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第一話 社長就任

家紋武範様主催『三国志企画』参加作品です。


タイトル通りです。

何の捻りもありません。

よろしければお楽しみください。

「これから我がギガンティック・インターナショナル社の新社長からお言葉を賜ります! 皆心して静聴するように!」


 あー、眠い……。

 こんなのどうでもいいから今すぐ帰って寝たい……。

 株の不正操作だ何だの告発で、かん社長が退陣だ何だと揉めてたらしいけど、社長が誰になろうが、俺の仕事は変わらない……。

 十三連勤のとどめに徹夜明けなんだ……。

 それでようやく仕事に一区切りつけたんたから、もう寝かせてくれよ……。


「新社長、曹孟徳そうもうとく様! どうぞ!」


 ……は?

 今司会の人何つった?

 曹孟徳?

 三国志の魏の主、曹操そうそう孟徳の事?

 そんな訳ないよな……。

 耳までおかしくなるとか、徹夜明けってやっぱりやべえな……。


「諸君! 我は漢の丞相じょうしょうにして魏王、曹孟徳である!」


 古代中国の鎧着けた人出てきたー!

 え!? うそ、まじモン!?

 い、いや、そんな訳が……。

 コスプレか何かだよな……?

 でも何というか、身体は小さいのに、オーラが凄い……。


「我は魏にて没したが、気が付けば二千年近い未来であるこの国に立っていたところを玄橋くろはし殿に救われた!」


 え、玄橋専務が、転生した曹操を助けたって事!?

 そんな小説かアニメみたいな話を、専務が信じるなんて……!

 ……あ、でもそういや全社上げての忘年会の二次会で、俺ら三国志フリークにさらっと混じって曹操愛を語ってたなぁ。

 新人研修を担当した時は曹操のリーダーシップを引き合いに出して、うちの課の新人が大喜びしてたっけ。

 ……曹操好きに付け込まれて騙されてないか専務?


「天が我に何を為せと命じているかはわからぬが、玄橋殿に聞いたこの組織の現状は暗澹たるものであった! 恩に報いるべく、この組織を天下一にして見せよう!」


 それで現社長を追い落として新社長に!?

 本物かどうかもわからない、いやたとえ本物だとしても、クーデターまで起こすなんて……!

 駄目だ、理解が追いつかない……。


「半月程現代の事やこの組織の事については学んだが、まだ足りぬ! この後配る書簡の順に、我に現状を報告せよ!」


 書簡? あぁ、書類ね。

 げ、うちの部署一番目だ……。

 課長はうちの仕事何も理解してないし、チーフの俺が行くしかないんだろうなぁ……。

 いきなり物理的に首切られたりしないよね……?

読了ありがとうございます。


なお、前社長はちゃんと生きてます。

重ねられた証拠と曹操の圧で、再起不能ではありますが……。


次話もよろしくお願いいたします。

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