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01 夢

この物語はフィクションです物語に登場する人名、国、地名、組織名は現実のものとは一切関係ありません

ーーーピチョンーーー

ーーーピチョンーーー

ーーーピチョンーーー


水が、地面に落ちる音が聞こえる。


ーーーピチョンーーー

ーーーピチョンーーー

ーーーピチョンーーー


「人が寝てんのに…」


いつもなら気にしない程度の音がとてもうるさく感じる、さっきまで寝ていたのにどういう訳か、神経が敏感に反応しているようだ・・・俺は寝ぼけながらも水の音を消そうとベッドから起き上がる。


ーーーピチョンーーー

ーーーピチョンーーー


「あぁ〜ったく!うるせぇな・・・どこだよ」


音を頼りに暗闇を歩く…しかし、音源には近づいていないのか音は大きくならない、常に一定の音がする。


ーーーピチョンーーー

ーーーピチョンーーー

ーーービチャリ!ーーー


「ん?あ?」


不意に自分の足元から先程までの一滴づつ零れている音ではなく、バケツをひっくり返してしまった様な音がした、反射的に目を下に向ける…

視線を向けた先にあったの自分の足元に広がっている大量の赤い液体だった…


「なんだよ?これ・・・」


よく見ると足元だけでなく手も赤色の液体がビッチャリと付いていた…明らかに異常な光景に自分の目を疑うが、それはしっかりと目に写っている…不意にツンッとサビくさい臭いが鼻を刺す。


「これは・・・血か?」


目に写る赤色と鼻にくる臭いを嗅いで、ぼんやりとしていた意識がだんだんとハッキリしていく…


「これ全部、俺の血?」


気づくと俺は身体中血塗れだった


ーーードクン!!


心臓の音が強く鳴る


ジリリリリリリリリリリリリ!!


「うお!」


急に鳴り響く音に驚き、飛び起きた。

身体中が血塗れでない事を確認して辺りを見回す、そこには見飽きた自分の部屋があった、確認が終わると大きく深呼吸をして自分を地獄から帰還させてくれた時計の方に目線を送る。


男の名前は黒鉄くろがね 一刀かずと

20歳の大学生である


「…夢か・・・」


(変な夢見ちまったな〜)


つぶやきながら今日は珍しく優しいタッチで目覚まし時計を止める…リンッと、少し名残惜しそうに鈴が止まる。


「起きるか」


のそりと起きあがり洗面所へ向かう、鏡を見るとそこにはいつもと変わらない自分がいた、強いて言うなら髭がだいぶ伸びてる…


「そろそろ剃るかな、髭剃り髭剃り」


独り言を言いながら髭剃りを探し髭を剃る。

髭を剃り終え、テレビを付けなんとなく、ニュース番組にチャンネルを変えるが、そこにはいつもと変わらないくだらない内容が放送していた…


「別にアイドルとか俳優の結婚、離婚の情報とかいらねーし、もっと優先すべき情報無いのかよマスコミも暇だな…」


(バカバカしい、そろそろ時間だし着替えて大学に行くか…)


そう思いながらTVの電源を切る、用意は昨日寝る前にしてあったから後は着替えて出発するだけ。


(今日はなんの講義だったけ?まぁー大学着いてからでいいや、確認メンドーだし)


そんなことを思いながら俺は大学に出発した





この時俺は考えもしなかった。この世界が崩壊する事を・・・












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