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FC 東方見文禄

FCのマイナーゲームをやってみた感想文です。

このゲームは実際に後味が悪すぎるので『ゲームでもやって気軽に楽しもう』と思うならやめていおたほうが良いかと思います。規制が緩かった80年代当時とかのゲームを甘く見ない方が良いです。この頃のゲームって本気で人の精神をえぐってナンボ的な物もあります。ゲームタイトルの東方見文録とうほうけん ぶんろくは主人公の名前です。このゲームのシステムはFCのシャドウズゲイトとほぼ同じで、コマンド選択で小さな風景画を進んでいく一人称視点のゲームになります。主人公の文禄は東南アジア大学歴史工学部旅行学科の4年生という設定で、シルクロードにおける素粒子の分裂による時空間旅行という研究しています。主人公は金持ちの家の生まれで、将来は代官山に日本一の雑貨屋を作りたいという夢を持っています。中途半端にリアルな設定が、より気持ち悪さを覚えます。

ゲームの目的は主人公が雑貨屋を開業する資金集めのために、大学で自ら開発したタイムマシンに乗って黄金の国と呼ばれた当時の日本に向かうといった感じです。

まず、当時の日本の何を見て黄金の国と言ったのか確かめるため、主人公はマルコポーロに会いに行きます。しかし、タイムマシンの不調によりマルコポーロがまだ航海に出ていない1275年に到着。主人公の登場によって歴史がズレてマルコポーロは出航出来ず、主人公と共に陸路で世界を旅する事になるところから物語が進んでいきます。

その後のストーリーで、ローマ法王との対話やペルシア湾での戦争、イスラム聖地バラスベリー奪還、フビライハン暗殺、元軍遠征、神風特攻隊襲来など、イベントが悉く歴史上タブー視されているような事ばかりで、史実を危ない感じにパロって捻じ曲げています。かなり攻めた内容ですが、これら全て、ハッキリ言って笑えないですし、気分が悪くなるレベルです。

しかもラストは、最初からここまで仲良く旅を続けてきたマルコポーロが神風特攻隊の機銃掃射で死んでしまい、しかも、時空侵犯の罪で捕まって最高に頭のおかしい連中と一緒に無期懲役の獄中生活を送っている中で「お母さーん、お母さーん」って叫び続けている描写で終わりです。

メチャクチャハードなストーリーとは裏腹に主人公をはじめ、登場するキャラの画風は ぬけさくくんというかガキデカというか、ギャグ漫画の顔そのもので、そんなユルいキャラ達が血を流して死んだり気が狂ってグルグル巻きの舌を出したりする描写はハッキリ言ってアウトだと思います。

その他にも各ステージマップが広大だったり、コマンドの選択を間違うと即死だったりと、攻略サイトを見ないとほぼ無理ゲーといえるほど苦労を強いられるにも拘わらず最後は鬱展開というこのゲーム、開発陣はプレーヤーに最後に何を見せたかったのか分かりません。

なんというか、今に何の不満も無い呆けた時間を過ごしているときに、何でもいいから負の感情を覚えて心を鼓舞したい時などには良いゲームなのかもしれません。なんだか、嫌な気分というのだけは湧き上がってきます。

お勧めできません。

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