2人目の亡霊
「お祖母様!?」
エルフの若者が驚きながら言った。
「お祖母様ってあのな、アリア・・・にしては若いな。
あの娘はハーフエルフだから、どう考えても老齢期の筈だからな。すると、その子供・・・本当に孫なのか?」
吸血鬼の語る中の彼女と同じく、1人で考え解決した。
「はい、アリアは母です。初めましてお祖母様。私、アルフレッドと言います。歳は・・・」
「もうよい。鑑定済みだ。アリアが結婚し、子供がいたとはな。エリー、あれからどの位経ったのだ?250年くらいか?」
「いいえ、ギルドマスターが亡くなられてから約500年です。」
最後の吸血鬼は優雅に紅茶を飲みながらエルフの女の問いに答えた。
「久しいな。」
獅子頭がエルフに話しかけた。
「お前が死んだ時以来か。お前もいるって事は、我々が懸念していた通りになったようだな。あ、私にはグリンティーをくれ。」
突然の要求に最後の吸血鬼は少し驚いた様だが、すぐに威厳のある表情に戻り本体と一体化した取っ手が、注ぎ口から突き出しているティーポットと陶磁器を異空間から取り出して緑色のお茶を注いだ。
「そうですね。ギルドマスター。では続きを話すとしよう。」




