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第二十六章 An illusion or Not?
マカ隊が下山を開始したのは半刻ほど前だ。
急げばすぐに追いつける。
そう思って、馬を駆っていた最中だった。
マトゥシュラダンの山の木々の奥に、一瞬見えたのはー。
サカマシュ王、ハカル…?
身を潜めるようにして、ハカル王がガタァランを目指して、山を下っている姿を、刹那、捉えた…ような気がする。
「おい、今ハカル王が…、いなかったか?」
わたしは数名の部下に問いかけた。
「ハカル王…ですか?
いえ、私は気が付きませんでしたが…。」
「私も見ませんでしたが…。
どのあたりに、ハカル王がいらっしゃったのでしょうか?」
「森の中だ。
身を潜めるようにして…、ダッカス寺院の方角を目指しているように見えたのだが…。
だが、わたしの気のせいかもしれぬ。
すまぬ、とにかく今は、先を急ごう。」




