高校生のお姉ちゃんが幼稚園児の妹を連れてきた感じです。これが伝説の鴨ネギですか? いや、食べないけど。

 二人と戯れてると誰かまた来た。帰れ。


「素敵な夜は貴女と過ごしたい、ヤーカミです!」

「帰れ」

「今ノックした瞬間に帰れと言われた気がする!」

「もう慣れたからな。今日はなに?」

「今日はポテトチップスを持ってきました。安いですけどおつまみに良いんですよ!」

「ぽてちもどうせやられてるとは思ったよ。簡単だもんね」


 ハンバーグ程度の料理は作れなくてもぽてちは作れるか。これも薄く切ったりゆっくり低温で揚げたりと難しいところは有るんだけどな。味付けは仕上げで良い。ポップコーンは爆裂種ってコーンを乾燥させて炙る必要があるから実は異世界で作るのは難しいんだよな。私はラウネーズに頼って爆裂種は見つけてある。これは誰も作ってないのを確認した。私がポップコーンだ! いや、ポップコーンをこの世界で発明した!

 って事になるだろう。


 おつまみは今日は魔物魚のローストとトマトチーズサラダと枝豆だ。

 枝豆は海外でも人気が高いんだよな。きっとこれも流通するだろう。簡単なレシピなのに何故か生まれて来ないのは枝豆の大きさで収穫する事が無いからだ。本来は大豆だからな。これは農家さんで見付けたのを金貨を十枚も払って譲ってもらった。農家さん喜んでたな。定期的に買う契約までしようかと思ったが食べ方を教えて量産してもらう事にした。


「お魚美味しいわシェルちゃん! このお豆も面白いね!」

「有り難う御座います、陛下」


 女王様はお酒を飲みながら嬉しそうに枝豆を摘まむ。…………女王様に枝豆を摘まませる聖女ってなんだ。本当に私は煮干しかじったりスルメ焼いたり、聖女らしくないよな。みんなは聖女らしいと言うけどさ、中身本当におっさんだからね? いや、自分でもおっさん部分影も形も無いなあとは思うけど!


 そうだった、今はルートに甘えるんだった。でもその前にお客様の相手はしておかないとね。三人娘や三獣人娘やアンセル、カナイ、ヤーカミたちの対応はありすちゃんがしてくれてる。やむを得ずって感じじゃなくて進んでやってくれるんだよね。中身は本物の男だけど。人の事は言えないか。いや、あっちは女の子の許嫁がいる本物の変態だけど、私は普通に生まれ変わっただけだから。今は中まであんこ…………女の子です。


 プラムとモモさんとミドリちゃんの席についてお酒を振る舞う。魔力を入れると喜ばれた。本当に植物魔力はご馳走なんだね。


「ミドリよ、プラムの奴はこれを独り占めしておったのじゃ!」

「許せないの~。もうプラムは来ちゃめっ! なの~」

「ぐぬっ、わざと黙っていた訳ではない!」

「プラムが来ないと困りますよミドリちゃん~なの~」

「真似しちゃめっ!」


 なんだかラウネーズに通じる物があるな。凄く子供好きな感性が刺激される。あー、ルートといちゃいちゃ出来ないと言うか放置しちゃってるよ。ルートぉ。






 でも酒宴は大好きです。

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