●第154話●ワイバーン
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週3~4話更新予定です。
防壁の外に残った5人のうち勇を除く4人が、門から50メートル程の位置に陣取る。
勇は門の方まで行き、防壁の上に姿を現したマルセラ達と二言三言会話をすると、急ぎ4人と再び合流する。
「上の三人にワイバーンの動きを止めてもらうので、フェリクスさんとティラミスさんは弾幕を張ってください」
「了解」「了解っす!」
「リディルさんとアンネは、壁の準備をして待機で。相手の出方によって対応しましょう」
「了解!」「分かりました」
4人にも簡単に指示を出し、迫って来るワイバーンと馬を見据えると、徐々に状況が分かってきた。
先頭を走る馬には二人の人影が見えるが、後ろの一人は馬に括りつけられているようだ。おそらく意識が無いのだろう、馬が揺れるのにされるがままだ。
その後ろを並走するように走る馬にはそれぞれ一人ずつ騎乗しており、武器を抜いて後ろから迫るワイバーンをけん制しているようだ。
彼らの姿がハッキリ見えてくると、向こうもこちらに気付いたのか先頭を走る男が大声で叫んだ。
「すまねぇっ!! ここまで引っ張ってきちまった!!! でも仲間が大怪我をしてヤバいんだ!! 助けてくれっっっ!!!!」
必死の形相で馬に鞭を入れる。
男の言葉に後ろに括りつけられている人物を見ると、かなり出血しているのが5人の目に入った。
「分かりました。 そのまま駆け抜けて町へっ! 治療を最優先で!」
「すまねぇっ!!!」
勇の返答に男の顔が嬉しさと申し訳無さに歪んだ。
それから数秒。
ドドドドドッ!!!
地響きをさせながら次々と三頭の馬が勇達の脇を駆け抜けていく。
その後方上空から、悠々とワイバーンが迫って来る。
「遊んでいますね、あれは……」
それを見たフェリクスが呟く。
「遊んでいる?」
「ええ。ワイバーンは自分の方が強いと分かると、あえて追い付かない程度の速度で追いかけ回して遊ぶんです。元々それほど速くは飛べませんが、さすがにバテている馬に追い付かないほど遅くはありません」
勇の疑問にフェリクスが答えてくれる。
どれくらいの距離を追いかけて来たのかは分からないが、バテバテの馬と比べて確かにワイバーンには随分と余裕があるように見える。
「なるほど……。まぁ舐めてくれている方がありがたいですから、一気にいきますよ」
そう言うと、すっと右手を上げる。
これまで追いかけてきた獲物の代わりに、動かない新たな獲物が目の前に現れたことに気が付いたのか、ワイバーンが少し高度を落とし始めた。
それを見た勇が、上げた手を振り下ろした。
『風壁!!』
防壁の上からカリナの声が小さく聞こえた。と同時に、高度を下げてこちらへ向かって来ていたワイバーンの眼前に、揺らめく空気の壁が現れる。
「ギャオ」
魔力量こそ少ないが旧魔法との相性が良いカリナの展開した風壁は、一度だけであれば今や一流の魔法使いレベルだ。
まともに突っ込んだら怪我をするとふんだのか、ワイバーンは直前で宙返りをして壁を躱した。
『風壁!!』
しかし宙返りが終わるか終わらないかのタイミングで、再びその眼前にマルセラの風壁が現れる。
「ギャギャオッ」
二連続の宙返りは流石に出来なかったのか今度は慌ててロールしながら横方向へ回避するが、ワイバーンが体勢を整える前に、さらに次の魔法が襲い掛かった。
『下降気流!!』
ユリシーズの叫び声と共に、ワイバーンの頭上から真下に向けてゴウッと強風が吹き荒ぶ。
下降気流の魔法もまた、旧魔法化したことで使い道が出来た魔法のひとつだ。
効果は単純で、上から下に向けて強い風をごく短時間吹かせるというものだ。
弱竜巻のような自由度が無い代わりに、少ない魔力で強い風を吹かせる事が出来る。
今回のように、飛んでいる相手の足止めや、弓矢のような軽い遠距離攻撃から身を守るには効率が良い。
ユリシーズのように魔力の多い者が使えば、ワイバーンのような大型の魔物にも効果的だ。予想外の強風に大きくバランスを崩して一気に高度が下がる。
『石霰!』
『氷弾!』
そこへ、ティラミスとフェリクスの魔法が、時間差でワイバーンに襲い掛かる。
動きの速いワイバーンに当てるため、広範囲に弾幕を張るように発動させている。
どうにか態勢を立て直して避けようとするが、範囲が広く全てを避けることはできず石と氷の礫が被弾する。
高度を下げさせたとは言えまだ地上からは距離があるため、大したダメージにはなっていないようだ。
「ギャオオッ!」
己に魔法を当てた二人を獲物と定めたのか、ホバリングしながら睨みつけ忌々し気に叫び声をあげた。
そして息を吸い込むような仕草で、その口を大きく開けた。
「火球が来ます!」
それを見たフェリクスが叫ぶ。
「アンネ、風壁を!」
勇は指示を出しつつ、相手の口のあたりがオレンジに輝いたのを見逃さなかった。
ボボボッ!
