閑話2:翁の独り言
いつも読んで下さりありがとうございます。
次回は金の国を予定していますがバタバタしていてアップの予定が未定です。
誰か脳内映像を文章にしてアップしてくれないでしょうか…
環が黒の国へ行き滞在予定期間中に黎夜様よりご連絡を頂いた。環を森へ返すと…。連絡を受け環に何かあったのかと思えば環が森へ帰りたがっているのだと続けて森へ戻す理由が伝えられた。
森の皆で可愛がり大切にしている人の子はいつか人の世へ返さねばならぬと覚悟はしておる。今回、黒の国へ行きそのまま戻らない可能性も十分に考えられた。環が幸せならばと皆で環の自由意思を尊重し送り出したのじゃが…。
妖精は長い時を経て生まれるので若輩者には厳しいにも関わらず環はとても好かれておる。それと環は気付いておらんが琥珀は軽く数百年は越えた存在じゃ。見た目が幼女じゃが女は皆若作り…
ひょ!?命の危機か!?
見た目は幼女、中身は老婆にすっかり騙されておる。単純過ぎる環の未来が少々不安じゃな
本当に単純で何も考えておらんようじゃが多属性の精霊達に反発させることなく協力して一つの事を成させるというのは今迄誰にも成しえなかったことじゃ。闇守様は色々考えていらっしゃるようじゃが育ての親として言わせて欲しい。環は何も考えておらん!ただこうなったら良いなと想像しておるだけじゃ。
そんな環じゃが我々の元へ帰りたいと望んでくれた。これほど嬉しい事は無い。皆で帰ってきた環を温かく迎えたのはいうまでもない。戻ってきてしばらくは側から離れず黒の国での経験談をたくさん教えてくれたが数日で気持ちも落ち着いたのか、その後は森を縦横無尽に駆け巡り多くの妖精達にも同じように話しに行きおった。それでも毎日夜には戻ってきて妖精達へ語った時の反応などを話してくれる。黎夜様へ預けていたお金も無事受け取りお土産を買おうと探したが良い物を見つける事が出来ずにありがとうとごめんなさいを意気消沈して伝えられた時には驚いた。
特に土産が欲しくて用意した訳でもないので謝る必要はないのじゃと何度も言い聞かせてやっといつもの笑顔が戻って皆でホッとした。環は笑顔が一番じゃ!
森の皆へ会いに行く合間には水辺へ座りこみ遠くの方を眺め不思議な歌をいつも歌っておった。
あいうえおあおかきくけこかこ…
はて?どこで覚えたんじゃろうか?変わった歌じゃ
黒の国では様々な料理を食べ本人も色々な料理を作って食べていたと聞いていたので水辺であれば火を使っても良いと伝えたのに今までの食事で十分じゃという。本当に欲のない子じゃ。
欲しい食材があれば国々から取り寄せるとも言っても必要無いのだという。動く事の叶わぬ身では他に何もしてやれん。不甲斐ないばかりじゃ。
当初の予定では黒の国で滞在後そのまま金の国へ行くはずじゃったが一度森へ戻り様子を見る事になった。金の国での滞在期間も本人の意思で変更するようにすると紅輝様からもご連絡を頂いた。
金の国へ行く事を特に何とも思っておらんようじゃが気を付けるんじゃぞ環。光守様はいわゆる一種の脳筋じゃ!単純な環にとっては相性も良いかもしれんなぁ~
まぁ~紅輝様がフォローして下さるじゃろうが闇守様とは違った意味で来るのを待ち構えておるぞ。
あぁ~心配じゃ。精霊達や琥珀が常にその身を守っているのは知っておるが近くにおらんとワシには守ってやることもできん。どうか無事に戻ってきておくれ。
いや光守様が本気だとすると逞しくなって戻ってくる事じゃろうから成長した環を楽しみに待っておることにしようかのぉ~