第6話 シリアス成分多くないか?とか言われそうだし…
第6話掲載させて頂きました。
当面の間、1日間隔の18時に掲載を予定しております。
拙い文章かとは思いますが、よろしくお願いします。
ご指導、ご指摘など頂けるとありがたく思います。
ちょっと褒められるとやる気が爆発的に上がります笑
「さて、まずはライフカードを作らないとね。ちょっと待っててね。話進めていかないと、タグにもほのぼのって書いてあんのに、シリアス成分多くないか?とか言われそうだし…悩むなぁー。」
リナさんはそう言って、目を閉じ何やら呪文のようなものを唱える。数十秒詠唱をし、詠唱が終わると同時に、淡い緑のカードが机の上に置かれる。
タグ?ほのぼの?シリアス成分?なにかよくわからないことも言っていたが、それはおいておこう。
俺は今、もうベッドから出て、机にリナさんと対面で座っている。
「これがライフカードになるわ。この世界での基本的な身分の証明ができるわね。」
「転生する前に同じようなものをルナリス様に見せてもらいました。その時はカードじゃなく、目の前に表示された…って感じですが。」
「分かったわ。そしたら順を追って説明しながらライフカードを作成していきましょうか。」
ライフカードを確認する。
まず左上に氏名を書くそうで、リナさんが【スイト・イーガマック】と書く。スイトはそのままでいいのか聞いたところ。
「いい名前じゃない?カッコいいし!」
とのこと。カッコいいかなぁ。綺麗なお姉さんに言われたら満更じゃないんですけどね。へへへ。
「名前だけだけれど、これで良いかしら?確認して良ければ、翠斗くんの血を1滴カードに垂らせば完了よ。」
リナさんはそう言って、針のようなものを取り出す。
俺はプスッと親指を押しあて、カードに血を1滴垂らした。
ライフカードは淡い光を放ち、徐々に光を放たなくなる。
光が収まると、名前以外にも色々とライフカードに書き表せられた。
まず名前の隣には【15】と書かれている。リナさんが言うには年齢とのこと。約10歳も若返っちゃいました。
名前の下には【Lv.1】これは天界…でいいのかな?そこで見たものと一緒だ。
レベルは上がる毎にスキルPtが貰え、本人の資質によっては特技やスキルが習得されるとのこと。また一部の特技やスキルはレベルアップ時ではなくとも付与されることもあるとか。
レベルというのは冒険者ギルドで受けるクエストにレベル制限がかけられているものもあり、上げておいて損はないらしい。
そしてレベルの下には【職業】モンスターテイマーと書かれていて、その下に【職業ランク】おこちゃまテイマー〔F〕と書かれている。早く次のランクに上がりたい…
また、冒険者ギルドではレベルの他に職業ランクにも制限がかけられているものもあるそうだ。
表面の最後には、【称号】と書かれているが今はもちろんなしだ。
リナさん曰く、称号によってはステータスにボーナスやスキルがが付与するものもあるとのこと。
そして、右上にはあらやだ…美少年…が映されている。すいません。俺でした。
「表面についての説明は以上よ。表面は誰でも見ることができるわね。表面にはその人の基本的な身分の証明がなされているだけ。と思ってもらえばいいかな。」
確かに、表面には基本的なことしか書いてないな。身分証として利用するものだろう。
「次に裏面ね。裏面に手をかざしてみてもらえる?」
言われた通りに手をかざすと、今度は【特技】【スキル】【特性】【耐性】が箇条書きで浮かび上がる。なんでも本人が手をかざさない限り、裏面は表示されないとのこと。
なんでも防犯のためで、おそらく相手の特技、スキル、特性、耐性を他人に知られてしまうと弱点を突かれて殺されたり、利用されたりするのを防ぐためらしい。
ま、個人情報みたいなもんだと思えばいいだろう。
そして目の前に自分のスキルなどが映し出されているが、リナさんには見えていないとのこと。
他人が見るには身体の一部が触れていなければいけないらしい。
…身体の一部ですと!?こんな美人な方と触れられるなんて…前世では頑張ったからね!ご褒美みたいなものだよな!
「ま、あたしが翠斗くんのライフカードの創造者だから、あたしは翠斗くんが裏面を見てるときに魔力を流して、翠斗くんの承認を得られれば見れるんだけどね。」
…前世でなにをしたっていうんだよ…前世も女の子とは無縁の生活でしたが、そこは引き継がれているんですかね…これが〔賢者のコツ〕か…あはは…ぐすっ
俺はちょっと涙目になりかけていたが、ふと疑問に思ったことを聞いていく。
耐性は分かるが、【特技】【スキル】【特性】の違いだ。
「そうね。順を追って説明しましょう。よしまずは特技から説明するか!」
リナさん曰く、【特技】とは、自分の魔力を消費して、魔法や剣技、体技のように自分から相手にダメージを与えるものや、自らの耐性を上昇させたり、相手の耐性を低下するもの。自分の状態異常を回復したり、体力を回復したりするもの。相手に状態異常を付与するもの。一時的に自分の能力を上昇させたり、相手の能力を低下させるもの。だそう。
戦闘において使用したり、戦闘後に状態異常や回復をするものが【特技】という認識だったが、おおよそ間違ってはいないだろう。
次に【スキル】だが、日常で使えるものがほとんどらしい。常時発動するもの。念じれば発動するものがある。そして魔力は消費しないとのこと。特技と特性と違う点はレベルが存在すること。
例えば、俺のもつ〔魅力Lv.1〕は常時発動しているが、〔鑑定Lv.1〕は念ずると目の前にその物が何であるかが表示される。
ちなみに机に置いてあるカップに〔鑑定Lv.1〕を使用してみた結果、《カップ》と出た。
うーん…Lv.1だから素材とか用途とかは具体的には表示されないわけね…
スキルのレベルに関して、念じたら使うスキルは使用していけば、上がっていくらしい。常時発動しているスキルは、何らかの効果が働いたら上がるとのこと。
そして最後に【特性】だが、これは一定の条件下でのステータスの増加や経験値の増加が主だとリナさんは言う。【特性】に関しては見る限り、〔経験値共有 50%〕のように〔○○ △%〕と書いてあるものが多いとのこと。
〔経験値共有 50%〕は味方が得た経験値の50%を自分も得られるというもの。
味方が100の経験値を得たら、自分にも50の経験値が入る。だが、味方が取得した分の経験値から50%を貰う訳ではなく、味方が取得した経験値の50%を自分が追加として貰える。というものらしい。
〔特技共有 20%〕は、自分の味方の特技を20%の威力で使えるというもの。威力は5分の1にはなるものの、技の選択範囲は拡がるだろう。なお消費される魔力は5分の1にはならないとのこと。
〔能力上昇 5%〕は、味方の能力の5%分を自分の能力に上乗せできるというものらしい。この特性も、味方の能力が5%減らされ自分に5%付与される訳ではなく、味方の能力はそのままで、自分に味方の能力の5%が付与される。ということらしい。
〔賢者のコツ〕は、≪職業:賢者≫が使える治癒魔法、状態異常を治す魔法の習得がしやすくなり、魔力の消費も軽減され、治癒魔法であれば効果が通常より少々上がるらしい。
〔賢者のコツ〕がついてたときはなんか悲しくなったけど、今になって思うとこれはこれで有用だな。
ありがとう前世の俺。ビバ童貞!