第51話「殺人未遂!?」
前回のあらすじ……
担当:ジャミル・ハワード。
色々めんでェ事が起こったが、とりあえずドーイングに辿り着く俺とアーク。
やけにアークが殺気立ってるンだがァ……まァそれは良いとして、とりあえず遭遇したオッサンを殺す。
なンで無人島でトンずらしやがったオッサンがここに居るのかは謎だが、オッサンによるとお仲間が厄介な事になってるとかァ。
後ろを見てみたら、ルネが騎士団にしょっ引かれていた。
あの野郎何しやがったンだァ?
――――
ルネは前後2人の騎士に囲まれ縄を付けた手錠をはめられていた。
「ルネっ!? お前こんなトコで何やってんだ!?」
俺達はルネに駆け寄った。
近づくと騎士団のオヤジにギロリと睨まれた。
恐ッ!
「あっ! アーク!? なんでここに!? おまけにジャミルも!!」
「俺はオマケかよッ!?」
というジャミルは無視してルネは話しだす。
「ねーねー聞いてよ! この腐れ騎士、あたしを殺人未遂の容疑で捕まえようとして!!」
「はぁ!? 殺人!?」
……なんかまたしてもトンデモない厄介事に巻き込まれた気がする……。
「おい! 凶悪犯がペラペラ喋ってんじゃねぇ! おら! ガキどもは行った行った!」
「あ、ちょっと――」
あ……連れて行かれた。
ルネは騎士団屯所へと入って行った。
「ね? 厄介でしょ?」
その様子を見ておっさんは軽く言った。
そのドヤ顔やめろ……。
「……ンで、オッサンなンか知ってンのかァ? 俺達より前にこの村にいたンだろォ?」
ジャミルがおっさんに聞いた。
「ん~、そうね~、まず、事件が起こったのは村のハズレのあのお屋敷」
おっさんはが指を指した先には……おお……なんか立派な屋敷みたいなのが見える……。
「名前は『アレン・ブエノース』」
――ッ!?
なんだってぇぇ!?
じゃあ犯人って……ザイルじゃねぇか!!
ん……?
おっさん、こっちを見てニヤニヤしてる……?
「……なんだよ」
「別に~、どんな反応するのかと思ってねぇ」
は??
おっさんは俺とリナがブエノースって奴追ってるのは知らないはずだろ?
「続けるぜ? まあ未遂って事から分かるようにブエノースは重傷なだけで命は助かってる。今村の治療施設にて治療中で絶対安静。意識はまだ戻ってないらしいわ。んでたまたま近くにいた嬢ちゃんが疑われた――ってトコっぽいねぇ」
「へェ……なんでオッサン、ンなトコまで知ってんだァ?」
うん、もっともな意見だ。
「さてねぇ……そんな事どうでもいいでしょ」
なはははは、と笑って答えをはぐらかす。
ったく、凄いんだか凄くないんだか良く分かんねぇなこのおっさんは。
「ていうかルネはそんないい加減な理由でつかまったのか? ったく……この村の騎士団はなにやってんだか……」
ここもそうだがギル・ラシアトス内の各町村には帝国騎士団が駐留している。
町村の警備や防犯の為だ。
その中にはこうした事件の捜査とかも任務に含まれてる訳だが……。
「まあそれも仕方ないわ。ここんところ、魔物の凶暴化で騎士団内部もピリピリしてっからねぇ」
おっさんは屯所の方を見て言った。
「凶暴化……ここでもそうなのか?」
確か帝都周辺ではかなり騒がれてたけど。
と言ったら、後ろから女の声が聞こえた。
「――ここでもなんてもんじゃないわ。この村の数㎞先にあるバスキルト砦周辺で強い魔物が大量発生。ドコの部隊が壊滅だ、全滅だで大忙し。おまけに騎士団のお偉い様が殺されそうになったってんならそりゃピリピリもするわよ」
――リナ!?
説明の途中でリナが割り込んできた。
「アーク! おっっっっっっそすぎっ!!!! 待ってるのどんだけ暇だったと思ってんの!! この村なんっもない!! 暇ッ! ひ~~~ま~~~!!」
そう言って俺に詰め寄ってくる!!
「分かった分かった落ち着けぇぇ!!」
「だいたいなんでこのあ~、名前忘れたけど、この不良がいんのよ! しかも薄汚いおっさんまでひきつれて!」
む……無口だと思ってたが結構喋るんだな……。
いや……キレてるだけか。
「ンだとォ! 俺はジャミルだ!! ジャァーーミィーールッ!!」
「覚えにくい。アンタ今日から略してジミーね?」
「なァッ――」
「冗談よ」
「オイッ!!」
それはおいといて……なにやら事態が面倒な事になってきたな……。
気付けばここに俺、ジャミル、リナ、おっさん、そして屯所にルネがいる……。
本当ならリナとアレンって奴に会うだけだったのにそのアレンが襲われてて……。
しかも犯人がルネってことになってるし……めんどくせぇ!!
限りなくめんどくさい事になってきだぞこれ!!
大丈夫なのかコレ!?!?