【第22回】第二幕・追撃(11)捕らえられた男……………#165〜#172
——————————————————————————————
#165■同・308号室
——————————————————————————————
ブロンズンがレイザーガンを構えて入ってく
る。
続いてシルバード。
ブロンズン「シルバード、アンテナがいかれちまったか?
誰もいないじゃないか。この部屋も反応した
のか?」
シルバード「(頷く)グォォン」
転がっている椅子を蹴飛ばし室内を見回すブ
ロンズン。
——————————————————————————————
#166■同・308号室クローゼットの中
——————————————————————————————
クローゼットに近づいてくるブロンズンが、
空いた穴から見える。
緊張する健とレイナ。
——————————————————————————————
#167■同・311号室
——————————————————————————————
ゴールドス大王が窓を突き破ってくる。
黒ずくめの男「わあ!」
ゴールドス大王「(大声で)ここにいるわよ! 黒鼠が」
——————————————————————————————
#168■同・308号室
——————————————————————————————
大王の声に慌てて廊下へ飛び出すブロンズン
とシルバード。
——————————————————————————————
#169■同・3階廊下B
——————————————————————————————
311号室から飛び出て階段のほうへ向かう
黒ずくめの男。
続いてゴールドス大王がくる。
ゴールドス大王「お待ち!」
部屋の前に駆け寄ってきたブロンズンとシル
バードにぶつかりそうになる。
ゴールドス大王「うわっ!」
ブロンズン「すみません、大王様」
ゴールドス大王「んもう、しっかりしてよ! あっちに逃げた
じゃない、追うのよ」
ブロンズン「へい!」
黒ずくめの男を追いかけるブロンズンとシル
バード。
ゴールドス大王「私はこっちの階段からいくわ。挟み撃ちにす
るわよ」
と、反対方向へ走っていく。
——————————————————————————————
#170■同・308号室クローゼットの中
——————————————————————————————
健「(穴を覗いて)行ったみたいだ」
レイナ「どうしたのかしら」
健「たぶん奴らがあの男を見つけたんだろ。(ド
アを開け)急がないと…」
——————————————————————————————
#171■同・308号室
——————————————————————————————
クローゼットから出てくる健とレイナ。
レイナ「あの黒ずくめの男は誰かしら。ヘルメットを
してるから分からないけど」
健「泥棒さ」
廊下に顔を出し左右を確認する。
健「レイナはここにいたほうがいい」
レイナ「いやよ。それに呼び捨てにしないで。そんな
仲じゃないでしょ」
健「どんな仲でもここにいたほうがいい」
と、階段のほうへ駆け出す。
レイナ「あ! そうやってまた逃げるつもり?」
——————————————————————————————
#172■同・厨房
——————————————————————————————
並んでいる調理台の間を抜けて、裏口のドア
を開ける黒ずくめの男。
そこにゴールドス大王が立っている。
慌ててドアを締め、引き返そうとする黒ずく
めの男。
だがレイザーガンを構えたブロンズンとシル
バードが塞いでいる。
黒ずくめの男「ひぃ! 挟まれた」
裏口のドアを大鉈で真っ二つに切るゴールド
ス大王。
ゴールドス大王「フォッ、フォッ、フォッ、逃げても無駄よ」
レイザーガンを黒ずくめの男の喉元に突きつ
けるブロンズン。
ブロンズン「死にたいか?」
首を横に振り、恐る恐るイーオン・リングが
入った透明カプセルを渡そうとする黒ずくめ
の男。
次の瞬間、細いワイヤーが飛んできて透明カ
プセルに巻きつく。そして、そのまま引っ張
られる。
透明カプセルはクリムゾンXの手に収まり、
ワイヤーはXバンドの中に戻る。
クリムゾンX「そうは問屋が卸さない」
ゴールドス大王「また、おまえかい。しつこいわね」
Xビームを発射するクリムゾンX。
三方に散らばるゴールドス大王たち。
身を伏せる黒ずくめの男。
レイザーガンで応戦するブロンズン。
調理台を盾にしての交戦が続く。
ブロンズンのレイザーガンからレイザーが出
なくなる。
ブロンズン「大王様! レイザーガンのエネルギーが切れ
ました」
ゴールドス大王「バカね、何やってんのよ」
その隙に厨房から出るクリムゾンX。
ゴールドス大王「あ、逃げたわよ!」




