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永遠の時の中で  作者: スピオトフォズ
第八章 遺跡探索
84/110

第84話「現状把握」


前回のあらすじ……。


担当:アーク・シュナイザー

おっさんの話は色々と奥が深い上に長過ぎてやばい。

しかしあれだ……、どう見てもザイルとエイリアスが繋がってるようには見えなかったけどな……。

まさか、盗賊団を襲ったのもなんかの策略なのか?

あれはただ怒りにまかせて暴れてるようにしか見えなかったけど……。

とか振りかえってたら、なんとジャミルとリナとルネが盗み聞きしてやがった!!



――――


「えええぇぇ!? なんでバレちゃったの~!」

「ばれた。ジミーのせい」

「ジミーって言うなァッ! あと人のせいにしてんじゃねェ! つーか最初に行こうって言ったのルネじゃねェか!」

「あ~っ! ジャミルだって賛同したくせに~! あたし1人のせいにするんだ~?」

 3人でいきなり責任の押し付け合いが始まった!!

 醜い!

 醜いよっ!


「あ~、チミ達~、おっさん別に怒ってないって。むしろ話す手間が省けて大歓迎」

 っていうか……ジルドは初めから気付いてたんだろうな……。


「っていうかァ、お前らいつの間にかトンでもない事に巻き込まれてたンだなァ」

 ジャミルが真面目な顔を作って言う。


「賢者とか黒の十字架とか……聞いたことないものばっかりだったもんね。正直……まだ混乱してるよあたしは」

 ルネも複雑な顔を作っていた。

 仕方ないよな……二人は無関係だもんな。


「現状はだいたい理解。で、これからどうする?」

 2人が現状を痛感してる間、リナは淡々と今後の予定を聞きだす。

 リナは元々おっさんを知ってたみたいだし、驚く事はあっただろうが理解は早そうだ。


「その前に、お前ら自分の村へ戻んなくて大丈夫なのか?」

 ルネとジャミルはもともと直接関係がないしな。

 むやみに巻き込んではいけないだろう……。


「あァ? もうどうせヤバそうな事件に片足ツッコんでンだァ! 今更後に引けっかよォ!」

「あたしも、結局は脱走してきちゃったしね! こうなったらとことんまで付き合っちゃうよ!」

 ジャミルとルネは、快く同行を希望してきてくれた。


「ん~、そりゃそうだけどさ。正直、こんなヤバい話を聞けば、ここでお別れ出来ると思ってたんだけどねぇ……」

 二人にはおっさんも困ったようだ。

 俺だってそうだけど、言っても聞かないもんな~この二人は。


「それに俺達ァもう無関係なんかじゃねェ。こうして知り合っちまってンだからなァ。ダチ置いて自分だけトンズラなんて一生の恥だぜ。俺ァテメェらが何と言おうと着いて行くぜェ」


「あたしも同じだよ、アーク。脱走なんてしなくても、あたしは多分着いて行ったよ。ここで自分だけ逃げたって後悔するだけだからさ」

 まったくこの二人は……。

 ただ、いつもの如く、ふざけている様子は全くない。

 目は真剣だ。

 これはもう……連れて行くしかないな。


「……で、どうするおっさん」

 一応おっさんに判断を仰いでみる。


「だぁ~、もう分かったよ。こんな子供巻き込んじまうなんて、“向こう”のラインになんて言われるか……」

 はぁぁ、と盛大に溜息を吐きながらも同行を認めてくれた。

 まあその方が俺も助かるし、こうするしかないよな。

 と思いつつ内心では二人が来てくれる事がとても嬉しかった。  

 

「んじゃ、まとまった所で現状報告。さっき今の状況をまとめておいた。アタシ達は現在騎士団ドーイング駐留軍に追われてる、そのうちラシアトス城からも応援が来ると思う。オッサンとアタシはセトラエスト王都軍からも指名手配中。ザイルは遺跡内で戦闘した後行方不明。手掛かりは無し。こんなところかしら」

 リナはスラスラと話した。


「よォするに手詰まりって事かァ……ンだが話を聞く限りザイルって野郎ァ、オッサンとアークのブラストレイズってヤツを狙ってンだろォ? ならだまってりゃ向こうから寄って来ンじゃねェの?」

 ジャミルが自分の考えを述べた。


「待ってよ、ブラストレイズは7つに分解されたんでしょ? ザイルが持ってるのはバリアの『テトラーク』、ワープの『ラーヴリク』、レーザーの『ウィドウ』、魔剣の『バンガード』の4つでしょ? それでおっさんの『ミラージュ』、アークの『ラプター』で、6つしかないじゃん! あと1つはどこに行ったの?」

 ルネは考えながら質問した。

 確かに1つ足りないな……。

 まだ知らないブラストレイズがあるってことか……。


「それがねぇ~、おっさんにもわっかんないのよ。この世界のどっかにはいるはずなんだけどねぇ~」

 と言ってジルドは頭を掻く。

 ぬう……結局手づまりなのか……?


 ん?

 テレスが鳴ってる……?

 リードか!!


《もしもし、アークかい?》

 テレスを耳元に持って来ると、リードの声が聞こえた。


「ああ、っていうか持ち主俺しかいないんだから当たり前だろ」

《それもそうだね。……実は、ちょっと君に伝えたいことと聞きたい事があってね》


「なるほどな、じゃあまず伝えたい事から頼むぜ」

 俺はリードの話に耳を傾けた。


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