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金の国:3

最初は環で途中から光守様の視点になります。書いていたらこうなった何故!?読みにくいかとは思いますが宜しくお願いします。

一人お酒を飲みながら窓辺で歌う光守様のその歌声は清らかに澄んでいて見た目の与える印象とは違い”光守様”のイメージそのものの優しく温かな癒しを与えるかのようだった。


知らない曲だけど綺麗な不思議な歌。何故不思議って思ったのかなって何気なく玉に聞いてみれば歌には強い思いが込められていて気休め程度だけど守りの強化となっているそうな。


夜中と思しき時間に目が覚めれば部屋に紅さんが居ない。部屋の外の様子をうかがえば声が聞こえて声のする方へ行ってみたら光守様がいた。


寝ぼけていたのか紅さんの居場所が知りたければ玉に聞けば一発で判る事なのにそんなことにも気付かず廊下をフラフラと出歩いてしまった。本当に警戒心が無いよね。声の主が判って落ち着いてから玉に紅さんの居場所を聞けば夜が一番危ないからと紅さんは周囲へ見回りへ出ているそうな。


黒の国では昼間に誘拐が発生してたけど金の国では夜に発生しやすいんだって。

闇守様の力は夜に強く光守様の力は昼に強くて相反する時間帯に最も力が弱まるので外からの干渉を受けやすいらしい。


少し離れた所から光守様を見ていたボクに気付いて手招きされる。一緒にお酒は飲めないけど歌なら歌えるからち光守様と二重奏をしてみると美しく綺麗な物が大好きな玉も琥珀も大喜びでボクも嬉しくなった。森と同じように笑い歌い踊り明かしたくなって窓の外の庭へ出てみれば夜の月明かりはとても美しくボクは銀色の髪を広げその髪に玉が宿り色とりどりの光を帯びて音を奏でる。


月光を受けたボクの髪と玉達が奏でる天上の音色。囁くように優しく温かでそれでいて気高い音色。曲は先ほど光守様が歌っていた曲でそれに合わせて歌い踊る。元日本人は踊るのが好きな民族なのか奉納舞いに盆踊り、踊るあほうに見るあほう同じアホなら踊らにゃ損損♪って感じだよね。日本人とラテン系は似ているのかもね!


帯びている仄かな光は灯篭のような優しい温もりを感じさせる。森では時々美しい夜明けや夕焼けに朝焼け月夜等、自然の美しさに自然に歌がこぼれ曲となるけど今回は光守様の歌に影響されたみたい。


せっかくなので習った剣舞を曲に合わせて光守様と鏡のように合わせて舞う。武は舞に通じ無駄のない美しい動きは指先にまで気を配り重心移動にも細心の注意をはらう。少しでも気を抜けば醜い舞いとなってしまって台無しになる。


それでなくても緩やかな動きは柔軟な筋肉を必要とし流れるように無駄のない美しい動きは見る者に感動を与え舞う本人にも大いに喜びを与える。


玉と環の奏でる歌と曲と踊りは空気に溶け込み結界と混ざり合い守護を強化していく。教えられていた剣舞もまた意味のあるものだったらしく多幸の願いが込められていたようだった。


無意識に…光守様の皆を守りたいとの強い願いが元となっていたからかもしれないが笑顔が多い方が誰もが嬉しいに決まっている。


キラキラ仄かな光を帯び輝きながら舞う環。髪だけでなくその周囲もキラキラと光り輝いているように見える。不思議の塊な存在の環。本人はただ楽しそうに踊っている。


しかし今日は訓練の無い日とはいえ幼いのに夜に元気だが昼寝のし過ぎか?密かに考える光守様は歌って舞いながらも冷静に考察する。


あっ!?

何だかフラフラしだしたと思ったら寝ていた。精霊と蔦の妖精が運ぶようで手慣れた感じの見事な連携に彼らにとっての日常を垣間見た気がする。


美しいのものに触れ、ありのまま楽しみ表現するのはある意味本能のままの姿。裏も表もない幼子。自然体で自由。教えられる事を前向きに瞬く間に吸収していくので教える方も楽しくなる程の成長ぶり。


ただ本人は興味のあることしか積極的ではなく興味の無い物も必要性を説明し理解(納得?)すれば前向きに学ぶ姿勢を見せる。3歳児にしては随分大人だ。感情ではなく理性で判断している節がある。


そういえば森でも歌って踊っていたと紅輝から報告を受けていた。その時も光っているとか言っていたか?神樹の森だからかと思っていたが場所を選ばず光るようだ。


仄かな光を纏った姿は、その子供らしい可愛い笑顔が無ければ神聖な世俗とは違った世界に生きる穢れ無き神秘な存在に思える。


この幼子が世界を変える存在になるのかもしれないと守護獣としての自身の存在の今後のあり方を見極めなければならないのではないかと強化された守護を感じながら紅輝を待つ光守だった。

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