次の瞬間、直径40センチほどの火球が三つ、ワイバーンの口から放たれた。
『風壁!』
それに合わせて、準備していたアンネマリーが角度が付くように風壁を展開させる。
ボボボンッッ!!!
壁に当たった火球は、地面の方へ跳ね返りつつ壁を這うように燃え広がった。かなりの熱量を感じるが、燃え移るような事は無い。
「オレンジの光が見えたので、あれは魔法の一種です! マントで防げるレベルなので、二人は散開して引きつづきヤツの気を引いてください!」
「了解!」「了解っす!」
「リディルさんは高度を上げられないよう、時々上から蓋をするか押さえつけてください!」
「了解です!」
矢継ぎ早に勇から指示が飛び、騎士団の三人がマントをかざしながら散開していく。
「アンネは私の横へ。念のため、状況を見てサポートできるように待機してください。私は“射槍砲”の準備をします。あの高度と速さでは、魔法よりこちらの方が有効でしょう」
そう言いながら、先程エトから受け取った筒に短い槍のようなものを差し込む。
射槍砲と名付けられたそれは、魔弾砲を応用した魔法具で、短い槍のようなものを高速で射出する事が出来る。
魔弾砲は、既存の爆裂玉を飛ばすことを目的としているため、角度をつけて放物線を描くように飛ばしているため口径も大きく砲身も短いため、飛距離も短めで狙いも甘い。
いわゆるグレネードランチャーである魔弾砲に対して、射槍砲は強力な弓矢やライフル銃のようなものを目指して作られた魔法具だ。
速く、遠くに飛ばすことを目的としており、弾となる短槍も専用設計だ。
全体は細いランスのような形状で、ランスであれば持ち手に当たる部分に、丈夫な魔物の羽根を使った矢羽根が安定翼として付いている。
槍や矢というよりも、長いダーツのような形状と言ったほうが近いかもしれない。
全長の五分の四ほどの位置、ランスで言う護拳部分に爆風を当てて射出する仕組みだ。
勇は、砲身に取り付けられたグリップを握りつつ肩に担ぐようにして射槍砲を構える。
バズーカなどのロケットランチャーのような構え方、と言えば分かりやすいだろうか。
別方向に走りながら魔法をバラ撒く二人と、時折眼前や頭上に出現する空気の壁に翻弄されるワイバーン。
いつしか追いかけるのをほとんど止めて、固定砲台のように口から炎を吐くようになっていた。
勇の読み通りワイバーンの炎は魔法的に生み出されたものらしく、フェリクスもティラミスも対魔法用のマントで難無くそれを捌く。
そしてワイバーンの背後に回り込んだ勇が、グリップの横に二つある起動用の魔石のうちの一つに触れて魔法具を起動させた。
砲身の先端付近に付いている小さな円柱状の魔法具が起動すると、そこから細く強い光の筋が発生する。
簡易なレーザーサイト代わりにならないかと魔法カンテラを改造して試験的に取り付けたもので、ゼロインの調整が出来るような正確さはもちろん無い。
しかし、魔物相手であれば的も大きいし長距離でヘッドショットを狙う訳でも無いので、目安としては十分だろう。
何より動く相手に、素人が素早くアタリを付けられるのは大きい。
小さな光点が、黒褐色のワイバーンの体の中央に当たっているのを確認した勇が、もう一つの起動用魔石に触れる。
そして角度があることも考慮しつつ右斜め上方に光点を素早く移動させると、発射トリガーとなっている魔石に触れた。
ボシュッ!
鋭い発射音と共に、短槍が勢いよく筒から発射された。
短槍に巻き付けられるように筒に収まっていた腰の強い大型魔物の羽根が、筒から飛び出した瞬間元に戻って安定翼代りとなり飛翔する。
弾丸系の魔法の飛翔速度は、速いと言っても一流のプロ野球選手の投げるボールより少し速い程度だ。
足で移動する魔物や人に対してであれば十分な速度と言えるが、立体機動で素早く動ける相手に打ち上げる形では分が悪い。
そういった敵に対応できるように、射槍砲はかなり速度に特化している。
聞き慣れない音に気付いたのか、振り返ろうとしたワイバーンの右の羽根に、高速で飛翔する短槍が直撃、貫通した。
バチチィッ!
