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4 ヘンリエッタ12歳(2)

明日は仕事が忙しく、お昼休みに更新できそうもないので今Upしときます。

少々短めですが(´・ω・`)スイマセン

4 ヘンリエッタ12歳(2)


目が覚めると私は広いベットに寝かされていた。


――ハァハァ


体がズキズキと痛い…熱い…目眩がする…


あれ?何か変だ。

今まで味わった事のないくらいの辛さだった。


怖い…


何がなんだかよくわからないままこの世界で病気になると言う不安で最悪の結果が頭を過ぎる。


ドクンと心臓がはねた瞬間考えが次々と浮かんでは消える。




体が小さくなったから?


日本にないような病原菌?


というか医学は発達してるんだろうか?


――私、死ぬの?


やばい!っと思った瞬間ヒュっと自分の引いた息が聞こえた。

脈はさらに速くなり、私の回りに空気がないような錯覚に陥る。


苦しい。


夢なら早く…覚めて!!



そう願うと目の前が真っ白くなり私は一人になった。

体の痛みもない、ただ真っ白い空間に一人ぽつんと佇んでいる。


あれ?私、死んじゃった?!!


一人であわあわしてると視界の先に黒い点が見えた。

なんだろう?あれ…

一瞬で意識はそっちに持ってかれ、私は点を目指して歩いた。


どんどん進んで行く。進むにつれ黒い点はだんだんと黒い円になっていく。

好奇心はさらに高まり進むスピードもそれに比例して速くなっていき、しまいには走りだした。

そうして、今私の目の前には黒い穴がある。

入れそうだなぁ?なんて中を覗くと、やはり真っ黒。

な〜んだ、なんにもないんかい〜!!って一人つっこみをいれたりした。

それでも頭を入れたり出したりを繰り返して遊んでいると、黒い穴の中に異変が現れた。


――女の子がいる。

黄金にキラキラと輝く髪を結い上げリボンで止めている、青いドレスの女の子。

フランス人形のような女の子は暗い石造りの部屋でジーっと棚を見上げている。

まだ小さな少女にはまるで思えないような顔で…

女の子は意を決したように頷くと、部屋の隅にあった木の台を引きずりまた棚の前に来た。

なにやってんだろ…?なぜか目が離せなくて女の子の行動を私もジーっと見る。


女の子は木の台の上に乗ると棚の一番上に手を伸ばした。

棚の上には青汁のような液体の入った小瓶がある。

それに手に取ると蓋を開け一気に飲みほした。


「げほっげほ!!カハッ!!ぐっくぅっ…」


ガタガタ!!パリーン!!


女の子がいきなり苦しみだし木の台から落ちた。その拍子でけたたましい音と共に棚の物が一気に落ちる。

倒れた女の子は苦しそうな表情を浮かべ目を開けたまま動かなくなった。見るからに息をしていなさそうだ。


ど…どうしたら!!焦る気持ちとは裏腹に体は動かない。

もう!!動いてってば!!

人が目の前で死ぬという事の恐怖から足が動かないのか。目を離したくても離す事もできない。立ちながら金縛りにあったようだ。



「うぅ…ん…いてて…」



小さい声で何か聞こえる!!生きてる?!

声をかけたくても声もでない。

女の子は体に乗った木箱や瓶をを苦しそうな表情でどかそうとする。



すると…


「ヘンリエッタ様!!こちらにいらしてはいけないと何度も申しあげましたでしょう!!」


呆然としてる女の子にまくしててるおばさん。


「――ヘンリエッタ様?さぁ、ダンスの先生がいらしてますよ、その後はボネール語を教えてくださるシャルバ夫人がいらっしゃいますよ。」

「あの…どちら様?」

「まぁ!そんなご冗談を!お戯れがすぎますよ。さぁさ早くクーレに参りましょう。」


そう言って女の子の手を引き部屋を出ていった。



ちょっと…まじですか?

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