7 ヘンリエッタ12歳(5)
7 ヘンリエッタ12歳(5)
私は食事を終え、なんかこの人の名前「テヘペロ♪」って感じ、クスクス…なんて思いながらペネロペさん(48歳・独身)と厨房に訪れた。
私が食事をしてる間に食材を用意してくれていたらしく、調理台の上には牛乳、鶏肉やじゃがいも、人参や玉ねぎが乗っている。
「姫様…食材はこんな感じでよろしかったでしょうか…?」
「ん?あぁ…えっと野菜は他になんかあります?できればキノコ類があればいいですねぇ。あと小麦粉とワインを持ってきてくれます?あとハーブなんかもあったら嬉しいです」
「は、はい、すぐにお持ちいたします!」
ペネロペさんが取りにいっている間に私は下ごしらえをしておくか…
なぁんかとんでもない事んなっちゃったなぁ〜。現代人の私にはちょっと薄味すぎておいしくなかっただけなんだけどなぁ。
まぁでも、記憶がない設定はいいなぁ。結構好きな事できるかも!もちろんこっちの世界の事は色々勉強しなきゃいけないけど。
食材とかもあんま変わんないみたいだし、お菓子作ったりできるかも…。
そんな事を考えながら鶏肉を一口サイズに切っていく。
さてと…塩を振って…。肉が終わったので野菜にとりかかる。
私は小さい具材よりゴロゴロした感じが好きなのでじゃがいもも大きなサイズで4等分ぐらいだ。小さめなら2等分。これがいいんだよな〜これが!ホクホクしてさ。食った〜って感じするしさ。
人参は皮を剥きもちろん大きめのサイズで乱切りにする。
玉ねぎは半分に切りそこからさらに薄切りにしていく。
「ず…随分大きく切るのですね…。ひっ…非常に申し上げにくいのですが…レディが食べるにはちょっと…。」
振り返るとペネロペさんが食材を持って後ろに立っていた。
「これがいいんですよ、これが!煮込み料理ってーのはこんなもんでしょう?ゴロゴロ煮込む!これ基本ですね!味がよければ文句ないでしょう!びっくりさせますよ〜?!」
「はっはひぃっ」
「そんな怯えなくったていいですよ、なにもに殺すって言ってんじゃないんですから。はは、楽にしてください、楽に。」
萎縮しすぎなペネロペさんに釘を刺しながらも、ペネロペさんの持っていたカゴをひったくりきのこを次々割いていく。
鍋に火をかけ、沸騰した所に鶏肉をいれさっと茹でて上げる。
「ペネロペさん、上に浮いてるアク取っといてくれます?取ったら私にください。」
言われた通りにちょこまか動くペネロペさん。
私は会社でちょっぴり上の位置にいて、バイトさんや派遣さんの指揮を取っていて、その派遣さんの中には年配の方もいたので年上を使う事にも戸惑いはない。
まぁそれがこちらの世界ではちょうどいい塩梅なのかもしれない。なんなら敬語もやめたっていいんだろうけど、敬語を使うのが私の標準装備になっているので仕方がない。
フライパンにバターを溶かして小麦粉とワインをいれる。
「ペネロペさ〜ん、これもお願いします。あ、粉が完全に溶けるまで混ぜてくださいね。」
ペネロペさんが一生懸命混ぜているとこに牛乳とさっき茹でた鶏肉のゆで汁を少しづつ加えていく。少しとろみがでてきた所で塩こしょうで味を整える。
「じゃあゆっくりゆ〜っくり混ぜといてください。」「はい。」
その表情は怯えが消え、真剣になってきている。よしよし、集中してる。
さて私はフライパンに火をかけハーブを刻んだものを入れさっき茹でた鶏肉の皮部分をこんがり焼いていく。きつね色になったら野菜を加え塩を少しふり火が通ったところでペネロペさんの方を見る。
ちょうどよくなったみたいだ。
「ペネロペさ〜んそれ入れてくださいー。」
ホワイトソースがドロドロと流れこんでいく。私はゆっくりかきまぜながら木ベラについたソースを舐める。
「やっぱ生クリームじゃないとまろやかさが引き立たないかぁ…。よし…ペネロペさんチーズください!」
チーズを細かくカットしてソースにくわえると…
「さいっこ〜じゃん!!うんうん、うまいうまい!」「……」
砕けた言葉で喋ってしまった…!!私はそれをごまかす為矢継ぎ早に話す
「い…いいからペネロペさんも食べてみてくださいよ!」
ペネロペさんがスプーンにちょんっとソースをつけて口へ運ぶ。
「……!!これは…とても美味しいです!!」「えへへ〜よかった!じゃあ晩餐に出しますか!」
「そうしましょう!是非王妃様と王様にも食べていただきたい!」
お世辞混じりだったかもしれないがあえて調子に乗った私はそれからお菓子やおつまみを大量に作った。