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「おじいちゃ「クライスさまっ!!」……」


 町の門をくぐろうと勇者パーティが進んだ所で、その壁に背中を預けた二人の子供が声を出す。

 紺色のローブを羽織った男の子の声に被せて、白い外套のフードを払ったチェリーブロンド?のお嬢様。


——えっ…あれっ…えぇええぇ!?


 正直どっちに驚こうかと迷った所なんですが。

 タタッと駆け出し、黒髪の勇者様へと抱きついた美少女様へ、心の中でもの申す。


——ライスさんの娘だから、って!!ずるいですっ、その抱擁…!!!


 パーティ・メンバーの身内かつ幼い頃からの顔見知り。

 また大きくなったんだな、と無表情に微笑をたたえて優しく返す勇者な彼も、いつもと違って良い感じ♪


——すごく久しぶりに見ましたよ…勇者様のマジ微笑……


 いつもならこの辺で天にも昇る気持ちになるけど、痛い所を引きずっている今の私はちょっと泣きそう。


 *.・*あの笑顔を引き出すのって、実は一生無理だったりして…*.・*


 そんな思いにかられた私。

 名前をベルリナ・ラコットという、ごく普通の18歳。


 ・

 ・

 ・

 ・

 ・


 えぇ、はい、わかってるんです。

 所詮私は“追っかけ”だって。

 ちょーっと前世(むかし)の記憶を持って異世界転生したってだけで、たいした事ない凡女なくらい…ちゃんとわかっているんです。

凡女ぼんじょ:平凡な女子、な雰囲気でどうぞ。

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