「ギャギャーーッ」
さらに、短槍に仕込まれていた雷剣と同じ魔法陣の効果が発動、ワイバーンが叫び声を上げる。
貫通してしまったため効果が発揮されたのは一瞬だったが、飛んでいる相手には十分だった。
思うように身体が動かなくなったワイバーンは、バランスを崩しながらフラフラと高度を下げる。
「押し込んでください!」
それを見た勇が叫ぶ。
『下降気流!!』
間髪入れずにユリシーズが再び下降気流を唱えると、遂にワイバーンが地面へと叩き落された。
『風壁!』
念のためその直上にリディルが蓋をする。
「せやぁぁっ!!」
「はっっ!!」
そこへ魔剣を抜いたフェリクスとティラミスが突っ込んでいく。
「ギャギャオーーーーーーーーッッ!!!」
リディルの風壁で思うように動けず、両翼を同時に根元から断ち切られたワイバーンが絶叫する。
「フンッ!」「とどめっす!!」
そして二人の剣が、ワイバーンの胸と頭に突き刺さった。
「ギ……アオ…ッ」
小さく断末魔の声を上げたワイバーンが、ついにドサリと音を立てて倒れ伏した。
臨戦態勢を解かずに一歩離れて様子を見ていた二人だったが、しばらく経っても動かないのを確認すると、ようやく構えを解いた。
「ふぅぅ~~~~」
「フゥーー」
どちらからともなく長く息を吐き出すと、血糊を軽く拭き取って剣を鞘へ戻した。
「お疲れ様で「「「「「うぉぉぉーーーーっ!!!!」」」」」っ!?」
止めをさした二人をねぎらうべく、勇が歩み寄りながら声を掛けた矢先、背後から大歓声が上がった。
「すげぇ……あの人数であっさりワイバーンを片付けたぞ!?」
「なんなんだアイツら……、全員魔法使ってなかったか?」
「確か貴族門の方から来たから、どっかの貴族と騎士か?」
大門付近で隊列を組んでいた冒険者たちが、興奮冷めやらぬ表情で口々に話をしている。
町の守備隊長イスマールに纏められたものの、眼前で始まった勇達の戦闘に付け入る隙が無く、様子見する格好になっていたのだ。
隙あらば加勢しようとそのまま見守っていたが、ついに決着がついてしまった。
「マ、マツモト様っっ! お疲れ様でした!!」
そのイスマールが、冒険者たちの方から全力で走って来る。
「ああ、イスマールさん。このワイバーンどうしましょうか? このまま置いておくと他の魔物が来そうですし、冒険者ギルドへ運びますか?」
「え、ええ。ワイバーンは翼や牙や皮はもちろん肉も美味しいですから、捨てるところがありませんよ。ってそうではなく! 驚きましたよ、こんなにあっさりワイバーンを倒してしまうなんて……」
誇るでもなく事後処理を心配する勇にイスマールがつっこむ。
「風壁であんな風に押さえつけるのも初めて見ましたし、あの風の魔法は何ですか!? ワイバーンの高度を下げさせるような風魔法なんて聞いたことありませんよ?!」
「あれは下降気流ですね。きちんと魔力を込めて使えば、一瞬ならあれくらいの風力にはなります」
「下降気流?! あれが? 弓の威力を弱めるのに使う事もありますけど、あんな威力は初めて見ましたよ……」
「あはは、ウチの騎士達は優秀ですからね。上手いことやってくれましたよ」
胸を張りながら勇が答えた。
その後もイスマールに質問攻めにされながら、居合わせた冒険者に手伝ってもらってワイバーンを冒険者ギルドまで運ぶと、ワイバーンに追いかけられていたパーティーが待っていた。
「凄いな、本当にワイバーンを倒したのか……。とんでもないもんを押し付けちまってすまなかった」
怪我をしたメンバーを乗せて走っていた男が申し訳なさそうに声を掛けてくる。おそらくリーダーなのだろう。
「いえいえお気になさらず。それよりお仲間の怪我の具合はいかがですか?」
「おかげで一命を取り留めたよ。しばらく安静にしていれば意識も戻るって話だ。あと少し遅かったら危ないところだった。アンタたちがワイバーンを引き受けてくれたおかげだ。本当にありがとう」
男が深くお辞儀をする。
「大事にならず良かったですね。あきらめずに全力で走ってきたからこそだと思いますよ。あなた方の判断が良かったんです」
「そうだな。危ない時は逃げるに限る。しかしゲイル、お前たちが下手を打つなんて珍しいな。何かあったのか?」
同行していたイスマールが声を掛ける。どうやら顔見知りのようだ。
「イスマール、ちょうどそれをギルドに報告を上げるつもりだったんだ。すぐにお前たちにも話が行くと思うが、ついでだ、一緒に聞いてくれ」
「わざわざ報告を上げるくらいのことか……」
「ああ。ちょっと厄介かもしれんぜ」
