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第二十一章 The Moment Before the Sunrise
日の出が近い。
マトゥシュラダン山脈東部には、ラカラス隊が潜んでいる。
その背後の空が白んできて、うっすらとガタァランの国土を照らし始める。
山間の靄に沈む宗教国家、ガタァラン。
薄青い光の中、ハウカヤル川が北方の山岳地帯から南東の方角に向かって流れるのが見える。
ハウカヤル川の中ほどに見えるのが、ダッカス寺院で、ここを制圧し、高僧であり国家元首でもあるサミュラカアンを捕縛すれば勝利となる。
マカ、ラカラス、ラミスが定位置についたと知らせをよこしてきた。
空は急激に明るさを増している。
斥候はまだ戻らないが、日が昇ると同時に、作戦開始だ。
高鳴る気持ちを抑えて、わたしは待った。
そして。




