CARD27
二回戦、三回戦と勝ち進んだところで昼休みになる。この間に、勝ち残った選手たちはデッキのカードを交換することができる。
「思ったより、遥かに【ゴブリン】一強の環境ですね」
念のために【ゴブリン】以外の中堅デッキの存在も多少念頭に入れていたが、どうやらその心配は不要だったようだ。
上に進むほど、環境デッキの割合は増えていく。中堅以下のデッキは環境デッキに比べれば安定性・地力にかけるため、対戦を重ねるうちにどこかでそのボロが出て、淘汰されてしまうからだ。ゆえに、予選ではある程度いろいろなデッキが見られたとしても、決勝トーナメントでは、基本的にトップデッキのミラー対決になることが多いのだ。
「とりあえず対【ゴブリン】デッキ以外のカードは抜いて、ミラーマッチに特化させましょう」
俺がそう言うと、ギャル子が首を傾げた。
「でもさ、白河貴文は環境以外のデッキを使ってくるんじゃないの?」
「確かに貴文は環境デッキ以外を使う率が高い。でも必ずしも環境外のデッキを使うと決まっているわけじゃないんだ。特に今みたいに一強状態なら、トップデッキを使うこともある。彼は環境外のデッキを使うことに生きがいを感じているわけじゃない。そうじゃなくて確実に勝つことにこだわっているだけなんだ。その結果として、環境外デッキを使うことが多いってわけ」
「なるほど」
「ただ、今の環境はやっぱり【ゴブリン】デッキなんだよ。俺たちは環境外のデッキを使う君津総合に勝ってる。でも、あれは別に俺たちの実力が上だったんじゃない。環境外のデッキで勝つのがあまりに難しすぎる、ってだけなんだ。だから、きっと貴文も【ゴブリン】を使ってくる」
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