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The Sword That Hates Me (But Is Better Than Me)  作者: 神谷嶺心
第1.5章 NPCたちの視点 英雄の影で生きる者たち
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第17話 一 アンゼルムの歌

「すべての歌には秘密がある。 たとえ誰にも歌詞が理解されなくても。」



荷車は、まるで積まれたキャベツが石でできているかのようにギシギシと軋んでいた。 御者は、薄い髭と細めた目をした男で、コアンが荷台に乗り込んでから一言も発していない。 音楽と引き換えに乗せてもらったコアンは、歌うのをやめなかった。


遠くの地平線を見つめながら、バンドリンを手にして彼は歌う。


「キャベツは考えない。でも、行きたい場所には着く。」 「車輪は回る。御者は眠る。」 「道が長ければ、沈黙もまた長い。」


御者は反応しない。 コアンは彼を見てから空を見上げ、つぶやいた。


「街は待たない。でも、樽はそこにある。」


御者が発した音は、笑いとも痙攣とも取れるものだった。 コアンはそれを拍手と受け取った。


やがて、土の道が開け、アンゼルムの街が姿を現した。 壮麗でも美しいわけでもないが、中央広場は活気に満ちていた。 果物の屋台、走り回る子供たち、そして古いパンと新しい汗の混ざったような、何とも言えない匂い。 コアンにとっては、それで十分だった。


荷車から降りるとき、彼の跳躍はまるで計算された転倒のようだった。 バンドリンを背に整え、周囲を見渡す。 彼は小柄で、広場の柱に寄りかかった放置された樽とほぼ同じ高さだった。 樽を見つけて微笑み、近づいた。


「我が舞台が待っている」 ――世界が舞台であり、自分が忘れられた主役だと信じる者のように厳かに言った。


樽を広場の中心まで引きずり、苦労と誇りをもってその上に立った。 古びた木と野心に支えられた、ミニチュアの吟遊詩人。


最初の歌は旅について。 二番目は御者について。 三番目はキャベツについて。 そして四番目は街についての即興。


「アンゼルムは目を開けたまま眠る。パンは古いが、誰も空腹ではない。」 「広場は回るが、樽は動かない。」 「問いすぎる者は、沈黙で支払う。」


コアンは空を見上げながら詩を締めくくった。 空が答えるのを待っているようだった。 答えはなかった。だから、彼は微笑んだ。


コアンは気にしていなかった。 ――いや、気にしていないふりをしていたのかもしれない。 彼の佇まいにはどこか物悲しさが漂っていた。 まるで、自分が芸術家としてではなく、もっと大きなパズルの一片として認められるのを待っているかのように。


「アンゼルムに来て、何日経ったっけ?」 そうつぶやいたが、今朝到着したばかりなのは分かっていた。 それでも、この街はすでに彼の骨に染み込んでいるように感じられた。


彼は樽から降り、コインとオレンジの皮を拾い、噴水の縁に腰を下ろした。 バンドリンは、まるで年老いた猫のように膝の上で休んでいる。 彼は広場の様子をじっと見つめていた。鋭い目で、だが急ぐことなく。


「今日という日は、ただそれだけかもしれない」 ――新しい街、ひとつの樽、そして喉に残るキャベツの味。


だが、空気の中に何かが漂っていた。 すぐにではない。急ぎでもない。 それは、まだ奏でられていない音のようだった。 ――その音が鳴れば、旋律はすべて変わる。


コアンはもう、自分が二日目なのか三日目なのか、あるいはただ長すぎる午後を過ごしているだけなのか分からなくなっていた。 アンゼルムの広場はいつも同じだった。 世界に怒鳴りかけるような声で叫ぶナイフ売り。 パンの屋台の下で眠る犬。 そして、すべてを怠惰な光で染める、同じ太陽。


樽はまだそこにあった。 まるで、喜劇の小さな神がそこに置いたかのように。 コアンは再びその上に登り、バンドリンを整えて演奏を始めた。


曲は軽やかで、ほとんど子供向けのようだった。 ――気の抜けた魔法使いからチーズを盗むネズミの話。 観客は少なかったが、彼はまるで王たちの前で歌っているかのように歌った。


そして、彼らを見た。


広場の向こう側。 地図の屋台と石を投げて遊ぶ子供たちの間に、カエルがしっかりとした足取りで歩いていた。 その隣には、腰にぶら下がる喋る剣――サロン。 まるで意思を持っているかのように揺れていた。


彼らには、何かがあった。 この風景には馴染んでいない。 旅人ではないが、アンゼルムの日常とは違う力を纏っていた。


コアンは歌い続けた。 止まらなかった。 だが、声が変わった。 旋律は低く、ゆっくりと。 言葉は自然に形を取り始めた。 ――まるで、バンドリンが古の詩を引き出しているかのように。


