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プロローグ~【真麻 第一話】

きっとこの空の向こうではボク等なんか知らない人たちが普通に暮らしているんだ。

ボク等はこの世界のほんの一欠片。ちっぽけな、些細な存在。

それでも、ボク等にとってはそれが全て。

ほかでもない、ボク等なのだから。



2008年  4月  真麻サイド


「寒ぃ。」

その日は、4月も半ばだというのに寒かった。

入学式を終え、俺は晴れて高校生になった。

県立 貴城高校

県内でもわりと有名でそこそこレベルも高かったから、入るのはかなり苦労した。それでもこの高校にしたのは、俺の気持ちに区切りをつけるため。


「つーか。暑ぃな。」

と、俺の隣で声がした。

「はぁ?」

つい言ってしまった。

その日は最高気温12度という寒さだったから、無理も無かった。

するとその声の主は。

「暑いだろ。かなり。」

「いやいやいや。寒いよ。かなり。」

「まじ?大丈夫か?風邪ひいてんじゃねーの?」

いやいやいや。お前が大丈夫かよ。

それが、俺と紫色海翔との出会いだった。



それから成り行きで、そいつ(まだ名前は聞いてなかった)と駅まで一緒に行くことになった。すると、そいつは突然右手を差し出してきて、

紫色海翔シイロカイト

「へ?」

すぐには理解できなかった。

「だから、紫色海翔だよ。俺。」

やっと自己紹介と握手を求めているとわかった。

「ああ。俺は波音真麻ナミネマオ。よろしくな。」

紫色海翔は力が強く、手がごつごつして痛かった。

「真麻か。女みてぇな名前だな。」

「悪かったな。コンプレックスなんで、あんま言わないで。」

「そうか、悪い。」

そう。小さい頃からこの名前のせいでからかわれたものだ。背も低くて小柄だったから、尚更だった。中学に入ってから少しは背も伸びてからかわれる事は”少なく”はなった。


あらためて海翔を見てみた。最初に思ったのは、『女にモテそうだな。』だった。

背は180cmくらいと長身。細身だが筋肉質で運動神経もよさそうだ。顔はモデルや俳優のように整っていた。

『俺とは正反対だ…』

165cmと身長はかなり低め。筋肉はまぁ人並み程度だ。実は顔には自信があったが、比べてしまうと完全に負けていた。しかも俺はどちらかというと童顔だった。

ちなみにこれもコンプレックス。

『俺ってコンプレックスの塊…?』

1人で思考をめぐらせて、1人で落ち込んでしまった。

それほどに紫色海翔という人間は、外見的に完璧だった。

それから知っていく内面は、決して完璧とはいえない代物だが。弱さや虚栄もあって、まさに人間らしい奴だと俺は思う。


それはこれから書いていくとしよう。

初めて投稿させていただきました。リノです。

『ボク等はその時ボク等だけが全てだった』いかがでしょうか。タイトル、長いですね。

この話は登場人物6人のそれぞれの視点から書いていきます。

トップバッターはMr.ツンデレ・コンプレックス(笑)真麻君です!

海翔との出会いですね。この2人は後々大親友でありライバルという、複雑な関係に…おっと。これ以上は控えておかないと…。

何はともあれ、連載始まりました。

書くのすっごく遅いですが、長い目で見てください。

読みづれーよ!と思うかもしれませんが、どうかこの先も読んでやってください。

では次回、【唯李 第一話】お楽しみに!

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