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俺は

作者: 篠崎

傷ついて傷ついて

いつの頃からか傷つきたくないと考えるようになった俺

相手を傷つけなければ

自分も傷つかないと思ってた

それが綺麗ごとであったと気づいた

17歳の夏


人の悪口を言う奴はクズだと思っていた

誰かを嫌うような奴は

自分の足元にも及ばない卑劣な存在だ

真っ向から見下してやる権利が自分にはある

そう思って疑わなかった

高校2年の冬


だけど

高3の秋

それすら綺麗ごとであったと気づいた


相手を傷つけずにいられるほど

完璧じゃなかった

誰も憎まずにいられるほど

優しい人間じゃなかった

俺は普通の人間だった


誰かを見下し嘲ったのは

自分から目をそむけたかったからだ

他人に悪を押し付けるのを嫌ったのは

俺自身がそれを恐れたからだ

気づいていた 気づいていたはずだった

綺麗でもない完璧でもない

うわべだけを飾った俺の汚さは

誰よりも俺が一番わかっていた


完璧だと思っていた

俺がそれを望んだから

正しいと思っていた

俺は誤ちを隠す卑怯な奴だったから


俺自身が綺麗な俺を演じるのを良しとしながら

俺は自分が嫌いでたまらなかった


傷つきたくない

だけどそれ以上に

自分から目を逸らしたくない

自分が一番望んでることを知っていながら

それでも知らないふりをする

その事に気づかない俺を

俺がどうにかしてやりたい



これから先

俺は俺を抱えて生きていく

議論の余地なく当然な話

だったら俺は


俺で俺を 変えていく



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― 新着の感想 ―
[一言] この話を読んでみて、確かに俺も過ちを隠してしまう人間だと、改めて思いました。なるべく、過ちを隠さないようにしようと自分を変えていこうと思います。 これからも頑張って下さい。 それでは。
[一言] 心に響いてきます 私も、自分で自分を変えていきたいです
2012/03/29 09:58 退会済み
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