「鋼は語る。ただ、誰も聞いていない時に。」 「腕は導く。でも、行き先は知らない。」 「雷は告げない。昼を裂き、夜を縫う。」


観客には理解されなかった。 老婦人が孫に何かを囁いた。 猫が鳴いた。抗議だったのかもしれない。 だが、コアンは彼らのために歌っていたわけではなかった。


彼の目は、戦士と喋る剣に釘付けだった。 そして歌いながら、記憶が灯った。 ――はっきりとした記憶ではない。 ただの残響。 彼の一族の吟遊詩人たちが語り継いできた予言。 歪んだ詩と混乱した比喩の中に埋もれた言葉。


戦士と語る剣の話。 冗談のように思えたその伝承が、今、現実になっていた。


「伝説は求めない。開いた扉から、ただ入ってくる。」


「彼女は音楽なしで踊る。見つけたものを身にまとう。」 「世界が黙るとき、彼女は鋼で語る。」


コアンは詩を最後まで歌わなかった。 韻が足りなかったわけではない。 ただ、もう十分語ったと感じたのだ。


カエルとサロンは気づかなかった。 ――あるいは、気づかないふりをしたのかもしれない。 彼らは、他人の夢の中を通り抜けるように広場を横切っていった。 だが、コアンには分かっていた。 何かが動いた。 世界ではなく、物語が生まれる前に準備される、目に見えない舞台のほうで。


彼は控えめな跳躍で樽から降りた。 コインを拾う。昨日よりも少なかった。 いつものように噴水の縁に腰を下ろす。 だが、今はバンドリンが重く感じられた。 ――あるいは、音楽の後に訪れる沈黙が重かったのかもしれない。


遠くにいるカエルとサロンを見つめる。 名前は知らない。 判断もしない。 ただ、つぶやいた。


「彼らが歩けば、道が変わる。」


それだけで、コアンには十分だった。


午後の光が錆色に溶け始めた頃、コアンは酒場の扉を押した。 “蛇の目”――まるで偶然建てられたかのような場所。 低い天井、湿った木の匂い、そして言葉よりも杯と語る客たち。


タルガはいつものようにカウンターの奥にいた。 くすんだ鱗、沈んだ目、そして顔の一部のように口元にぶら下がる葉巻。 彼女の言葉はいつも途切れる。 咳、煙、そして軽蔑によって。


「歌いに来たのかい?…ゴホッ…なら静かに歌いな。」 葉巻をカウンターの縁で叩きながら言った。 「飲みに来たなら…先に払え、坊や。」


コアンは無造作に二枚のコインを投げた。


「今日は飲んで、作る。 でも、もし酒が求めるなら…歌う。」


「酒は何も求めないよ…ゴホッ…ただ、お前に“弾ける気がする”って思わせるだけさ。」


彼女は濁った液体を注いだ。 発酵したリンゴと湿った木の匂いがした。 コアンは窓際の席に座り、バンドリンを取り出す。 指が静かに弦を撫でる。 まだ歌わない。 ただ、広場で感じたもののリズムを探していた。


外では、彼らが通り過ぎていく。 カエルとサロン。 コアンは名前を知らない。 だが、何かがある。


「彼らは、ここの者じゃない。」 自分に向けて、そっとつぶやいた。


タルガはそれを聞いた。 咳をした。 だが、目は向けなかった。


「ここにいるべきじゃない奴もいる…ゴホッゴホッ… そして、とっくに出て行くべきだった奴もな。」


コアンは短く、マイナーコードを鳴らした。 その音は、まるでためらっているかのようだった。


「彼らは物語の匂いがする。 ――吟遊詩人が、結末を忘れた頃に歌うようなやつ。」


タルガは顔をそむけ、鼻から煙を吐いた。


「お前は、死んだネズミにも物語を見る…ゴホッ… それで、韻を踏もうとするんだからな。」


コアンは微笑んだ。


タルガは最後の一服を吸い、背を向けた。


「面倒を避けたいなら…ゴホッゴホッ… あいつらを見るな。 見たとしても…歌うな。」


彼は笑いながら、再び弾き始めた。 今度は歌った。 小さな声で。 まるで、うまくいくか分からないレシピを試すように。


「語る鋼と重き歩み / 時の祈らぬ影が生まれ / 名もなく港もない二つの影 / 人ではない…常ではない…」


タルガは黙って聞いていた。 遮ることはなかった。 だが、その目はコアンに釘付けだった。 ――賞賛ではなく、火の前に煙を嗅ぎ取る者の目。


コアンは一節を終え、酒を一口飲んだ。


「ただの妄想かもな」 歪んだ笑みを浮かべながら言った。


タルガは葉巻をカウンターで叩きながら、 拭いているジョッキから目を離さずに答えた。


「妄想でも…ゴホッゴホッ… 韻があるなら、続けな。 夜に黙らされる前にな。」


そして彼は続けた。 夜はまだ来ていなかったが、音楽はすでに夜の衣をまとい始めていた。


アンゼルムの夜は、重たいカーテンのように街を包み込んだ。 音を抑え、酒場“蛇の目”の灯りを浮かび上がらせる。


店内はいつもより賑わっていた。 商人、酔っ払い、好奇心に駆られた者たち。 そして、コアンが見たことのない顔もあった。 ――だが、彼のことをすでに知っているような目をしていた。


