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番外編 0-DAY 【Ⅱ】

工場1F


『アアァァァ』


『オォォォ』


工場に響く異様な音、これは僕の目の前に居る元従業員達から発されている…


(昔にこんな映画を観たことがあったな…)


僕は目の前の光景を眺めながら記憶を探る。


(ウロウロと目的もなく動いている様にも見えるが…偶に反応が違う個体があるな…)


ガツン!ガラン!ガランァァァン!


工場に乾いた音が鳴り響く


『オォォォォォォォォ』


『オォァァァァァァァ』


(工具が地面に落ちたら奴らが一斉に反応した…音に反応したのか?あいつらは目が見えていないのか?)


僕は落ちた工具に群がる奴らを見ていた…


『オォォォ』


『アアァァァ』


奴らはぶつかり合い倒れたりしながら何かを探すように周りをウロウロしている…


(目は見えていないな…でなければぶつかったりはしないからな…と言う事は基本は音に反応して行動していると言う事だな…見た限りではだけどね…)


僕は足音を立てない様に歩き出した…まるで奴らは僕に反応しない。


(やっぱり…思ったとうりの様だ…奴らは音に反応している、これなら案外楽に行けそうだな)


足音を立てない様に歩いているおかげで全く襲われない。


ある程度歩いてみたが工場内は酷いの一言に尽きる奴らが人を襲った跡が至る所に有り、血で溢れかえっている状態だった…

偶に鉄臭い匂いが鼻を突く、流石にこの匂いには顔を顰める。


(これは酷い、後片付けとか大変なんだろうな………何故だろうこんな血の海を見ても物凄く冷静な自分が居る、勿論嫌な気分にはなるがそれ以上に自分の考えが綺麗に纏まる…そう、型にはまる、そんな感じだった…)


例えば奴らが、通路の先に三体見えた時も…僕は至極当然の事の様にその辺りにある工具を拾って奴らの少し奥に向かって投げる…


カラーン


乾いた音が鳴ると奴らは工具に向かって走り出した…こんな感じで対応が出来てしまう、しかも…


(…へぇ…音が近いと反応も速いな…近くで音を立ててしまったりしたら致命的だな…覚えておこう…)


先程とは少し違う反応を見せた奴らを分析する余裕まである…


(本当に気分が良い…頭の中がとてもクリアーだ…しかもこいつらの情報を集めるのが…まるで謎解きの様に楽しい。)


例えるなら今まで自分が磨りガラス越しに世界を見ていてぼやけた視界の状態から一気に度のあったメガネを掛けた感じだ…殆ど見えなかった目が急に細部までよく見えるようになった様に感じる。


(奴らは常に自分の情報を出している…それを如何に拾い集めるか、それがこれからの世界を生き抜く為の基本となるだろう…)




…いや、それだけでは足りないな…生き残るだけじゃない…やりたい事を…


(そうだ…僕の予測が正しければこれから世界は変わる…それも劇的に…やってみよう…今まで出来なかった事を…)


僕は微笑みを浮かべながら、頭に閃いた事を実行に移す事にした。


(そうだな…やりたい事をやるためには少し準備をしないとね…こういう時こそ慎重に迅速にしないとね…)


この時初めて僕はここで仕事をしていて良かったと思っていた…


(ははっ、僕は結構現金な奴だったんだな…昨日までの考えが正反対じゃないか…)


僕は視線を上に向けた。


(これからするのは別に君達が嫌いだからじゃないよ…ただ単に都合がいいからだ、まぁ恨みがゼロって訳じゃないけどね、それも含めて都合がいいんだ。)


「ふーー」


静かに息をひとつ吐き、僕は準備を進めるために工場内を歩き出した。




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