待っていた
「お久しぶりです。奏汰さん。」
「今日もいつものメニューですね。僕も同じものです。今日は、撮影が早く終わったので来ました。お姉さんももしかしたら来るかなって思って」
そうだ。奏汰さんにお礼を言わないと。
そして、女優になる道を歩み始めたことを伝えよう。
「この前、奏汰さんと話をしたことで自分が本当は何をしたいのか分かった気がします。ありがとうございました。そして、事務所に入ってレッスン受けて女優目指そうと思います。」
「そうだったんですね。僕は何もしてないですよ。本当は、余計なこと言ったなって後悔してて…でも少しでも前向きになれたならよかった。
ずっと気になってて。暇な時はこのカフェに来てました。お姉さんに会えるかなと思って。」
きっと彼は今日も待っててくれたんだな。来るかどうか分からないのに待っててくれるなんて、すごく気を遣わせてしまったと思った。
「そういえば、お姉さんの名前聞いてもいいですか?こんなに話しているのに、名前知らないのも不思議だなと思って」
「佐伯友梨っていいます。そういえば、自己紹介してなかったですよね。」
「名前が分かってよかった。撮影とかで会ったらまたよろしくね。」
それからお互いのことについて話しながら時間は過ぎていった。
「じゃあ、友梨さん。またいつか会いましょう!一緒に演技できるのを楽しみにしてる」
「はい。奏汰さんも忙しいと思いますが、お元気で」
そう言って私達は別れた。




