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こころ洗われる投資のススメ
凪咲の気持ちが一瞬にして落ちた。電車の音に癒しと寂しさを感じつつ、なぜか瞳は希望に満ち溢れていた。
組織で働くことは、凡人にとって仕方がないのは理解できていた。理解は・・。どうしてこんなに尊敬できない人達に囲まれているのか、違和感を感じながら過ぎゆく毎日に、失笑しながら生きている自分にすら笑えてきた。今ならまだ間に合うかもしれない。
なぜあの人達は自信満々に他人を否定し、代案はしてこないのか。かつて道頓堀に飛び込んでいた若者が上司だったら、この組織は変わっていただろうが、こんな妄想をしても何の意味もないのは分かっている。
結論は出ていた。結局、自分しかない。
今は耐えよう。3年後を見据よう。そう言い聞かせながら、株式口座に1万円を入金した。