「……。マツモト様達も一緒に来ていただけますか? 討伐に関する報告も一緒にあげたいので」
「分かりました。私とアンネ、それとフェリクスさんで伺いますね。すいません、皆さんはちょっと待っていてください」
ゲイルとイスマールの後をついて、勇達はファリージャの冒険者ギルド長の部屋へと向かった。
「ディルヤークの砦跡に、ワイバーンが棲みついた。全部で四匹だ」
「なんだとっ!?」
開口一番そう言ったゲイルの言葉に、ギルド長が思わず立ち上がる。
ディルヤークは、ここファリージャの町の周りに点在する砦跡のひとつで、そこそこ規模が大きいため強力な個体がいる事が多い場所らしい。
ゲイルたちのパーティーはA級という上位ランクのパーティーで、ディルヤークのような手強い場所を中心に魔物を狩っているとの事だった。
「ああ。いつも通り魔物を間引こうとディルヤークへ向かったんだが、どうにも様子がおかしかったんだよ。砦の外には魔物はいるのに、中に入るとほとんどいねぇ……」
組んだ手をじっと見つめながらゲイルが言葉を続ける。
「で、途中からは探索に切り替えて奥の方へ向かった。そしたら真ん中に立ってる塔に、ワイバーンがいるのが見えた。しばらく様子を見ていると、どうやら複数いる事が分かった。一匹なら何とかなるかもしれねぇが、さすがに複数は無理だからな。少し観察して退散することにした」
A級まで上がるような冒険者は、実力はもちろんだが決して無理はしない。
ゲイルたちも、報告の為に必要な最低限の情報を手に入れると、速やかに撤収を決め込んだ。
「が、砦の入り口近くまで戻って来た時、外から帰ってきたワイバーンと鉢合わせちまった……。幸い馬は襲われていなかったから全力で牽制と目くらましをしながら逃げたんだが、途中で殿のヨザレスがやられちまってな。そっから何とかヨザレスを拾って、一目散に逃げてきたっつう訳だ」
「なるほどな……。まずは無事で何よりだったが、この辺りでワイバーンが出るなど聞いた事が無いな……」
ゲイルの話を聞いたギルド長が腕を組んで唸る。
「そうだな。一番近い生息地でも随分南。ズンとの国境にある山岳地帯くらいだ」
ギルド長の話にイスマールが頷きながら言う。
「これは早急に討伐と調査が必要だな。それと、片が付くまで付近への立ち入り禁止にする。あんなのが何匹もいたら、命がいくつあっても足りやしねぇ」
「緊急討伐依頼を出すか?」
「最低でも四匹、いや一匹はそこにいるマツモト様達が片付けてくれたから三匹か? それを冒険者だけで相手をするのは流石に無謀だ。領主様に騎士団を派遣してもらえるよう要請しよう」
普段は冒険者だけで魔物を間引いているのだが、今回のように強力な個体が現れた場合は冒険者だけでは手に負えないため、騎士団に討伐要請を出すことになる。
騎士は、新米の騎士であっても中級冒険者であるC級以上の実力を持っている。
ある程度経験を積んでいる騎士ならB級以上、辺境伯家の騎士ともなればA級以上の実力者もかなりの数になる。
「では、すぐに遣いを出すか」
「ああ、それなら書状を書いてもらえれば我々が行きますよ? どうせバルシャーンへ行く予定でしたし、魔動車なら馬車の3倍くらいの速度は出ますから。そうですね、急げば2鐘(3時間)かからず行けるかと」
「なんと!? そんな短時間で行けるんですか!?」
「ええ。急いでも馬のように休憩も要りませんしね」
驚く一同に、事も無げに勇が答える。
「それでは、お疲れのところ申し訳ありませんが、お願いしてもよろしいでしょうか? ワイバーンの素材は解体して取り置きしておきます」
「分かりました。あ、お肉だけ少し先にもらっても良いですか? お腹を空かせてる子もいるので」
「了解しました。すでに解体を始めていると思いますので、すぐに持ってきます!」
イスマールはそう言うと部屋を飛び出していく。
「俺はすぐに書状を用意する。書けたら持っていくから、門のところで待っていてくれ」
「分かりました」
直近の予定が決まり、勇もギルド長の部屋を後にした。
「と言うわけで、すみませんが予定を変更して今日はこのままバルシャーンまで突っ切ります」
「「「「「了解っ!」」」」」
「ああ、ワイバーンの肉を貰ったので、向こうに着いたら焼いて食べましょう。美味しいらしいですし。姫にはすぐあげるからね~」
「な~~~ん」
こうして勇達は、息つく間もなくバルシャーンへ向けて出発するのだった。
週3~4話更新予定予定。
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