タルガは、コップよりも汚れているような布でグラスを拭いていた。 そして、コアンを見た。 「失望させるな。でも、驚かせるな」 ――そんな目だった。


コアンは即席のステージに登った。 二つの樽と歪んだ板。 バンドリンをゆっくりと調律する。 急ぐことなく、確かな手つきで。


酒場のざわめきは、徐々に静まっていった。 まるで、店の木材そのものが「何かが始まる」と察したかのように。


彼は軽やかなイントロから始めた。 ほとんど冗談のような調子で。 旋律はどこかで聞いたことのあるようなものだったが、詩は新しかった。 そして、柔らかかった。とても柔らかく。


「雷のように重い腕 / 風を聞く刃 / 許可を求めぬ二つの足音 / その跡に残るのは沈黙だけ…」


客たちは好奇心を示した。 微笑む者もいた。 黙って酒を飲みながら、吟遊詩人に目を向ける者もいた。


コアンは続けた。 感覚と仮説を混ぜながら。


「地図が黙る場所から来た / あるいは、時の中から / 見えぬものと戦い / 勝ったかどうかは語らずに戻った…」


タルガは首を振りながらも、微笑んでいた。 それはコアンらしい演奏だった。 ――荒唐無稽で、魅力的で、そして静かな狂気の香りがする。 だからこそ、すべてが本当に起こり得るように思える。


だが、その時。 何かが変わった。


酒場の奥、柱にもたれていた男――いや、男のような何か――が、黙って見つめていた。 暗い服、顔の半分は隠れていて、瞬きひとつしない目。 脅威を露わにしているわけではない。 だが、その存在は何か…異質だった。 まるで、音楽が彼を呼び寄せたかのように。 まるで、彼がそこにいるのは偶然ではないかのように。


コアンは彼を見た。 歌うのを止めなかった。 だが、声が一瞬揺れた。 バンドリンも、それに応えるように不協和音を鳴らした。 ――まるで、楽器も何かを感じ取ったかのように。


「鋼が息をし / 名が重みを持つなら / 歌は羅針盤となり / 沈黙は約束となる…」


その男は動かなかった。 反応もなかった。 だが、コアンは感じた。 この歌は何かに触れた。 ――観客ではなく、あの沈黙の観察者に。


音楽は、長いコードと誇張された一礼で締めくくられた。 客たちは拍手し、笑い、もっと歌えと声を上げた。 だが、コアンは即席のステージから降りた。 心臓が速く打っていた。


タルガは何も言わずに、もう一杯を注いだ。


「見たか?」 コアンは目を向けずに尋ねた。


「見たよ」 彼女は新しい葉巻に火をつけながら答えた。 「気に入らない。あいつは見たことない顔だ。」


コアンはうなずき、男がいた場所を見つめた。


「何かが…場違いだった。」


タルガは煙をゆっくりと吐き出した。


「そうかもな。 でも、それはあたしの知ったことじゃない。」


コアンは黙って酒を飲んだ。 物語が動き始めているのを感じながら。 ――自分のせいではない。 音楽のせいだった。


太陽は高く昇っていたが、街は眠たげだった。 鳥たちでさえ、ゆっくりと飛んでいた。 風は、どこへ向かうか忘れてしまったようだった。


コアンはアンゼルムの通りを歩いていた。 背にはバンドリン、手には乾いたパン。 ここに来て何日経ったか、もう分からない。 街はすでに彼の一部になっていた。 ――あるいは、彼が街の一部になったのかもしれない。 誰にも歌われなくなった曲の、忘れられた一音のように。


細い路地を曲がったとき、声が聞こえた。 叫びではない。騒ぎでもない。 ただ、早口で抑えられた声。 聞かれたくないようで、聞かれても構わないような声。


彼は慎重に近づき、壊れた荷車の陰から覗いた。


カエルとサロン。


三人のフードを被った人物に囲まれていた。 動きは正確で、まるで舞踏のようだった。 一撃、陽動、縄。 すべてが静かに、そしてあまりにも速く。


コアンは凍りついた。


臆病だからではない。 ――いや、そうかもしれない。 だが、それ以上に信じられなかったのだ。 まるで、物語が一章飛ばして進んでしまい、 自分だけが置いていかれたような感覚。


