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第三十五章 Instruction
わたしは、数名の部下のみを連れて、ダクラム・ハートゥムを追った。
しかし、ダクラム・ハートゥムは、明らかにダッカス寺院ではなく、ハウカヤル川の方に向かっていた。
「ダクラム・ハートゥムよ、この先はハウカヤル川ではないのか?
寺院はあちらだぞ?」
わたしは尋ねた。
しかし、ダクラム・ハートゥムはだんまりを決め込んだまま、わたしに目配せするのみだった。
どうやら、黙ってついて来い、ということらしい。
わたしは配下の兵士に小声で告げた。
「もし、この男がわたしを殺そうとしたら、迷わずわたしを見捨てて総本部へ向かえ。
戦いの最中で、総大将が行方不明のまま帰還しない、ということになっては大事だからな。」




