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クズ人間の俺が聖女と呼ばれている  作者: いかや☆きいろ
七章 青春の炊き出し
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私が武闘会に参加する訳がない

 シェルは油断すると猫にも負けると思います。

 色々やばかった演劇会は終わった。ギリギリセーフだよね。ララキお姉様に食べられそうになったけど何とか逃げたよ。演劇会のメンバーもなんかみんなメロメロだったし怖かった。やはり○塚は危険すぎたのだ。

 あれからも謎の追っかけに追い回される日々。善意の人たちなのでルートやリカちゃんたちもひたすら困惑している。もう二度と男装なんかしない! 元男だけど!

 戦争中なのになんか呑気な日々だった。


 しかしやっぱりと言うか、イセイス家で私の男装が話題になり、メイドさんたちが大興奮してララキお姉様の指示の元、ルチオ君の服で男装を整えられた。ちょっとルチオ君の匂いするな~。あ、ルチオ君の顔が赤い。ってそれどころじゃないけど!


 駄目だ、ララキお姉様ばかりかルエモお母様も目がハートに、メスの顔になってる! あとルチオ君の目も怪しい! お父様は相変わらず微笑ましそうだ。メイドさんたちは何人か倒れて何人か鼻血を流して何人か息が荒い! メイドさんってレズが多いイメージ有るよね。身の危険が! 大丈夫なのかこの家!


 一通り演劇会でやった芝居のメインシーンをお姉様と演じて見せて、速攻で着替えた。危なかった。ルエモお母様がハアハア言ってたしメイドさんたちも次々倒れてたし。ルチオくん何故か鼻血を流してたし。ルエモお母様は何故かララキお姉様にグッジョブと親指を立ててたよ。


 私はノーマルだからね? ルートになら良いけど他の人に襲われたくないからね! いや、ルートも襲っては来ないだろうけど。

 でも邪悪ルートも好きなんだよね~。お、襲われたい訳じゃないからね!

 あ、なんかエッチな妄想してしまった。これでは簀巻きを笑えない……。邪悪なルートが無理矢理迫ってきて、私は断れなくて…………。

 っきゃー!! ってないない! ルートは優しいもんね! ムーン○イト案件!


 はあ、アホなこと考えてないで明日も早いし炊き出し準備だけして寝よう。毎日の仕事は止められないんですよね。


 思い付きでプラムに男装を見せたら可哀想な子を見る目で見られた。割と常識人なのか? ラウネーズは良く分からない感じだが喜んでたしイルは鼻血を流してレコは膝をついてユサは鼻息が荒くなって狩られそうだったのですぐに脱いだよ。ユサはそっちのケが有るのかね? 怖すぎる。ユサって色々コアだよね。


 また平穏な学園生活を、と思ったがルートが最近薬草ハウスに来ない。どうやら武闘会の準備をしているみたいだ。ルートも出るの? 絶対優勝じゃん。ありすちゃんもララキお姉様も仕事が有るのか来ないので植物たちと語り合っている。みんななんか仕事が有るんだろうね。どうも秋はみんな忙しいみたいだね。私も舞踏会の方は行かないと駄目だからルエモお母様とダンスの練習しようかなあ。


 と、知らない男子生徒が薬草ハウスに入ってきた。なんか嫌な雰囲気だ。


「本当に聖女様一人だぜ」

「不用心だなあ」

「どうせルート様とやりまくってるんだろうし、俺らにも少しヤらせてくれないかな~」


 うわー。こんな奴らこの学園にいるんだ? ……いや、各教室一通り回ったけどこいつら見たこと無いぞ。私は先生だからね。生徒の顔は覚えてるよ。つか詐欺師が人の顔忘れるわけ無いからね?


「どこの国の方ですか?」

「はっ? サンテドールに決まってるだろ!」

「ああ、闇ギルドの方ですね。まだ残ってましたか」

「余裕見せてる場合ですかねえ?」

「良い肉付きしてやがる……へへっ!」


 うーん、バカが……五人か。侵入させた学園の結界にも問題が有るけど、誰か手引きすれば入れるんだっけ? 学園に衛兵はいないしなあ。今の国内に他国のスパイは入れないだろうし国内の膿が残ってるんだろう。まあ良いや。通信機は既にスイッチ入れてるので会話はアンセルたちに駄々漏れだ。ははは、正面から来た時点で負けですね。


「おかしな真似するんじゃねえぞ? 大人しくしてりゃ気持ちよくしてやるからよ」

「そんな小さいのじゃ気持ちよくなれませんよ。聖女なめてるんですか?」

「え?」


 風の指輪作ってたのでズボンを切り裂いてやった。これで下手に逃げても犯罪者だ。すぐに衛兵さんに捕まるだろう。まあ逃がさないけどね。


 私の得意技、瞬間簀巻きで全員簀巻きにする。簀巻きに鍛えられたからな。まあまずは風の指輪でダウンバースト、電柱がへし折れる威力の下降気流をかなり手加減して起こして捕らえたんだけど。簀巻きにしたら結界で封じて出来上がり。


「シェル! 無事か!」

「アンセルおそーい」

「お、遅かったか?」

「シェル、流石です」

「普通に強いにゃあ」

「肉はどこだ!」


 この肉は食えないよユサ。君の動機は肉ばかりだね。

 それにしても刺客にしては弱いよね。私が強いのかな?


「シェルなら武闘会に出てもそこそこ戦えそうだな」

「え、絶対出ないよ?」


 私が武闘会に出ても相手が遠慮するでしょ。本気出したらルートやゲハマナさんクラスにでも負けないけどね。素は弱いからね。多分錬金術抜きならこいつら犯罪者たちにさえ負ける。素の私なんかただのひ弱なエルフだし。


 結局その五人は元暗殺者ギルドの侵入者で、手引きをした教師はどうやら家族を盾に取られ脅されていたらしい。家族の方はヨドミちゃんの影さんたちが何とか助け出したとか。優秀だね!


 その後武闘会参加のお誘いとか言う手紙が来たけど破って燃やしておいた。戦う聖女も素敵かも知れないけど私には無理です。他を当たって下さい。







 シェルは無駄に戦うとアイテムが減ってしまいます。


ヤクラ『せんとうねー』

ヤクリ『まけないねー』

ヤクル『あるらうねー。あるじもつよいのねー』

プラム「まあ、シェルに戦闘させるほど追い込まれたらほぼ負けだけどな」

ヤクラ『まもるねー』

ヤクリ『やるねー』

ヤクル『ぼこぼこねー』

プラム「お前らの本気が怖い」




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