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【第31回】第三幕・電撃(07)縛られたレイナ……………#217〜#224

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#217■採石場跡・全景

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          今にも雨が降り出しそうな空模様。

          時折、遠く雷が鳴っている。

          有刺鉄線で囲まれた荒涼とした土地。

          壊れた門の側にプレハブの建物があり、奥の

          ほうには20メートルほどの錆びた鉄塔が建

          っている。

          その近くに堆い土砂がある。


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#218■同・鉄塔の上

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          狭いスペースに建つ鉄柱。

          その鉄柱に上半身をロープで縛られているレ

          イナ。

          タンクトップにトラックパンツの格好で、気

          を失い項垂れている。

          その横で空を見上げているゴールドス大王。

  ゴールドス大王「フオッ、フオッ、フオッ、ラストシーンに相

          応しい天気だわ。すばらしい」

          手には追尾球から送られてくる画像を映す受

          像器。

          走っている健が映る。


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#219■F公園内

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          息も切れ切れに入ってくる健。

          前方に公衆電話ボックスがある。

          呼び出し音が鳴っている。

          倒れ込むように中に入り、受話器を取る健。

        健「(息荒く)つ、着いたぞ」

ゴールドス大王の声「あら、良く頑張ったわね。いつか表彰される

          わ。今日死ななければだけど」

        健「くだらないこと言ってないで、そこの場所を

          教えろ!」

ゴールドス大王の声「あら、そうだったわね。じゃあ、その追尾球

          を追いかけなさい。見失わないことね」

          外を見る健。

          公衆電話ボックスの横で浮遊していた追尾球

          が健を促す。


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#220■コンビニ・駐車場

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          止まっている覆面パトカー。

          運転席から出る茶山。

       茶山「何がいいですか?」

       灰坂「任せる。あ、コーヒーはブラックでな」

       茶山「了解で〜す」

          店舗に入る茶山。

          何気なく外を見る灰坂。

          追尾球が飛んでいく。

       灰坂「ん? なんだあれは」

          続いて必死の形相で走り去る健。

       灰坂「あいつ?」

          袋を提げ店舗から出てくる茶山。

          覆面パトカーが消えている。

       茶山「あれ?(見回す)」


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#221■採石場跡・鉄塔の上

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          意識を取り戻すレイナ。

          縛られていることに気づき、もがくが外れな

          い。

  ゴールドス大王「おや、気がついたようね。真っ裸じゃ可哀想

          だから、適当に服を着せたわ。コーディネー

          トは良かったかしら?」

      レイナ「この、ヘンタイ!」

  ゴールドス大王「まあ、ひどい言い方ね。それじゃ味気ないか

          らペンダントもつけてあげたのに」

          レイナの顎を指で上げるゴールドス大王。

  ゴールドス大王「どういう状況か分かるわね」

      レイナ「(睨んで)クリムゾンXがきっと助けにきて

          くれるわ」

  ゴールドス大王「(ニヤッと)さあ、どうかしら。途中で倒れ

          なければね」

      レイナ「どういうこと?」

 

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#222■人通りのない道

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          追尾球を追って走っているが、かなり疲れた

          表情の健。

          急ブレーキの音と共に、健の前を塞ぐ覆面パ

          トカー。

          立ち止まる健。

          出てくる灰坂。

       灰坂「そんなに走って、ひとりマラソン大会か?」

          上体を屈め肩で息をする健。

        健「……」

       灰坂「君とあの彼女は何を隠している? それにそ

          のカプセルは何だ?」

        健「何も」

       灰坂「おいおい、刑事をなめてもらっちゃ困るな」


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#223■採石場跡・鉄塔の上

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          手にした受像器で健と灰坂のやり取りを見て

          いるゴールドス大王。

  ゴールドス大王「なんざんす? うっとうしいわね。邪魔者は

          消えて」

          受像器のボタンを押すゴールドス大王。


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#224■人通りのない道

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          眼の色が変わる追尾球。

          灰坂を狙っている。

          それに気づく健。

          灰坂も怪訝な顔で見る。

          眼からビームを発射する追尾球。

        健「危ない!」

          咄嗟に灰坂の身体を抱えビームを避ける健。

          アスファルトの地面から煙が出ている。

       灰坂「なんだ、今のは?」

        健「関わらないほうがいい」

       灰坂「どういう意味だ?」

          再び眼の色が変わる追尾球。

          すかさず拳銃を抜く灰坂。

        健「やめろー!」

          発射されるビーム。

          身をかわしレンズを狙い、撃ち落とす灰坂。

          砕け散る追尾球。

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