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クズ人間の俺が聖女と呼ばれている  作者: いかや☆きいろ
六章 生と死の炊き出し
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離反

 もう三ヶ月も毎日投稿してますね。やれば出来るもんですね。

 壮絶な、と言うか一方的な魔物との戦いを終えて帰還した私たちはいつも通り飲み会をする事にした。やっぱり私のスローライフはお酒が中心になるね。楽しいもんね。

 お酒の準備をしてるとあの人が来ます。様式美。


「麗しい聖女様の心の隅に住まいたい、ヤーカミです!」

「帰れ」

「毎回同じ台詞なのに言い方が雑になってきてる気がします!」

「実際やる気無いからな」

「なら暖かく迎えてくださいよ!」

「うるさい。今日のつまみは?」

「今日は珍しいブルーチーズですよ!」

「うわあ、これ苦手なんだよね」


 ブルーチーズってカビを生やしたチーズだから苦手な人もいるよね。はちみつやジャムと合うらしい。


 と、そんなことよりヨドミちゃんから経過報告が有るんだった。ヤーカミも座らせよう。

 私はルートの隣に座るう! えへへ。

 ルートと見詰めあったり肩を寄せあったりいちゃいちゃする。キスしたいなあ。最近してないよ。こ、これが倦怠期? って甘えすぎか。また今日も送ってお城でしたら良いかな~。

 そんなアホになってふわふわした頭になっていたのがハンマーで殴られる。


「クオトは帝国に付いた模様です」

「ええっ! 何で?!」

「詳細はこうですわ」


 ヨドミちゃんの説明によると、例のマヤ王国への侵攻がクオトからだったらしい。ここでマヤとサンテドールでは既にクオトの裏切りをかなりの高確度で認識していたとか。随分前からクオトの裏切りを警戒していた事になる。

 そこに来てこの間からのスタンピードだ。あれは帝国からクオトに移動した、恐らく邪骸兵、もしくは邪骸騎士の侵攻に脅かされた魔物たちのスタンピードだったと予測される。

 うーん、見事に線が一本に繋がってるな。明らかに帝国の動きが見える。しかしクオトに帝国の味方をするメリットが有るんだろうか? クオトって影が薄い国だから分からないな。ルミラソ王女は濃かったけど。


「ちょっと雑な説明になりますが、クオトのルミラソ王女が聖女認定を求めて、シェル様を皇帝の妻に押しやって拘束し、自分が聖女活動をして聖女認定を受けようとか考えたらしいですわね」

「アホなのか?」


 実際女神様と話したり出来ないのに聖女なんて言い出したらバチが当たりそうだけど、どうなの女神様。『貴女が何とかしなさい』ですよね。


「女神様によると私が何とかしないと駄目らしい」

「そうですか。サンテドールでも全力で支援致しますわ」


 これ本当にクオトは馬鹿を見るだけなんじゃないのかな? まああそこの王族は失礼だけどまともに見えなかったしな。

 ……周辺にまともな王族がいるのかと言うと…………ウトリ、ウトリはかなりまとも! エセ侍だけどそれだけだし! あとモトくんとか? 太ってるだけだし! タケヤ王様も心がマッチョだし! ラジク王もお酒が絡まなかったらまとも! お酒が絡まないことが無いけど。


 良かった、まともな王族いて。あ、女王陛下も普段はまともだしルートは大好き!

 ルートも私の顔をみてニコニコしてる。いや、今はそんな話してなかったと思うけど? 私が好きなのか。なら仕方ない。


 しかしこの分だと私がサンテドールを背負(しょ)ってクオトとキルレオンを倒さないと駄目って事だよな。……しばらくのんびりさせてくれませんかね?


「まあ開戦した訳では無いので、多分は冬までは余裕があると思いますわ。戦いになるとすれば収穫が終わってからでしょうね」

「じゃあ学園にもまた行けますね」

「ええ、聖女様はのびのびなさってくださいな。大切なお身体ですからね」


 恐縮するけどまあ、私が辺境の兵士たちとか甦らせてるからね。

 ゲハマナさんが特に強いけど辺境の兵士はみんな強化してないカナイやアンセルくらいは強い。辺境の軍が負けるなら私たちでも厳しいだろう。

 ……うーん、そもそも復活したゲハマナさんて誰かに負けるのが想像つかないんだよね。ルートでもなければ倒せなさそう。あの鬼の右腕を奪ったのは複数体のドラゴンで、しかも片腕で返り討ちにしたらしいからね。化け物って言うか本当に人間なのかって。リカちゃんの大好きな叔父さんだけどね。鬼人族が強すぎるのも有るんだろうな。この国は本当に亜人が力を持ってる国だ。私も亜人だしね。ルートの血にハーフリング混ざるくらいだし、本当に密接なんだな。ルエモお母様も亜人だし。


 戦争準備や警戒は辺境の軍に任せて私たちはスローライフを再開するか。スタンピード向けに揃えた薬とか兵器とか使ってないから余力は充分有るし。夏が終わる前にララキお姉様と遊びたかったんだよね。忙しそうだし引っ張ってくるのも悪いかなとは思うんだけど、逆に休ませてあげたいよね。

 打診してみたらたまにはムドヨ公に仕事押し付けるとか言って、シンクお父様も一緒に、家族で遊びに行くことになった。楽しみだな~。ヨドミちゃんはまた晩酌に誘うから頑張れ! ありすちゃんもたまには仕事しろ!

 ルートは良いんです。私のお世話が仕事です。あー、ルートといちゃいちゃしたいよー。……この飲み会のあとで送ってキスするけどね。







 しばらくまたのんびりしますけど、今書いてる辺りはずっと戦闘です。応援よろしくお願いしまーす。

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