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15 生存者

3F廊下


「ここが最後か…」


結局鍵がかかってなかったのはさっきの部屋だけだった。


(まぁこのマンションからゾンビを排除した後に管理人室に行ってマスターキーを頂けば全部開くんだがな…)


しかしマンションに居るゾンビの数が分からない上にゾンビを排除するにしても、バット一本で全部排除するのは無理がある。


(それまでの間倉庫として使える部屋は1つでも多く欲しい。)


俺はドアノブをひねりドアを開ける。



ガチャッ!


開いた。


「よし!」


俺は小さくガッツポーズを取ってしまった。


(おっと、しまった。警戒しないとな)


ゾンビが居ないとは限らない、ちなみに人がいてもそれはそれで問題だ…何故なら…これは立派な不法侵入だし周りがこんな感じなのだ、反撃されても文句は言えない…俺はリビングに向かって歩き出した。


(物音もしないし、ゾンビは居ないみたいだな…)


奴らは常にふらふら歩いているのだ…あまりジッとしてはいない…俺はリビングまで歩いて行ったがリビングには誰もいなかった…


「リビングには誰もいないか…」


ゴソ…


「…ッ!!」


他の部屋から物音が聞こえた気がした、俺は一気に警戒を高めた。


(気のせいじゃない!確かに聞こえた!)


本当に聞こえるか聞こえないか位の微かな音だった…

俺は音の方向に足を進めた。


行かなければ…そんな気がしていた。


(この部屋か…)



俺は警戒しながらドアノブに手を伸ばした…


「………」


ガチャッ…


ゆっくりとドアを開ける…そこには床に横たわる女の子がいた。


「おい、大丈夫か⁉︎」


俺は咄嗟に女の子に近いた。


「・・・・・」


息はしているが、衰弱しているのか返事はない…

あれだけ警戒していたのにもかかわらず、不思議と俺は彼女を看病をしていた。


(迂闊だぞ…俺!もしゾンビだったらどうする気だったんだ!)


自分の迂闊さに内心舌打ちしながら女の子をベッドに寝かせた、熱が少しあったので額に湿らせたタオルを置いた。


(ゾンビが現れてから余り生存者には会わなかった…いや、あの屋上を最後に生存者と会ってない…だからなのか?あんなに迂闊に駆け寄ったりしてしまったのは…)


俺は頭の中で自問自答しながら看病を続けた。



彼女が目を覚ましたのは、俺が看病を終えてから少し経ってからだった。


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