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獅子頭と不死狩り
目の前に吸血鬼が現れたた。
いや、おかしいだろ?
今、この世界にいるのは始まりの吸血鬼である
ハイトマン・ナターシャ・アース・オルティシア・イースのみ。
まさか彼女は・・・。
「そう、そのまさかさ。彼女は眷属にされた。」
声のする方を向くと同僚・・・不死狩りの女がいた。
「稽古は私がしようと思ったんだけどね。万が一暴走しても私なら抑えらるからな。」
そう言って彼女はエリーに様々な魔法を撃ち、
あっという間にエリーを元の姿に戻した。
「ハナ、彼女が抱えている事情を説明しろ。」
「構わないけど、重要な事はエリーが起きてからにするよ。あの娘も知らなきゃならないからね。」
「今回暴走したのは憎しみとかそういった負の感情だろうね。闇の眷属はそういった感情は力になり易いし。」
あの日あの村で何があったのだろうか?
あの子の内にある闇の眷属が暴走してしまうほどの事が起こり得たのは確かだ。