神様との出会い
初投稿です!
気がつくと俺は水の中にいた。
ここはどこなんだ?ってか、水の中で息できるんだけど!?そうか、これは夢なんだな。そうに違いない。
『やぁ、初めましてだね。』
!?
頭の中に声が直接響いてくるんだけど!?
『あはは、驚かせちゃったかな?怖がることは無いよ、神楽 蛍くん。』
「君は誰だ?」
『僕かい?僕は人間からこう呼ばれているよ。天照大御神…ってね。』
天照大御神!?天岩戸で有名なあの神様!?
『ん?思ったより反応薄いなぁ。』
「正直、驚きすぎて逆に冷静になったっていうか…。その、これ夢…ですよね?」
『そうだね、正確には君の精神世界だよ。』
「って事は…夢だけど夢ではないってこと?」
『まぁ、そういう事だよ。』
自分で言っててややこしくなってきた…。
つまり、夢を使って俺の精神に直接語りかけてきたってことだよな?そして、これは現実のものであり、夢の世界の話では無いと…。
「取り敢えず、天照大御神様はなぜ俺の夢に?」
『堅苦しいなー。僕のことはアマテラスって呼んでよ。まぁ、君の夢に出てきた理由としてはだね、興味があったからだよ。』
興味があったから?どういう事だ?俺は宗教とかオカルトとかそういうのはよく分からんし、ごく平凡な一般人なのに…。
『まぁ、そのうちわかると思うよ?僕が興味を持ったって事は他の神達からも…って、ヤバ!ご、ごめん。また後で話に来るから!』
「え、ちょっと!話のと…ちゅう…。」
ヤバい…意識が…。
パッシーンッ!!!!
「うぐォッ!」
あ、頭に尋常ではないダメージが…!
「やぁ、神楽くん。私の授業で爆睡とはいい度胸してるじゃないか。」
「い、井上先生…。」
俺の頭へのダメージは古典の井上 遥香先生による教科書アタックのせいであった。
「頭が割るように痛い…。」
頭を抑えて悶えていると…
「神楽…自業自得だ。」
後ろの席の橘 一希が声をかけてきた。
畜生!分かってるっつーの!
キーンコーンカーンコーン…。
授業終了のチャイムが鳴ったようだ。
「まったく、神楽君のせいで鐘が鳴っちゃったじゃないか。罰としてこの回収したプリントを私と一緒に職員室まで運んでもらおうかな。」
「うへぇ…。マジっすか。」
「がんばれよー?神楽。」
橘がニヤニヤとした顔でエールを送ってくる。正直、気持ち悪い&ウザい。
「うるせぇよ。」
「神楽くん?早くしないと私の分もプレゼントするよ?」
「マジすんませんした!今行きます!」
なぜ俺がこんな目にあってるんだ…。
「なにか文句があるのかな?」
「いえ!なんでもありません!」
この人は他人の心でも読めるのか!?
俺が戦慄していると階段の方から声が聞こえてきた。何やらもめているようだ。
「神楽くん、ちょっと様子を見に行きたいんだけど…。」
「奇遇ですね、俺も気になっていたところです。」
俺と井上先生は階段の方へ向かった。どうやら踊り場の隅に居るようだ。見た所、一人の男子生徒を複数の男子生徒が囲んでいる。囲んでる人数は…5人か。
「なぁ、いいだろ?今月きつくてよぉ。こんだけ、貸してくんない?」
そう言って茶髪のチャラ男が指を二本立てた。
あいつがリーダー格か。一番目立ってるし、何より他の奴が金魚のフンのごとくはやし立てている。
「む、無理ですよ!そんなに持ってないです!」
「あぁ?持ってねぇんならバイトでもして持ってこいよ!」
チャラ男が男子生徒の胸ぐらを掴み壁に押し付けた。
ん?あのチャラ男の頭に付いてる角みたいなの、あれ何だ?
「あんたら何やってんの!」
「ヤベ、井上ちゃんが来ちゃったよ。おい、来週までに用意すんだからな!」
そう言い残してチャラ男達は逃げていった。
「大丈夫だった?怪我してない?」
「い、いえ。大丈夫です。じゃあ、僕はこれで…。」
そう言って男子生徒は行ってしまった。
あの角みたいなのは何だったのだろうか…。
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