叫びたかった。 走りたかった。 何かしたかった。 だが、体は動かなかった。 パンが手から落ちた。 バンドリンは背で重くなった。 ――役に立たない記憶のように。


カエルは反撃しようとした。 サロンは何かを叫んだ。 ――呪文か、罵声か。 だが、彼らは連れ去られた。 知らない路地へと消えていった。


コアンはその場に立ち尽くしていた。 心臓に「続けろ」と説得するように、呼吸を繰り返していた。


「俺はただの吟遊詩人だ」 彼はつぶやいた。 「剣はない。魔法もない。音楽しかない。 でも、こんな時に音楽なんて誰も聞かない。」


街は何事もなかったかのように動いていた。 玉ねぎ売りが「泣けるほど新鮮だよ!」と叫び、 猫が屋根から飛び降りた。 コアンは荷車の陰に隠れた。 ――世界に、ほんの数分だけでも忘れてもらうために。


どれほどの時間が経ったか分からない。 彼は立ち上がり、落ちたパンを拾い、酒場へと戻った。


タルガは何も聞かなかった。 彼も何も言わなかった。


酒場の一番暗い隅に座り、バンドリンを調律し始めた。 悲しくて、美しい旋律を奏でる。 ――無力さを芸術に変えるように。


「彼らは連れて行かれた」 彼は思った。 「でも、音楽は…まだ続けられるかもしれない。」


翌朝は、急ぎ足でやってきた。 空がまだ紫色を残しているうちに、 商人通りには値切りの声が響き始めた。 まるで、街が太陽を待ちきれずに目覚めたかのようだった。


コアンは露店と声の間を歩いていた。 目立たないように。 バンドリンはしまわれ、マントは顎まで引き上げられていた。 何を探しているのか、彼自身も分かっていなかった。 ――手がかりかもしれない。勇気かもしれない。


通りは熱気に満ちていた。 香辛料、汗、古い魚の匂い。 子供たちは人の足の間を駆け回り、 盗人は商人のふりをし、 貴族は貧民のふりをしていた。 すべてが混ざり合い、すべてが脈打っていた。


コアンは、奇妙な三人組の後ろを数歩離れて歩いていた。 黒装束の忍者、目隠しをした盲目の女性、 そして跳ね回る青いスライム。


距離はあった。 気づかれない程度に。 だが、声は聞こえた。


「全部売ったよ」 忍者は誇らしげに言った。 「戦士も、喋る剣も…細部まで。金のために。簡単すぎた。」


盲目の女性は咎めなかった。 静かに、哀しげに言った。


「彼らは信じていた。 それが…悲しい。」


スライムはバケツの中でくるりと回り、言った。


「買われた裏切りは、 見えなかった刃より深く血を流す。」


コアンは歩き続けた。 早足にもならず、立ち止まりもせず。 ただ、心の中でつぶやいた。


「俺の知ったことじゃない。」


だが、彼らは興味深かった。 ――あとで歌にするかもしれない。


コアンは酒場へ戻った。 まるで、望んでもいない秘密を背負っているかのように。 一番暗い隅に座った。 酒は頼まなかった。 タルガにも話しかけなかった。 ただ、バンドリンを取り出し、弾き始めた。


旋律はゆっくりと、間を多く含んでいた。 一音一音が記憶のように。 一つのコードが、答えのない問いのように。


酒場は静まり返った。 酔っ払いでさえ、笑うのをやめた。


そして、コアンは歌った。


名前も、日付も語らなかった。 語ったのは感情だった。 恐れ、勇気、喪失、希望。 すべてが混ざり合い、 すべてが比喩と韻に包まれていた。


歌い終えたとき、誰も拍手しなかった。 誰も言葉を交わさなかった。 だが、誰もが理解していた。 ――どう理解したかは分からなくても。


彼はバンドリンをしまい、立ち上がり、 酒場を後にした。


第1.5巻 完。

コアンは酒場を後にした。 目的は曖昧だったが、意味はあった。 街はまだ眠ったまま、平静を装っていた。 だが、彼には分かっていた。 石の下で、何かが動いていることを。


商人通りの角では、あの奇妙な三人組が静かに歩いていた。 忍者は、執念深いほどの正確さで刃を調整していた。 盲目の女性は、他人には見えないものを見ているかのように、確かな足取りで進む。 スライムはゆっくりと浮かびながら回転していた。 ――まるで、空気の味を確かめているかのように。


曲がり角に差しかかる前、忍者が背を向けたまま言った。


「見つけるぞ。誰かが先に見つける前に。」


女性はうなずいた。 スライムは泡を立て、ため息のような音を発した。


コアンはそれを聞いた。 近づかなかった。 だが、彼の心にはすでに旋律が生まれていた。 次の歌の調べは、もう決まっていた。

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