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【第19回】第二幕・追撃(08)黒い侵入者…………………#131〜#140

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#131■高級料理店・表

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          趣のある和の佇まい。


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#132■同・中庭

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          ある個室の状況がガラス越しに見える。

          豪華な料理が並んだテーブルを挟んで座って

          いる黒原と白鳥博士。

          一人で喋りまくっている黒原。

          退屈そうに聞いている白鳥博士。

          

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#133■同・ある個室

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          どうでもいい話が終わりそうもない黒原。

     白鳥博士「(遮って)そろそろ本題に入ってくれんかの

          う」

       黒原「いやいや、そうでした。申しわけない、何か

          自慢話ばかりになったみたいで……」

          脇に置いていたジュラルミンケースを差し出

          す黒原。

       黒原「実は…」

          と、ジュラルミンケースを開ける。

          札束がびっしり詰まっている。

     白鳥博士「なんの真似じゃ?」

       黒原「(身を乗り出し)博士の研究を買いたいんで

          すよ」

     白鳥博士「はあ? なんの用かと思えば、そういうこと

          か」

       黒原「これは契約の手付金と思ってもらえれば」

     白鳥博士「すまんが売る気はない」

       黒原「まあまあ、そうおっしゃらずに」

     白鳥博士「わしは忙しいんじゃ。帰るぞ」

       黒原「博士と私が組めば最強ですよ」

     白鳥博士「わしは知っとるぞ。あんたには良からぬ噂が

          あるらしいのう」

       黒原「(ニヤッと)所詮、噂は噂でしかありません

          よ。まあまあ、ドクター白鳥。それじゃ今日

          は親睦を深めるという形にしましょう。(ビ

          ールを差し出し)さあ、どうぞ。かなりいけ

          る口だと聞いてますよ」

     白鳥博士「いや、いや、それほどでもないんじゃが…」

          と、言いつつもグラスを差し出す。


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#134■白鳥博士の家・玄関

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          四角い機器を持った手がドアへ伸びる。

          磁力で吸い付くと、ドアのスキャン装置がシ

          ョートする。


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#135■同・玄関ホール

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          身体が通る程度にドアをスライドさせ、周り

          を窺い入ってくる男。

          黒のライダースーツに身を包み、フルフェイ

          スのヘルメットを被っている。


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#136■同・研究室

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          入ってくる黒ずくめの男。

          研究台の上の透明カプセルの中で光を帯びて

          いるイーオン・リング。

   黒ずくめの男「(目がいって)なんだこりゃ?」

          と、ヘルメットの中からこもった声を出す。


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#137■同・コンピュータルーム

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          黒ずくめの男、パソコンの前に座ると持参し

          た簡易ハードディスクを繋げる。

          そしてパソコンを起動させる。

          しばらくしてアインシュタインのように、舌

          を出した白鳥博士の顔がデスクトップに表れ

          る。

          パスワード入力のメッセージが出る。

   黒ずくめの男「ふざけた爺さんだぜ。うーん、パスワード…

          …(考える)なんだ、なんだ」

          いくつか試すがアクセスしない。

   黒ずくめの男「くそっ!」

          考えを巡らす黒ずくめの男。

   黒ずくめの男「あ、もしかしたら……」

          “REINA”と打ち込む。

          “パスワードが違います”とメッセージが出

          る。

   黒ずくめの男「チッ!(考えて)じゃあ、こうだろう」

          “LEINA”と打ち込む。

          アクセス許可のメッセージが出る。

   黒ずくめの男「ビンゴ!」

          黒ずくめの男、階層を探りながら博士の研究

          データを次々とコピーする。


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#138■同・表

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          自転車でやってくる健。


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#139■同・玄関

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          ドアの前にくる健。

          ドアが少し開き、縁が焦げていることに気づ

          く。

        健「これは!」

          バイクのエンジン音が聞こえる。

        健「(不審に)?」

          表に引き返す健。


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#140■同・表

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          草木の陰から飛び出てくる黒ずくめの男が乗

          ったバイク。

          後部シートにイーオン・リングが入った透明

          カプセルを括りつけている。

          走り去るバイクと擦れ違いにやってくるレイ

          ナのポルシェ。

          窓から顔を出すレイナ。

      レイナ「(健を見て)あら、そんなに慌てて…財布で

          も落としたの?」

          駆け寄って、助手席に素早く乗り込む健。

      レイナ「ちょっと、何するのよ?(異変を察し)え?

          何、どうしたの?」

        健「さっきのバイクを追うんだ。早く!」

      レイナ「いったいどういう事?」

        健「イーオン・リングが盗まれた!」

      レイナ「なんですって?」

          急発進するポルシェ。

●クリムゾンX【ビジュアル版】も公開中。

http://pm-presents.jugem.jp/

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