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2コン目 抜け出せない行列
「ん?何だ、この行列」
目が覚めると、彼は行列に並んでいた。
ただの行列ではない。先が見えない程とてつもなく長い行列だ。
『何で俺、こんな行列に並んでるんだ?えっーと…一眠りするためにベットに入ったはずだよな』
しばらく考えたがベットに入った後から、この行列に並ぶまでの記憶は思い出せなかった。
『まぁ、何で並んでいるかはもうどうでもいいや。そんな事より帰ってゲームだ、ゲー…む?…えっ⁉︎う、嘘だろ…』
彼はとてつもなく恐ろしいことに、気づいた。
「抜け出せない…のか…」
列が進みだした。
「え、⁉︎えー」
彼は、さらに恐ろしいことに気づいた。
体が勝手に前に進んでいく。自分の意思は明らかにその行為をしようとしていないのに。
この行列からは抜け出せなかった。抜け出そうとしても体が動かなくなるし、勝手に前に進む。いうことを効かなかった。